《蟲の収穫/Worm Harvest》
2009年3月16日 MTG/Coverage 先日東神奈川で行われたGPTシンガポールのカバレッジです。いつものごとく文中は敬称略です。問題点などがありましたらコメント欄からお願いします。
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「GPTシンガポール@東神奈川 Quarterfinals 高橋優太 vs 窪内直樹」
年に一度のエクステンデッドシーズン。PTQホノルルも各地でスタートしており、日本での久々のエクステンデッドのGPであるGP神戸も来月に迫っている。
その本格的なエクテンシーズンの序盤戦となるGPシンガポール。日本から近いということもあり参戦するプロも多く、その練習にと、このGPTもベスト8のほとんどを顔や名前の知られたプロが埋めるという結果になった。
その中でも、「シンガポールには行くけど3Byeは持ってない」唯一のプレイヤーである窪内直樹。「窪内君にトスするために来たよ」とは同じくベスト8に入った中嶋主税の応援のコメント。是非とも3Byeを獲得したいところだ。デッキはバントカラーのビートダウン。『ZOO』から火力を抜き、《もみ消し/Stifle》と《呪文嵌め/Spell Snare》などを代わりに採用、クリーチャーも《ロウクスの戦修道士/Rhox War Monk》と『ZOO』よりもワンサイズ上のものを用いる、ソリューション系のデッキである。
その対面に座るのは高橋優太。今のところシンガポールに行く予定はないが、このGPTの結果次第では行く可能性もあるという。デッキは黒緑のロームデッキ。「発掘」と「回顧」を組み合わせた多彩なシナジーを持つコントロールデッキだ。
Game1
先手の窪内が《神聖なる泉/Hallowed Fountain》を立たせての18点スタート。高橋は《平穏な茂み/Tranquil Thicket》をタップインさせる立ち上がり。
まずはと高橋の《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を窪内が《呪文嵌め/Spell Snare》。さらにフェッチランドの起動も《もみ消し/Stifle》して、自分は《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》を先置きしてから《ロウクスの戦修道士/Rhox War Monk》を2連打。
これを高橋は《滅び/Damnation》で何事もなかったかのように一掃する。
さらなるクロックをかけるため《野生のナカティル/Wild Nacatl》を場に送る窪内。高橋は《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》を置き、その豊富な黒マナから《カラスの罪/Raven’s Crime》を回顧で連打して窪内の手札を空に。
そうした上で《ナカティル》を《変わり谷/Mutavault》と《暗黒破/Darkblast》で葬る。いかに伝説の装備品とも言えどもそれを持つクリーチャーがいなければただの置物でしかない。
ないのだが、このターンの窪内のトップデッキは《タルモゴイフ/Tarmogoyf》。《十手》は再び装備主を見つけ出す。
高橋は自分のターンのドローで《暗黒破》を発掘し、《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》をプレイしてトークンを生成。
返しの窪内のアタックは本体に。これをスルーし高橋の残りライフは11。《十手》の上のカウンターは4つになり、そのうち3つを消費して3/3のビーストトークンを除去。高橋は2体目のトークンを場に送る。
次のターンは《野生語りのガラク》へと攻撃の矛先を変えた窪内。この攻撃を高橋はノータイムでチャンプブロック。3体目のトークンを生み出して、役目を終えた《ガラク》は墓地に。
《タルモゴイフ》は墓地にPWが落ちたことでさらにサイズを一つ上げる。最後のブロッカーを《バントの魔除け/Bant Charm》で退けて、高橋の残りライフは5に。
だが高橋はまったく動じることなくX=2の《罰/Punishment》で再び場を一掃。
そして、《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》に《梅澤の十手》を纏わせ、窪内が場を再構築する前に一気に勝負を決めてしまった。
高橋 1-0 窪内
Game2
先手の窪内がマリガン。再び高橋の《タルモゴイフ》を《呪文嵌め》して自分は《ロウクスの戦修道士》と、一本目でも見たスタートを切る。
一方の高橋は3ターン目にデッキ名の由来でもある《壌土からの生命/Life from the Loam》をキャスト。ここまでにすでにサイクリングランドを1枚とフェッチランドを2枚使っており、一瞬で高橋の手札は8枚に。ターン終了時のディスカードも2枚目の《壌土からの生命》。一気にアドバンテージエンジンを完成させる。
コントロールされる前に勝負を決めなければいけない窪内は《トロールの苦行者/Troll Ascetic》を援軍に送り、クロックは倍の6点に跳ね上がる。
だが高橋はターン終了時にサイクリングにより《壌土からの生命》を発掘、ドローフェイズのドローも置換して、あくまで将来のための準備を続ける。《タルモゴイフ》を場に送るが、《流刑への道/Path to Exile》で退かされ残りライフは5に。
ここで高橋はしっかりと準備を重ねた墓地から《蟲の収穫/Worm Harvest》を回顧。トークンは3体。ドローで《暗黒破/Darkblast》を発掘し、次のターンは6体。トークンの群れが地上のクリーチャーを覆い尽くしてしまい、無限に増え続ける蟲の前に対抗策のない窪内はカードを片付けた。
Final Result:高橋 2-0 窪内
高橋優太 Win!
