《ウーナの末裔/Scion of Oona》
2009年8月23日 MTG/Coverage コメント (2) 先日のPTQの準々決勝のカバレッジです。いつものごとく文中では敬称略です。問題などがありましたらコメント欄の方からお願いします。
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「PTQオースティン@神奈川1次 Quarterfinals 八十岡翔太 vs 仙波恒太郎」
ベスト8のうち、5人がフェアリーという分布となったプロツアー予選。非常に「濃い」メンバーによるプレーオフとなっている。
そんな濃厚な準々決勝の中から、2006年度PoYの八十岡翔太と、2008年日本選手権ベスト8の仙波恒太郎の試合をお届けしたい。純正の『青黒フェアリー』対《稲妻/Lightning Bolt》などをタッチした『青黒t赤フェアリー』というミラーマッチ。果たして《苦花/Bitterblossom》を多く引けるのはどちらか。
Game1
先手の仙波がダブルマリガン。八十岡も《思考囲い/Thoughtseize》《コショウ煙/Peppersmoke》《謎めいた命令/Cryptic Command》×2に土地3枚というハンドをマリガン。《苦花/Bitterblossom》《砕けた野望/Broken Ambitions》《謎めいた命令/Cryptic Command》×2に土地という6枚をキープする。
ゲームの開始を告げるのは八十岡の2ターン目《苦花/Bitterblossom》。これを見て仙波はターン終了時に対象のない《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》を空出ししてダメージレースを仕掛けていく。
八十岡は1ターン土地が止まってしまうが、そんなことは関係なしに《苦花/Bitterblossom》がトークンを生み、戦線を強化する。仙波も《エレンドラ谷の大魔導師/Glen Elendra Archmage》で防御を固めようとするのだが、八十岡の《砕けた野望/Broken Ambitions》がそれを許さない。
八十岡が4マナに達したターンの終了時、仙波が《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》で仕掛ける。八十岡は《謎めいた命令/Cryptic Command》でドローしつつこれを退けるが、ここで土地はフルタップ。仙波はここしかないと自分の戦場にも《苦花/Bitterblossom》を咲かせる。
だが、ここで仙波が使えるマナが少なくなったところで、八十岡は自分のターンに《ウーナの末裔/Scion of Oona》を送り出し、一気にクロックを増大させる。
仙波もフェアリートークンでなんとか耐えきろうとするのだが、この状況での1/1と2/2の違いは如何ともし難いものなのだった。
八十岡 1-0 仙波
Game2
1ターン目に《強迫/Duress》を撃たれて「ゆとりキープがばれるー」と言いつつハンドを公開する八十岡。だが、《苦花/Bitterblossom》《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》《思考囲い/Thoughtseize》というハンドを見て「普通に強いじゃん」と仙波。もちろん墓地に落とすのは《苦花/Bitterblossom》なのだが、「《沼/Swamp》引かれるときついな……」とつぶやく。八十岡のハンドにはアンタップインできる黒マナはないが、もし引かれてしまうと、《思考囲い/Thoughtseize》で仙波の《苦花/Bitterblossom》も同じ運命を辿ることになってしまうからだ。
だが、八十岡の1ターン目のセットランドは《水没した地下墓地/Drowned Catacomb》。仙波は安心して《苦花/Bitterblossom》をプレイする。八十岡も1ターン遅い《思考囲い/Thoughtseize》で仙波のハンドを確認すると《強迫/Duress》と土地だけ。仙波にしてみると《苦花/Bitterblossom》はあるものの……といった状況だ。
八十岡はここで《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》をプレイしてお互いドローを選択。アドバンテージでの勝負に持ち込む。仙波は《変わり谷/Mutavault》とフェアリートークンで忠誠値を減らしにかかるが、八十岡は《誘惑蒔き/Sower of Temptation》を引き当て、盤面を一瞬膠着させる。仙波も《誘惑蒔き/Sower of Temptation》で《誘惑蒔き/Sower of Temptation》を奪ってこの膠着状況を打開するのだが、八十岡の《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》はすでに2つ目のモードによって忠誠から解き放たれている。ハンドの状況はかなり八十岡有利に。
