《否定の契約/Pact of Negation》
2008年5月26日 MTG/Coverage コメント (2) 昨日に引き続いて、GPブエノスアイレストライアルのカバレッジをお送りしたいと思います。文中は敬称略、またこのカバレッジに関する不備、不手際についてはすべて俺に責任があるので、もし見つかった場合はコメント欄から指摘してください。
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「GPTブエノスアイレス@横浜 準決勝 笹原靖史 vs 有留知広」
準決勝までコマを進めることが許されたのは、102名の中のわずか4名。そのうちの二人、笹原靖史と有留知広のマッチアップをレポートしたいと思う。デッキは笹原が青白タッチ赤のガルガドンヒバリ、有留は青緑のクロックパーミッションである。
Game1
ダイスロールで先手は笹原。1ターン目《変わり谷/Mutavault》プレイから2ターン目3ターン目とこれをアクティベイトしてライフレースに持ち込もうとする。一方の有留はテイクマリガンから土地を並べるだけでターンを返す。
4ターン目に笹原は準々決勝でも活躍を見せた《大いなるガルガドン/Greater Gargadon》を待機させる。このカードへの対処法を探さなければならない有留だが、4ターン目には土地が置けない。何とか次のターンには土地を置くことができたのだが、エンドに笹原は《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant》をプレイ。これには有留の《ルーンのほつれ/Rune Snag》が。続けて《目覚ましヒバリ/Reveillark》がプレイされるも《霊魂放逐/Remove Soul》で撃ち落とす。
有留は《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》を場に送り、《変わり谷》で傷ついたライフを修復する。笹原はこれを《誘惑蒔き/Sower of Temptation》で奪おうとするが、有留は2枚目の《霊魂放逐》でこれを阻止する。カウンターの連打で磨り減った手札を《祖先の幻視/Ancestral Vision》で回復させようと有留はこれを待機。
しかし、《幻視》の待機が明けることはなかった。まず笹原は《ヒバリ》をプレイ。これを《謎めいた命令/Cryptic Command》で封じたい有留だが、笹原の《否定の契約/Pact of Negation》がそれをさせない。《誘惑蒔き》で《ヒバリ》のコントロールを奪おうとしてみるも、対応して《ガルガドン》の餌にされてしまい、墓地から舞い戻った《誘惑蒔き》と《ヴェンセール》が有留の場を丸裸にする。
笹原はアップキープに《否定の契約》の5マナを支払うと、タップされた5枚の土地をすべてをサクリファイスして、待機の明けた《大いなるガルガドン》を加えての総攻撃。一瞬でライフが3まで減ってしまった有留に出来るのは、土地を片付けることだけだった。
笹原 1-0 有留
Game2
今度は笹原がマリガン。先手1ターン目に《祖先の幻視》を待機させる有留に対して、笹原はまたも《変わり谷》でのビートダウンを選択する。有留はこれをサイドから投入された《羽毛覆い/Plumeveil》で討ち取ろうとするが、笹原もサイドから投入された《霊魂放逐》で対処、有留のライフは16となる。
《幻視》の待機が明けた有留は、その潤沢な手札から笹原のターンエンドに《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》をプレイ。これにより公開された手札は《ルーンのほつれ》×2、《目覚ましヒバリ》、《誘惑蒔き》、土地といった手札。この中から有留は《誘惑蒔き》をライブラリの底に送ることを選択する。この3/1のフライヤーのアタックで、笹原のライフは17となる。だが笹原も有留のターンエンドに《造物の学者、ヴェンセール》をプレイ、《フェアリーの集会場/Faerie Conclave》をバウンスして有留の動きを止め、《変わり谷》とのアタックで有留のライフは12となる。