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明日は準決勝、明後日は決勝をお送りする予定です。
しーゆーねくすとたーん。
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「GPTシンガポール@東神奈川 Quarterfinals 高橋優太 vs 窪内直樹」
年に一度のエクステンデッドシーズン。PTQホノルルも各地でスタートしており、日本での久々のエクステンデッドのGPであるGP神戸も来月に迫っている。
その本格的なエクテンシーズンの序盤戦となるGPシンガポール。日本から近いということもあり参戦するプロも多く、その練習にと、このGPTもベスト8のほとんどを顔や名前の知られたプロが埋めるという結果になった。
その中でも、「シンガポールには行くけど3Byeは持ってない」唯一のプレイヤーである窪内直樹。「窪内君にトスするために来たよ」とは同じくベスト8に入った中嶋主税の応援のコメント。是非とも3Byeを獲得したいところだ。デッキはバントカラーのビートダウン。『ZOO』から火力を抜き、《もみ消し/Stifle》と《呪文嵌め/Spell Snare》などを代わりに採用、クリーチャーも《ロウクスの戦修道士/Rhox War Monk》と『ZOO』よりもワンサイズ上のものを用いる、ソリューション系のデッキである。
その対面に座るのは高橋優太。今のところシンガポールに行く予定はないが、このGPTの結果次第では行く可能性もあるという。デッキは黒緑のロームデッキ。「発掘」と「回顧」を組み合わせた多彩なシナジーを持つコントロールデッキだ。
Game1
先手の窪内が《神聖なる泉/Hallowed Fountain》を立たせての18点スタート。高橋は《平穏な茂み/Tranquil Thicket》をタップインさせる立ち上がり。
まずはと高橋の《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を窪内が《呪文嵌め/Spell Snare》。さらにフェッチランドの起動も《もみ消し/Stifle》して、自分は《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》を先置きしてから《ロウクスの戦修道士/Rhox War Monk》を2連打。
これを高橋は《滅び/Damnation》で何事もなかったかのように一掃する。
さらなるクロックをかけるため《野生のナカティル/Wild Nacatl》を場に送る窪内。高橋は《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》を置き、その豊富な黒マナから《カラスの罪/Raven’s Crime》を回顧で連打して窪内の手札を空に。
そうした上で《ナカティル》を《変わり谷/Mutavault》と《暗黒破/Darkblast》で葬る。いかに伝説の装備品とも言えどもそれを持つクリーチャーがいなければただの置物でしかない。
ないのだが、このターンの窪内のトップデッキは《タルモゴイフ/Tarmogoyf》。《十手》は再び装備主を見つけ出す。
高橋は自分のターンのドローで《暗黒破》を発掘し、《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》をプレイしてトークンを生成。
返しの窪内のアタックは本体に。これをスルーし高橋の残りライフは11。《十手》の上のカウンターは4つになり、そのうち3つを消費して3/3のビーストトークンを除去。高橋は2体目のトークンを場に送る。
次のターンは《野生語りのガラク》へと攻撃の矛先を変えた窪内。この攻撃を高橋はノータイムでチャンプブロック。3体目のトークンを生み出して、役目を終えた《ガラク》は墓地に。
《タルモゴイフ》は墓地にPWが落ちたことでさらにサイズを一つ上げる。最後のブロッカーを《バントの魔除け/Bant Charm》で退けて、高橋の残りライフは5に。
だが高橋はまったく動じることなくX=2の《罰/Punishment》で再び場を一掃。
そして、《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》に《梅澤の十手》を纏わせ、窪内が場を再構築する前に一気に勝負を決めてしまった。
高橋 1-0 窪内
Game2
先手の窪内がマリガン。再び高橋の《タルモゴイフ》を《呪文嵌め》して自分は《ロウクスの戦修道士》と、一本目でも見たスタートを切る。
一方の高橋は3ターン目にデッキ名の由来でもある《壌土からの生命/Life from the Loam》をキャスト。ここまでにすでにサイクリングランドを1枚とフェッチランドを2枚使っており、一瞬で高橋の手札は8枚に。ターン終了時のディスカードも2枚目の《壌土からの生命》。一気にアドバンテージエンジンを完成させる。