仙波のターン終了時に、八十岡は仙波の《誘惑蒔き/Sower of Temptation》をバウンスしてドロー。仙波はこの《誘惑蒔き/Sower of Temptation》を出しなおさずに《変わり谷/Mutavault》でアタックするが、《苦悶のねじれ/Agony Warp》で打ち取られてしまう。
ここからお互い有効牌がなく、仙波の場にトークンが増えるだけのターンが過ぎる。5体のトークンがアクティブになったところで、仙波はこの5体のトークンでアタック。1体は《誘惑蒔き/Sower of Temptation》にブロックされるも、八十岡のライフは11に。ターン終了時に、八十岡はアンタップ状態のトークンを《謎めいた命令/Cryptic Command》でバウンス+ドロー。仙波はこれを許可。
返すターンに八十岡は《変わり谷/Mutavault》と《誘惑蒔き/Sower of Temptation》でアタック。仙波はこの《変わり谷/Mutavault》を自身の《変わり谷/Mutavault》で相討ちにとり、残りライフは10。続けて八十岡は《誘惑蒔き/Sower of Temptation》2号機を送り出そうとするが、《謎めいた命令/Cryptic Command》でドローのついでに打ち消されてしまう。
仙波は攻め手を緩めず、こちらも《誘惑蒔き/Sower of Temptation》を追加。八十岡は《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》で打ち消そうとするが、今回は仙波《砕けた野望/Broken Ambitions》で打ち消して、盤面を一方的なものにする。
八十岡は《変わり谷/Mutavault》のアタックでライフを攻めて制限時間を設けるのだが、仙波の《荒廃稲妻/Blightning》が一瞬にしてゲームを終わらせてしまった。
八十岡 1-1 仙波
Game3
お互いマリガンなしから《苦花/Bitterblossom》の鏡打ち。3ターン目に八十岡は《変わり谷/Mutavault》で定石通りライフを攻めに行く。一方の仙波は「《コショウ煙/Peppersmoke》だけはやめて!」と祈りながら2枚目の《苦花/Bitterblossom》。その《コショウ煙/Peppersmoke》はないのだが、返すターンで八十岡はほとんどな悩まず《変わり谷/Mutavault》2体でアタック。一気にライフを詰めに行く。
仙波は《誘惑蒔き/Sower of Temptation》でトークンを奪うが、このマナがないタイミングで八十岡は《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》。《稲妻/Lightning Bolt》《荒廃稲妻/Blightning》《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》の中から《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》をライブラリーの下に送る。
《荒廃稲妻/Blightning》を撃たれたところで4枚のハンドから何を残すかを少考。《謎めいた命令/Cryptic Command》と《砕けた野望/Broken Ambitions》の2枚を捨て、2枚の《ウーナの末裔/Scion of Oona》を残す。
八十岡は《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》でアタック。仙波はトークン1体でブロックするのだが、八十岡はダメージ前に《ウーナの末裔/Scion of Oona》をプレイ、戦闘を一方的なものにする。
こうなると、トークンのサイズが違う以上、仙波は攻めきれなくなってしまう。《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》でドローを進めるが、解決策は見つからない。ここで八十岡は仙波のターンエンドに2体目の《ウーナの末裔/Scion of Oona》。《変わり谷/Mutavault》を多く引いてしまっている仙波に残された色マナは《崩れゆく死滅都市/Crumbling Necropolis》しかなく、これにスタックして行動を起こすことができない。
ハンドが1枚しかない八十岡は、クリーチャーの数では負けているものの攻めに転じて、2体のトークンと《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》でアタック。仙波はトークン3体で受け止め、エンドに本体に《稲妻/Lightning Bolt》を本体に打ち込み、八十岡のライフを4にする。
アップキープの《苦花/Bitterblossom》によるライフロスで仙波のライフは3。力強くたたきつけたライブラリートップは《稲妻/Lightning Bolt》!
八十岡の1枚の手札は《謎めいた命令/Cryptic Command》。
Final Result:八十岡 2-1 仙波
八十岡翔太 Win!