ここからお互い殴り合いになるが、お互いのライフが8で並んだところで笹原は《目覚ましヒバリ》をキャスト。有留は《神秘の蛇/Mystic Snake》で封じたいところだが、またも突き刺さる笹原の《否定の契約》。タイトなダメージレースをひっくり返しかねない4/3のフライヤーが着地に成功する。
だが二枚目の《祖先の幻視》が有留に打開策をもたらした。《ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir》が有留の場に登場する。笹原のターンエンドに《台所の嫌がらせ屋》をプレイすると、ライフを0にすることが不可能だと悟った笹原は次のゲームへと気持ちを切り替えた。
笹原 1-1 有留
ここでヘッドジャッジから傘についてのアナウンスが入る。ちょうどその時筆者はこのカバレッジを書いていて、知人に代わりに取りに行ってもらって言う事が出来なかったので、改めてここでお礼を述べさせてもらいたいと思う。
イシイ タイスケさん、本当にありがとうございましたm(_ _)m
Game3
さあゲームに戻ろう。
後手の有留が1ターン目に《祖先の幻視》を待機させるのが第一アクション。笹原は《冷鉄の心臓/Coldsteel Heart》でマナを伸ばし、《熟考漂い/Mulldrifter》想起で手札を充実させる。対する有留は《根の壁/Wall of Roots》でこちらもマナベースの安定を図る。だが、笹原はさらに《精神石/Mind Stone》でマナを伸ばして《入念な考慮/Careful Consideration》をプレイ。《一瞬の瞬き》を墓地に送る。次のターンには《熟考漂い》を通常プレイするが、やはりというか有留の《霊魂放逐》が飛ぶ。
《幻視》の待機があけた有留。笹原がプレイした《影武者/Body Double》に《謎めいた命令/Cryptic Command》をカウンター+ドローでプレイ。これに笹原は《否定の契約/Pact of Negation》を打ち込むが、有留はこの契約を許可した上で改めて《霊魂放逐》でこの《影武者》を退ける。《フェアリーの集会場》のアタックがこの試合初めてダメージを与える。更に笹原のターンエンドに《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》を盤面に追加しようとするが、これには笹原が《霊魂放逐》。
《集会場》2体のアタックでライフが14となった笹原は、《目覚ましヒバリ》を想起してみる。これには有留の《否定の契約》。仕方がないので《変わり谷》2体でのアタックを敢行、1体は《根の壁》に止められるが、その横をもう1体がすり抜けていく。
有留も《集会場》2体のアタックを続けようとするも、1体は《ヴェンセール》によって手札に帰ってきてしまう。逆にクロックが増えてしまい、0/2になってしまった壁では止められない2/2の軍勢で、有留のライフは12となり、ライフは額面上はイーブンとなる。
盤面のクロックの量では明らかに負けていた有留だが、タップインしていた《樹上の村/Treetop Village》が起き上がると、笹原の地上の2/2は立ち往生してしまう。これによって出来た時間を利用して《集会場》が空から2点ずつのダメージを刻む。バウンスされていた2枚目の《集会場》も戦線に加えようとするが、これは笹原《一瞬の瞬き》フラッシュバックで《ヴェンセール》の能力を再起動、またも手札に戻される《集会場》。
笹原は3枚に増えた《変わり谷》と《ヴェンセール》でアタック。有留は《ヴェンセール》を《樹上の村》で受け止めるが、《変わり谷》が有留のライフを6という危険水域に落とし込む。
返すターンで有留は長考。笹原のライフも6であり、場には《フェアリーの集会場》が2枚と《樹上の村》がある。もしこの3体の土地の攻撃が通るなら、ゲームは有留の勝利で終わる。だが、もし笹原の手札に何かあった場合、逆にライフが0になるのは有留の方である。
有留の結論は《村》を残して《集会場》2体でアタック。笹原のライフは2となり、もし笹原が新たな戦力を追加できなければ、次のターンで笹原のライフは0となる。そう、追加されなければ。
しかし。
有留のターンエンドに笹原がプレイしたのは《ザルファーの魔道士、テフェリー》。
《神秘の蛇》で最後の抵抗を試みるも、それすらも摘み取る《否定の契約》。
Final Result:笹原 2-1 有留
笹原靖史 Win!
