世界最強を決める戦いは、赤黒アグロを巧みに操る二人によって争われる。ハビエル・ドミンゲスとグジェゴジュ・コヴァルスキ。チャンピオントロフィーを挟んで行なわれる、環境の王者たるデッキ同士のぶつかり合いだ。

Game1

 決勝の開幕はドミンゲスの《キランの真意号/Heart of Kiran》だ。コヴァルスキは《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》で返す。

 ドミンゲスも《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》でお返しし、彼をパイロットとする《キランの真意号/Heart of Kiran》がコヴァルスキのライフを削る。殴られてばかりはいられないと《ピア・ナラー/Pia Nalaar》を追加し、《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》をレッドゾーンに送るコヴァルスキ。

 4ターン目のドミンゲス。悩んだ表情から《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》をプレイし、マナを出し《削剥/Abrade》を《ピア・ナラー/Pia Nalaar》に。《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》が搭乗した《キランの真意号/Heart of Kiran》と《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》のアタックが通り、コヴァルスキの残りライフは一気に9に。

 コヴァルスキは《ボーマットの急使/Bomat Courier》を追加し、《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》に全員でアタックする。《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》は《キランの真意号/Heart of Kiran》に搭乗し飛行機械をブロックするが、《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》の忠誠値は0になり、《キランの真意号/Heart of Kiran》は《木端/Cut》で除去される

 ここでドミンゲスがプレイしたのは《栄光をもたらすもの/Glorybringer》。即座にアタックしコヴァルスキの残りライフは2。

 コヴァルスキは《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》のみでアタックし、《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》をプレイ。2マナを出し《木端/Cut》で《栄光をもたらすもの/Glorybringer》を取り除く。

 しかしドミンゲスがトップデッキしたのは《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》。ブロッカーが全て吹き飛ばされ、《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》のアタックでコヴァルスキのライフはゼロを割った。

ドミンゲス 1-0 コヴァルスキ

Game2

 後手のドミンゲスの《ボーマットの急使/Bomat Courier》が走り出す。続けて《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ/Kari Zev, Skyship Raider》をプレイするが、これには《削剥/Abrade》。

 《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》で《ボーマットの急使/Bomat Courier》を除去するコヴァルスキ。この《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》は《木端/Cut》で対処されるが、《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》のマナから《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ/Kari Zev, Skyship Raider》でお返しする。

 ドミンゲスも《再燃するフェニックス/Rekindling Phoenix》を戦場に追加するが、これには《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》の4点と《木端/Cut》で処理されてしまう。

 ドミンゲスは《再燃するフェニックス/Rekindling Phoenix》の2枚目を追加する。試合は消耗戦の様相を呈してきた。

 《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》で《ピア・ナラー/Pia Nalaar》がめくれ、コヴァルスキはこれを戦線に追加。ドミンゲスは《マグマのしぶき/Magma Spray》を飛行機械に撃ち込み《再燃するフェニックス/Rekindling Phoenix》で《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》を撃墜。代わりに自分の場に《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》を着地させ、4点火力で《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ/Kari Zev, Skyship Raider》を対処。

 コヴァルスキも《ピア・ナラー/Pia Nalaar》で《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》を落とす。ドミンゲスは《ボーマットの急使/Bomat Courier》を追加し、《ボーマットの急使/Bomat Courier》だけでアタック。続けて《キランの真意号/Heart of Kiran》を追加する。

 《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》のアタックを《キランの真意号/Heart of Kiran》で受け止めるドミンゲス。《ピア・ナラー/Pia Nalaar》の能力が使われこの2枚は相打ちに。

 ドミンゲスの《ボーマットの急使/Bomat Courier》の貯金箱を開いてみると、そこには《熱烈の神ハゾレト/Hazoret the Fervent》が! この神をどうにかする手段をコヴァルスキはもっていない。

 《熱烈の神ハゾレト/Hazoret the Fervent》と《再燃するフェニックス/Rekindling Phoenix》をレッドゾーンに送るドミンゲス。《削剥/Abrade》で《再燃するフェニックス/Rekindling Phoenix》墓地に送り、《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》で復活を阻止する。

 《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》を追加し、《熱烈の神ハゾレト/Hazoret the Fervent》でアタックするドミンゲス。ここがチャンスと《ピア・ナラー/Pia Nalaar》を追加し、《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》を復活させ即《ピア・ナラー/Pia Nalaar》のブロック禁止能力を使いフルアタックする。ドミンゲスの残りライフは一気に危険水域に突入。

 ドミンゲスもフルアタックを敢行。コヴァルスキは《ピア・ナラー/Pia Nalaar》でチャンプブロックし墓地に見えている《微塵/Ribbons》の圏外に逃げる。

 これで詰み。コヴァルスキがゲームカウントをタイに戻した。

ドミンゲス 1-1 コヴァルスキ

Game3

 お互い長期戦向けのサイドボーディングを行ない、初動はドミンゲスの《ピア・ナラー/Pia Nalaar》だ。これは《削剥/Abrade》し、飛行機械は《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》の餌食に。

 ドミンゲスの《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》で《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》が手札に追加されるが、コヴァルスキは《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》から《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》につなぎ、攻勢を緩めない。

 返す刀のドミンゲス、《栄光をもたらすもの/Glorybringer》が督励とともに登場し、《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》を墓地に送りながらチャンドラの忠誠値を削る。

 《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》で《熱烈の神ハゾレト/Hazoret the Fervent》がめくれプレイされるが、コヴァルスキの手札はまだ十分ある。《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》の攻撃で《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》の忠誠値は1に。