コントロールされる前に勝負を決めなければいけない窪内は《トロールの苦行者/Troll Ascetic》を援軍に送り、クロックは倍の6点に跳ね上がる。
だが高橋はターン終了時にサイクリングにより《壌土からの生命》を発掘、ドローフェイズのドローも置換して、あくまで将来のための準備を続ける。《タルモゴイフ》を場に送るが、《流刑への道/Path to Exile》で退かされ残りライフは5に。
ここで高橋はしっかりと準備を重ねた墓地から《蟲の収穫/Worm Harvest》を回顧。トークンは3体。ドローで《暗黒破/Darkblast》を発掘し、次のターンは6体。トークンの群れが地上のクリーチャーを覆い尽くしてしまい、無限に増え続ける蟲の前に対抗策のない窪内はカードを片付けた。
Final Result:高橋 2-0 窪内
高橋優太 Win!
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明日は準決勝、明後日は決勝をお送りする予定です。
しーゆーねくすとたーん。
京都前最後のカバレッジが書き上がりました。若干急ぎぎみに書いたんで読み辛い点もあるとは思いますが、広い心を持って読んでくださると幸いです。文中は敬称略です。問題点などがありましたらコメント欄からお願いします。
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「PWC -183rd-@東神奈川 Round7 斎藤友晴 vs 中村肇」
いよいよプロツアー京都まで一週間を切り、このPWCの会場にも、最後の調整のため、はたまた久しぶりのスタンダードに慣れておくため、多数のプロが姿を見せている。
そんな中、Round6までを6-0したのは共にプロツアーの権利を持つ二人。一人は2007年度PoYの斎藤友晴。もう一人は現在RWC Rankingでトップをひた走る中村肇。最終調整のため、二人ともここしばらく使い続けているデッキを持ち込んでいる。斎藤は赤白ヒバリ"GAPPO"を、中村は白単キスキンを。
――ちなみに、昨日の新宿のPWCでも当たってましたよね?どちらが勝ちました?
中村:「俺が勝ちました」
斎藤:「昨日は俺(のデッキ)はシグバーンだったからね(笑)」
Game1
先手の斎藤が《運命の大立者/Figure of Destiny》からスタート。後手の中村も鏡打ちで応えるが、斎藤は《モグの狂信者/Mogg Fanatic》でこれをすぐさま焼き払い、2/2となった《大立者》でアタックする。
中村は盤面に《メドウグレインの騎士/Knight of Meadowgrain》を送る。斎藤の《大立者》のアタックは通し、斎藤の場には《精神石/Mind Stone》と2体目の《運命の大立者》が追加される。
地上の攻防の序盤から場面が切り替わり、中村が《幽体の行列/Spectral Procession》を、斎藤が《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》をそれぞれキャストしてトークンを並べあう。が、中村は《皺だらけの主/Wizened Cenn》をキャストしてのアタックの後、《司令官》本体に《流刑への道/Path to Exile》を撃ち込み、即死を回避。
返しの斎藤も《大立者》2体とゴブリントークンでアタック。中村はトークンのうち1体を《皺だらけの主》で受け止めるが、斎藤は《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》から「1点火力」のゴブリンを2体持ってきて即《主》を焼殺。1体は盤面に残す。
ここで中村は勢いよく《黄金のたてがみのアジャニ/Ajani Goldmane》をキャスト。「強いよ。トップデッキ?」と尋ねる斎藤に「さっきから持ってた」と答える。確かに中村の4ターン目のセットランドはタップインの《風立ての高地/Windbrisk Heights》だ。
このプレインズウォーカーの能力により、スピリットトークンと《メドウグレインの騎士》の上に+1/+1カウンターが乗せられる。斎藤も能力にスタックで《モグの狂信者》を生贄に奉げトークンを2体に減らすも、根本的な解決にはなっていない。全力でアタックされ、斎藤の残りライフは6に。
斎藤は《イーオスのレインジャー》を犠牲に《大立者》2体のアタックで《アジャニ》を除去し、自分の場には《復讐のアジャニ/Ajani Vengeant》を登場させ、《稲妻のらせん/Lightning Helix》を放って《メドウグレインの騎士》を除去。しかしスピリットトークンの前にこの姿を変えた百獣の王も1ターンしか場にとどまることを許されない。
中村が2枚目の《幽体の行列》から《栄光の頌歌/Glorious Anthem》、さらに秘匿から《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》をキャストすると、斎藤がキャストする《幽体の行列》もブロッカーとしての機能を果たさないのであった。