さて、いよいよ決勝戦、と言いたいところだが、会場の使用時間が残り10分を切っていること、笹原はブエノスアイレスに「行くかもしれない」が、もう一人の決勝進出者である菅谷に行く意思はないことから、お互い合意の上でGPの3BYEは笹原が獲得することに。
ちなみに菅谷のデッキはマーフォークであり、それを知った笹原は一言「あぶねー」と呟いた。
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という訳でこの2本で俺の初カバレッジは終了です。またいつかどこかで書くことがあるかもしれませんが、そのときはもっと上手い文章で書けるように努力します。あ、あと、デッキリストがストライクさんのところに上がっていたので、そちらをどうぞ。
http://d.hatena.ne.jp/Strike/20080524
最後に、素人の無茶なお願いを聞いてくださった中嶋さん、取材に応じてくださった木村さん、笹原さん、有留さん、菅谷さん、28人分もの傘を買ってきてくれた石井さん、本当にありがとうございました。
しーゆーねくすとたーん。
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「GPTブエノスアイレス@横浜 準決勝 笹原靖史 vs 有留知広」
準決勝までコマを進めることが許されたのは、102名の中のわずか4名。そのうちの二人、笹原靖史と有留知広のマッチアップをレポートしたいと思う。デッキは笹原が青白タッチ赤のガルガドンヒバリ、有留は青緑のクロックパーミッションである。
Game1
ダイスロールで先手は笹原。1ターン目《変わり谷/Mutavault》プレイから2ターン目3ターン目とこれをアクティベイトしてライフレースに持ち込もうとする。一方の有留はテイクマリガンから土地を並べるだけでターンを返す。
4ターン目に笹原は準々決勝でも活躍を見せた《大いなるガルガドン/Greater Gargadon》を待機させる。このカードへの対処法を探さなければならない有留だが、4ターン目には土地が置けない。何とか次のターンには土地を置くことができたのだが、エンドに笹原は《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant》をプレイ。これには有留の《ルーンのほつれ/Rune Snag》が。続けて《目覚ましヒバリ/Reveillark》がプレイされるも《霊魂放逐/Remove Soul》で撃ち落とす。
有留は《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》を場に送り、《変わり谷》で傷ついたライフを修復する。笹原はこれを《誘惑蒔き/Sower of Temptation》で奪おうとするが、有留は2枚目の《霊魂放逐》でこれを阻止する。カウンターの連打で磨り減った手札を《祖先の幻視/Ancestral Vision》で回復させようと有留はこれを待機。
しかし、《幻視》の待機が明けることはなかった。まず笹原は《ヒバリ》をプレイ。これを《謎めいた命令/Cryptic Command》で封じたい有留だが、笹原の《否定の契約/Pact of Negation》がそれをさせない。《誘惑蒔き》で《ヒバリ》のコントロールを奪おうとしてみるも、対応して《ガルガドン》の餌にされてしまい、墓地から舞い戻った《誘惑蒔き》と《ヴェンセール》が有留の場を丸裸にする。
笹原はアップキープに《否定の契約》の5マナを支払うと、タップされた5枚の土地をすべてをサクリファイスして、待機の明けた《大いなるガルガドン》を加えての総攻撃。一瞬でライフが3まで減ってしまった有留に出来るのは、土地を片付けることだけだった。
笹原 1-0 有留
Game2
今度は笹原がマリガン。先手1ターン目に《祖先の幻視》を待機させる有留に対して、笹原はまたも《変わり谷》でのビートダウンを選択する。有留はこれをサイドから投入された《羽毛覆い/Plumeveil》で討ち取ろうとするが、笹原もサイドから投入された《霊魂放逐》で対処、有留のライフは16となる。
《幻視》の待機が明けた有留は、その潤沢な手札から笹原のターンエンドに《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》をプレイ。これにより公開された手札は《ルーンのほつれ》×2、《目覚ましヒバリ》、《誘惑蒔き》、土地といった手札。この中から有留は《誘惑蒔き》をライブラリの底に送ることを選択する。この3/1のフライヤーのアタックで、笹原のライフは17となる。だが笹原も有留のターンエンドに《造物の学者、ヴェンセール》をプレイ、《フェアリーの集会場/Faerie Conclave》をバウンスして有留の動きを止め、《変わり谷》とのアタックで有留のライフは12となる。
ここからお互い殴り合いになるが、お互いのライフが8で並んだところで笹原は《目覚ましヒバリ》をキャスト。有留は《神秘の蛇/Mystic Snake》で封じたいところだが、またも突き刺さる笹原の《否定の契約》。タイトなダメージレースをひっくり返しかねない4/3のフライヤーが着地に成功する。