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さて、隣のテーブルでは準々決勝を勝ち上がった浅原晃と石川錬による準決勝が始まろうとしているのだが……。
浅原:「権利持ってるんでトスします」
まずは決勝のテーブルに着くプレイヤーが、早々に一人決定。
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本日分は以上です。明日の決勝分に続きます。
しーゆーねくすとたーん。
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「PTQオースティン@神奈川1次 Quarterfinals 八十岡翔太 vs 仙波恒太郎」
ベスト8のうち、5人がフェアリーという分布となったプロツアー予選。非常に「濃い」メンバーによるプレーオフとなっている。
そんな濃厚な準々決勝の中から、2006年度PoYの八十岡翔太と、2008年日本選手権ベスト8の仙波恒太郎の試合をお届けしたい。純正の『青黒フェアリー』対《稲妻/Lightning Bolt》などをタッチした『青黒t赤フェアリー』というミラーマッチ。果たして《苦花/Bitterblossom》を多く引けるのはどちらか。
Game1
先手の仙波がダブルマリガン。八十岡も《思考囲い/Thoughtseize》《コショウ煙/Peppersmoke》《謎めいた命令/Cryptic Command》×2に土地3枚というハンドをマリガン。《苦花/Bitterblossom》《砕けた野望/Broken Ambitions》《謎めいた命令/Cryptic Command》×2に土地という6枚をキープする。
ゲームの開始を告げるのは八十岡の2ターン目《苦花/Bitterblossom》。これを見て仙波はターン終了時に対象のない《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》を空出ししてダメージレースを仕掛けていく。
八十岡は1ターン土地が止まってしまうが、そんなことは関係なしに《苦花/Bitterblossom》がトークンを生み、戦線を強化する。仙波も《エレンドラ谷の大魔導師/Glen Elendra Archmage》で防御を固めようとするのだが、八十岡の《砕けた野望/Broken Ambitions》がそれを許さない。
八十岡が4マナに達したターンの終了時、仙波が《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》で仕掛ける。八十岡は《謎めいた命令/Cryptic Command》でドローしつつこれを退けるが、ここで土地はフルタップ。仙波はここしかないと自分の戦場にも《苦花/Bitterblossom》を咲かせる。
だが、ここで仙波が使えるマナが少なくなったところで、八十岡は自分のターンに《ウーナの末裔/Scion of Oona》を送り出し、一気にクロックを増大させる。
仙波もフェアリートークンでなんとか耐えきろうとするのだが、この状況での1/1と2/2の違いは如何ともし難いものなのだった。
八十岡 1-0 仙波
Game2
1ターン目に《強迫/Duress》を撃たれて「ゆとりキープがばれるー」と言いつつハンドを公開する八十岡。だが、《苦花/Bitterblossom》《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》《思考囲い/Thoughtseize》というハンドを見て「普通に強いじゃん」と仙波。もちろん墓地に落とすのは《苦花/Bitterblossom》なのだが、「《沼/Swamp》引かれるときついな……」とつぶやく。八十岡のハンドにはアンタップインできる黒マナはないが、もし引かれてしまうと、《思考囲い/Thoughtseize》で仙波の《苦花/Bitterblossom》も同じ運命を辿ることになってしまうからだ。
だが、八十岡の1ターン目のセットランドは《水没した地下墓地/Drowned Catacomb》。仙波は安心して《苦花/Bitterblossom》をプレイする。八十岡も1ターン遅い《思考囲い/Thoughtseize》で仙波のハンドを確認すると《強迫/Duress》と土地だけ。仙波にしてみると《苦花/Bitterblossom》はあるものの……といった状況だ。
八十岡はここで《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》をプレイしてお互いドローを選択。アドバンテージでの勝負に持ち込む。仙波は《変わり谷/Mutavault》とフェアリートークンで忠誠値を減らしにかかるが、八十岡は《誘惑蒔き/Sower of Temptation》を引き当て、盤面を一瞬膠着させる。仙波も《誘惑蒔き/Sower of Temptation》で《誘惑蒔き/Sower of Temptation》を奪ってこの膠着状況を打開するのだが、八十岡の《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》はすでに2つ目のモードによって忠誠から解き放たれている。ハンドの状況はかなり八十岡有利に。
仙波のターン終了時に、八十岡は仙波の《誘惑蒔き/Sower of Temptation》をバウンスしてドロー。仙波はこの《誘惑蒔き/Sower of Temptation》を出しなおさずに《変わり谷/Mutavault》でアタックするが、《苦悶のねじれ/Agony Warp》で打ち取られてしまう。