斎藤 0-1 中村
斎藤はサイドボードから《神の怒り/Wrath of God》などの全体除去を投入し、それらに巻き込まれてしまう《モグの狂信者》と《イーオスのレインジャー》を減らす。一方の中村は、軽いクリーチャーを減らし、アドバンテージを生み出す《目覚ましヒバリ/Reveillark》を投入する。
Game2
1マリガン後も渋い顔でキープをせざるを得なかった中村が《運命の大立者》《ブレンタンの炉の世話人/Burrenton Forge-Tender》と並べたところで、斎藤はまずは《精神石》のマナ加速から《神の怒り/Wrath of God》をプレイして場を平らに。
中村は《メドウグレインの騎士》を新たな戦力として送るも、斎藤は《復讐のアジャニ》でこれを即除去。ライフは21に。
《ブレンタンの炉の世話人》と《運命の大立者》を並べて追撃の手を休めない中村に対し、斎藤は《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》と《幽体の行列》で盤面を整備。中村が《大立者》を4/4にして《復讐のアジャニ》を殺しにかかるも、斎藤は《アジャニ》が生き残ることを優先させ、トークン2体と《白蘭の騎士》で相打ちにとる。
ここから斎藤は2枚目の《幽体の行列》、さらに《風立ての高地》の秘匿解除から《包囲攻撃の司令官》とトークンをばら撒き続け、《栄光の頌歌》しか引けずにブロッカーを並べられない中村を一気に押し切った。
斎藤 1-1 中村
Game3
このマッチで初めて中村が先手。三度の《運命の大立者》スタート。斎藤は後手2ターン目の《白蘭の騎士》がファーストアクションになるが、中村は《栄光の頌歌》をキャストし、《大立者》は自身の能力と合わせて3/3になる。もちろん2/2の騎士ではブロックできない。
後手であることのマナアドバンテージを取り返すべく斎藤は2体目の《白蘭の騎士》をプレイし、《精神石》を設置。だが返しの中村の援軍も《白蘭の騎士》、さらにそこから2枚目の《栄光の頌歌》。《大立者》のアタックで斎藤のライフは11に。
だが、斎藤も《包囲攻撃の司令官》で盤面の鎮圧にかかる。中村は長考の後《大立者》《白蘭の騎士》《変わり谷/Mutavault》でアタック。斎藤も長考し、散々悩んだ末に《白蘭の騎士》2体と《司令官》で《変わり谷》をブロック。中村は《流刑への道》を片方の《白蘭の騎士》に撃ち込み、《変わり谷》は2体と相打ちとなる。斎藤の残りライフは3。
追い打ちをかけるように中村は《風立ての高地》から《黄金のたてがみのアジャニ》をプレイし、+1/+1カウンターを追加する。この《アジャニ》はゴブリントークンのアタックによって役目を終える。斎藤は《運命の大立者》と秘匿からの《幽体の行列》でブロッカーを準備、中村のアタックをチャンプブロック。何しろ自分の残りライフは3なのだ。
中村は《目覚ましヒバリ/Reveillark》を追加するが、斎藤は《運命の大立者》をエンドに4/4にした上でアタック。中村のライフは14。そして《幽体の行列》に続けて《イーオスのレインジャー》から《運命の大立者》を2連打!これには中村も笑うしかない。
ここで中村のターンに入ったところで時間終了。時間に追われることなく悩んだ末、手札に残った《雲山羊のレインジャー/Cloudgoat Ranger》を出して終了。ここでお互いの場を整理しよう。
【斎藤の場】残りライフは3
1/1の飛行をもつスピリット・トークン×4
1/1のゴブリン・トークン×3
《運命の大立者》×3(それぞれ4/4、1/1、1/1)
《イーオスのレインジャー》
【中村の場】残りライフは14
《雲山羊のレインジャー》
1/1のキスキン・トークン×3
《目覚ましヒバリ》
《白蘭の騎士》(+1/+1カウンターが1個)
《運命の大立者》(+1/+1カウンターが1個)
《栄光の頌歌》×2
延長1ターン目。斎藤は《精神石》を生贄にドロー。するとこのドローが《包囲攻撃の司令官》!一瞬にして盤面の均衡が崩れる。
延長2ターン目。中村は攻撃できずにエンド。それに対応してゴブリントークンが1体投げ飛ばされる。中村の残りライフは12に。斎藤はフルタップになるが、中村のアクションはなし。
延長3ターン目。悩んだ末に何もせずにエンド。
延長4ターン目。ドローを確認して、何もできずにエンド。それに対応してゴブリン4体が本体に。
延長5ターン目。残った1体のトークンが、《司令官》と共に中村のライフをちょうど削り切った。
Final Result:斎藤 2-1 中村
終了後、ギャラリーから「なぜ(延長3ターン目に)アタックに行かなかったのか?」との声が。
斎藤:「あそこで《流刑への道》持たれてたら、アタック捌かれて返しで負けちゃうから」
――でも、《流刑への道》があったのなら、(延長2ターン目の)フルタップの時に撃ってませんか?