だが二枚目の《祖先の幻視》が有留に打開策をもたらした。《ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir》が有留の場に登場する。笹原のターンエンドに《台所の嫌がらせ屋》をプレイすると、ライフを0にすることが不可能だと悟った笹原は次のゲームへと気持ちを切り替えた。
笹原 1-1 有留
ここでヘッドジャッジから傘についてのアナウンスが入る。ちょうどその時筆者はこのカバレッジを書いていて、知人に代わりに取りに行ってもらって言う事が出来なかったので、改めてここでお礼を述べさせてもらいたいと思う。
イシイ タイスケさん、本当にありがとうございましたm(_ _)m
Game3
さあゲームに戻ろう。
後手の有留が1ターン目に《祖先の幻視》を待機させるのが第一アクション。笹原は《冷鉄の心臓/Coldsteel Heart》でマナを伸ばし、《熟考漂い/Mulldrifter》想起で手札を充実させる。対する有留は《根の壁/Wall of Roots》でこちらもマナベースの安定を図る。だが、笹原はさらに《精神石/Mind Stone》でマナを伸ばして《入念な考慮/Careful Consideration》をプレイ。《一瞬の瞬き》を墓地に送る。次のターンには《熟考漂い》を通常プレイするが、やはりというか有留の《霊魂放逐》が飛ぶ。
《幻視》の待機があけた有留。笹原がプレイした《影武者/Body Double》に《謎めいた命令/Cryptic Command》をカウンター+ドローでプレイ。これに笹原は《否定の契約/Pact of Negation》を打ち込むが、有留はこの契約を許可した上で改めて《霊魂放逐》でこの《影武者》を退ける。《フェアリーの集会場》のアタックがこの試合初めてダメージを与える。更に笹原のターンエンドに《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》を盤面に追加しようとするが、これには笹原が《霊魂放逐》。
《集会場》2体のアタックでライフが14となった笹原は、《目覚ましヒバリ》を想起してみる。これには有留の《否定の契約》。仕方がないので《変わり谷》2体でのアタックを敢行、1体は《根の壁》に止められるが、その横をもう1体がすり抜けていく。
有留も《集会場》2体のアタックを続けようとするも、1体は《ヴェンセール》によって手札に帰ってきてしまう。逆にクロックが増えてしまい、0/2になってしまった壁では止められない2/2の軍勢で、有留のライフは12となり、ライフは額面上はイーブンとなる。
盤面のクロックの量では明らかに負けていた有留だが、タップインしていた《樹上の村/Treetop Village》が起き上がると、笹原の地上の2/2は立ち往生してしまう。これによって出来た時間を利用して《集会場》が空から2点ずつのダメージを刻む。バウンスされていた2枚目の《集会場》も戦線に加えようとするが、これは笹原《一瞬の瞬き》フラッシュバックで《ヴェンセール》の能力を再起動、またも手札に戻される《集会場》。
笹原は3枚に増えた《変わり谷》と《ヴェンセール》でアタック。有留は《ヴェンセール》を《樹上の村》で受け止めるが、《変わり谷》が有留のライフを6という危険水域に落とし込む。
返すターンで有留は長考。笹原のライフも6であり、場には《フェアリーの集会場》が2枚と《樹上の村》がある。もしこの3体の土地の攻撃が通るなら、ゲームは有留の勝利で終わる。だが、もし笹原の手札に何かあった場合、逆にライフが0になるのは有留の方である。
有留の結論は《村》を残して《集会場》2体でアタック。笹原のライフは2となり、もし笹原が新たな戦力を追加できなければ、次のターンで笹原のライフは0となる。そう、追加されなければ。
しかし。
有留のターンエンドに笹原がプレイしたのは《ザルファーの魔道士、テフェリー》。
《神秘の蛇》で最後の抵抗を試みるも、それすらも摘み取る《否定の契約》。
Final Result:笹原 2-1 有留
笹原靖史 Win!
さて、いよいよ決勝戦、と言いたいところだが、会場の使用時間が残り10分を切っていること、笹原はブエノスアイレスに「行くかもしれない」が、もう一人の決勝進出者である菅谷に行く意思はないことから、お互い合意の上でGPの3BYEは笹原が獲得することに。
ちなみに菅谷のデッキはマーフォークであり、それを知った笹原は一言「あぶねー」と呟いた。
♪,;★;,♪,;★;,♪,;★;,♪,;★;,♪,;★;,♪,;★;,♪,;★;,♪,;★;,♪
という訳でこの2本で俺の初カバレッジは終了です。またいつかどこかで書くことがあるかもしれませんが、そのときはもっと上手い文章で書けるように努力します。あ、あと、デッキリストがストライクさんのところに上がっていたので、そちらをどうぞ。
http://d.hatena.ne.jp/Strike/20080524
最後に、素人の無茶なお願いを聞いてくださった中嶋さん、取材に応じてくださった木村さん、笹原さん、有留さん、菅谷さん、28人分もの傘を買ってきてくれた石井さん、本当にありがとうございました。
しーゆーねくすとたーん。
コメント
ぜひこれからも続けてください。
ありがとうございます。でも、そんなこと言われると調子乗っちゃう子なんで、気を付けてくださいw