ここからお互い有効牌がなく、仙波の場にトークンが増えるだけのターンが過ぎる。5体のトークンがアクティブになったところで、仙波はこの5体のトークンでアタック。1体は《誘惑蒔き/Sower of Temptation》にブロックされるも、八十岡のライフは11に。ターン終了時に、八十岡はアンタップ状態のトークンを《謎めいた命令/Cryptic Command》でバウンス+ドロー。仙波はこれを許可。
返すターンに八十岡は《変わり谷/Mutavault》と《誘惑蒔き/Sower of Temptation》でアタック。仙波はこの《変わり谷/Mutavault》を自身の《変わり谷/Mutavault》で相討ちにとり、残りライフは10。続けて八十岡は《誘惑蒔き/Sower of Temptation》2号機を送り出そうとするが、《謎めいた命令/Cryptic Command》でドローのついでに打ち消されてしまう。
仙波は攻め手を緩めず、こちらも《誘惑蒔き/Sower of Temptation》を追加。八十岡は《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》で打ち消そうとするが、今回は仙波《砕けた野望/Broken Ambitions》で打ち消して、盤面を一方的なものにする。
八十岡は《変わり谷/Mutavault》のアタックでライフを攻めて制限時間を設けるのだが、仙波の《荒廃稲妻/Blightning》が一瞬にしてゲームを終わらせてしまった。
八十岡 1-1 仙波
Game3
お互いマリガンなしから《苦花/Bitterblossom》の鏡打ち。3ターン目に八十岡は《変わり谷/Mutavault》で定石通りライフを攻めに行く。一方の仙波は「《コショウ煙/Peppersmoke》だけはやめて!」と祈りながら2枚目の《苦花/Bitterblossom》。その《コショウ煙/Peppersmoke》はないのだが、返すターンで八十岡はほとんどな悩まず《変わり谷/Mutavault》2体でアタック。一気にライフを詰めに行く。
仙波は《誘惑蒔き/Sower of Temptation》でトークンを奪うが、このマナがないタイミングで八十岡は《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》。《稲妻/Lightning Bolt》《荒廃稲妻/Blightning》《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》の中から《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》をライブラリーの下に送る。
《荒廃稲妻/Blightning》を撃たれたところで4枚のハンドから何を残すかを少考。《謎めいた命令/Cryptic Command》と《砕けた野望/Broken Ambitions》の2枚を捨て、2枚の《ウーナの末裔/Scion of Oona》を残す。
八十岡は《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》でアタック。仙波はトークン1体でブロックするのだが、八十岡はダメージ前に《ウーナの末裔/Scion of Oona》をプレイ、戦闘を一方的なものにする。
こうなると、トークンのサイズが違う以上、仙波は攻めきれなくなってしまう。《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》でドローを進めるが、解決策は見つからない。ここで八十岡は仙波のターンエンドに2体目の《ウーナの末裔/Scion of Oona》。《変わり谷/Mutavault》を多く引いてしまっている仙波に残された色マナは《崩れゆく死滅都市/Crumbling Necropolis》しかなく、これにスタックして行動を起こすことができない。
ハンドが1枚しかない八十岡は、クリーチャーの数では負けているものの攻めに転じて、2体のトークンと《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》でアタック。仙波はトークン3体で受け止め、エンドに本体に《稲妻/Lightning Bolt》を本体に打ち込み、八十岡のライフを4にする。
アップキープの《苦花/Bitterblossom》によるライフロスで仙波のライフは3。力強くたたきつけたライブラリートップは《稲妻/Lightning Bolt》!
八十岡の1枚の手札は《謎めいた命令/Cryptic Command》。
Final Result:八十岡 2-1 仙波
八十岡翔太 Win!
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さて、隣のテーブルでは準々決勝を勝ち上がった浅原晃と石川錬による準決勝が始まろうとしているのだが……。
浅原:「権利持ってるんでトスします」
まずは決勝のテーブルに着くプレイヤーが、早々に一人決定。
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本日分は以上です。明日の決勝分に続きます。
しーゆーねくすとたーん。
コメント
これ誰?
マジックとは関係ない人ですwww