 しかしこの《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》の能力で追放されていた《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》を手札に加えると《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》の2連打! 忠誠値が2だった《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》は墓地送りだ。

 《大災厄/Doomfall》で《最古再誕/The Eldest Reborn》を取り除くコヴァルスキ。《栄光をもたらすもの/Glorybringer》を《チャンドラの敗北/Chandra’s Defeat》で処理し、《木端/Cut》も《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》にプレイすることでついに《熱烈の神ハゾレト/Hazoret the Fervent》が顕現。さらに《ピア・ナラー/Pia Nalaar》を追加。《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》も復活してアタッカーは万全だ。

 ドミンゲスは《削剥/Abrade》でこの《ピア・ナラー/Pia Nalaar》を処理するが、《熱烈の神ハゾレト/Hazoret the Fervent》がどうしようもない。仕方なく《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》で攻撃。マナの残っていないコヴァルスキの《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》を《木端/Cut》で除去し、自身は《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》をプレイする。

 お互いの墓地に《微塵/Ribbons》があり一瞬の隙が致命傷になってしまう展開となった。コヴァルスキはフルアタックし《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》をブロッカーとして用意。ドミンゲスの残りライフは少ない。

 ドミンゲスも《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》をプレイしブロッカーを用意するが、コヴァルスキは構わず2体でアタック。《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》が相打ちするが、神に傷をつけるには至らず、《再燃するフェニックス/Rekindling Phoenix》をブロッカーに立たせても、《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》復活からの《微塵/Ribbons》からは逃げられなかった。

ドミンゲス 1-2 コヴァルスキ

Game4

 ドミンゲスは1マリガン。そのドミンゲスの《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ/Kari Zev, Skyship Raider》で試合開始だ。これには《削剥/Abrade》が浴びせられ、コヴァルスキの《キランの真意号/Heart of Kiran》にも《削剥/Abrade》。ドミンゲスの《ピア・ナラー/Pia Nalaar》に対しコヴァルスキは《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》。一進一退の攻防だ。

 《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》をプレイするドミンゲス。忠誠値6があまりに硬い。《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》が攻撃し忠誠値は3。続けて《熱烈の神ハゾレト/Hazoret the Fervent》をプレイする。

 《マグマのしぶき/Magma Spray》を《ピア・ナラー/Pia Nalaar》に撃ち込みフルアタックするコヴァルスキ。《削剥/Abrade》で《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》を除去するが、《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》は墓地に。しかし《最古再誕/The Eldest Reborn》で《熱烈の神ハゾレト/Hazoret the Fervent》を対処することに成功する。

 コヴァルスキも遅れて《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》をプレイするが、ドミンゲスは《熱烈の神ハゾレト/Hazoret the Fervent》をプレイ、《マグマのしぶき/Magma Spray》を自らに撃ち込み顕現させ、《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》の忠誠値を1まで削る。

 コヴァルスキは《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》と引き換えに追放されていた《大災厄/Doomfall》を手に入れるがこれを温存し、《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》をプレイ。しかし、《最古再誕/The Eldest Reborn》で《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》が寝返るとドミンゲスの《ピア・ナラー/Pia Nalaar》からの物量作戦と《熱烈の神ハゾレト/Hazoret the Fervent》に押しつぶされてしまった。

ドミンゲス 2-2 コヴァルスキ

Game5

 泣いても笑っても最後の最後。その先手番はGame3で先に後手番をブレイクしたコヴァルスキのものに。だがしかしコヴァルスキはマリガン。ドミンゲスは7枚をキープ。

 コヴァルスキの《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》が《マグマのしぶき/Magma Spray》される立ち上がり。ドミンゲスの《大災厄/Doomfall》でコヴァルスキの高カロリーな手札が暴かれる。《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》が落とされ、コヴァルスキに4枚目の土地はない。

 ドミンゲスは《ピア・ナラー/Pia Nalaar》で戦線を拡大。さらに次のターンには《熱烈の神ハゾレト/Hazoret the Fervent》を追加する。

 コヴァルスキは4マナ目が遠い。《チャンドラの敗北/Chandra’s Defeat》や《マグマのしぶき/Magma Spray》でドミンゲスの《ピア・ナラー/Pia Nalaar》は除去し続けるが、飛行機械2体がチクチクダメージを刻み、除去が切れたと踏んだところでドミンゲスの《栄光をもたらすもの/Glorybringer》!

 ようやく4マナ目を引いたコヴァルスキ。《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》で《栄光をもたらすもの/Glorybringer》を除去するも、時すでに遅し。

 《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》が《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》を除去し、《大災厄/Doomfall》がコヴァルスキの最後の抵抗を奪い、《熱烈の神ハゾレト/Hazoret the Fervent》がレッドゾーンを駆け抜けると、コヴァルスキは潔く右手を差し出した。

ドミンゲス 3-2 コヴァルスキ

 昨年の世界選手権の忘れ物を今年その手に掴み、目を赤くしてチームメイトと抱き合い喜び合うドミンゲス。おめでとう、ハビエル・ドミンゲス!

ハビエル・ドミンゲス Win!

2018 World Championship Semifinals: Grzegorz Kowalski vs Ben Stark
http://keiga.diarynote.jp/201809240712548038/
2018 World Championship Semifinals: Javier Dominguez vs Shahar Shenhar
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2018 World Championship Round14: Ben Stark vs Allen Wu
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