斎藤:「それだと確かに(中村は)負けないけど、勝つためには俺のアタックに《流刑への道》を合わせるしかない。持ってても温存してると思う。だから(盤面だけで致死量の火力があるので)ギャンコマ(《包囲攻撃の司令官》)で安定に勝ちに行った。それに、引き分けになればオポネントはこっち有利だから多分優勝できるし」
リスクとリターンを完璧にコントロールした上での最終判断。まさにプロという試合運びを見せた斎藤。なんと赤白を使った3大会で落としたマッチはわずかに1つ。
斎藤:「京都でもこれ使おうかな」
斎藤友晴 Win!
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「大会日程」
3月7日 / 新宿 / PWC -184th-(スタンダード)
3月14日 / 新宿 / PWC -185th-(スタンダード / PWCポイント2倍)
3月15日 / 東神奈川 / GPTシンガポール(エクステンデッド) / PWC -186th-(シールド / Limitsゲートウェイ予選)
3月21日 / 川崎 / PTQホノルル(エクステンデッド) / PWC -187th-(シールド / Limitsゲートウェイ予選)
3月22日 / 横浜 / GPT神戸(エクステンデッド) / PWC -188th-(シールド / Limitsゲートウェイ予選)
3月28日 / 東神奈川 / PWC -189th-(スタンダード / PWCポイント2倍 / 第4期PWCポイント集計)
4月4日 / 横浜 / GPT神戸(エクステンデッド)
4月5日 / 東神奈川 / PTQホノルル(エクステンデッド)
最新の情報についてはhttp://www.f2.dion.ne.jp/~nakajt08/をご覧下さい。
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以上です。いつもいろいろお世話になっているナカジマさん、京都前の大事な時期に協力してくださったプレイヤーの御二方、本当にありがとうございました。
しーゆーねくすとたーん。
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「PWC -183rd-@東神奈川 Round7 斎藤友晴 vs 中村肇」
いよいよプロツアー京都まで一週間を切り、このPWCの会場にも、最後の調整のため、はたまた久しぶりのスタンダードに慣れておくため、多数のプロが姿を見せている。
そんな中、Round6までを6-0したのは共にプロツアーの権利を持つ二人。一人は2007年度PoYの斎藤友晴。もう一人は現在RWC Rankingでトップをひた走る中村肇。最終調整のため、二人ともここしばらく使い続けているデッキを持ち込んでいる。斎藤は赤白ヒバリ"GAPPO"を、中村は白単キスキンを。
――ちなみに、昨日の新宿のPWCでも当たってましたよね?どちらが勝ちました?
中村:「俺が勝ちました」
斎藤:「昨日は俺(のデッキ)はシグバーンだったからね(笑)」
Game1
先手の斎藤が《運命の大立者/Figure of Destiny》からスタート。後手の中村も鏡打ちで応えるが、斎藤は《モグの狂信者/Mogg Fanatic》でこれをすぐさま焼き払い、2/2となった《大立者》でアタックする。
中村は盤面に《メドウグレインの騎士/Knight of Meadowgrain》を送る。斎藤の《大立者》のアタックは通し、斎藤の場には《精神石/Mind Stone》と2体目の《運命の大立者》が追加される。
地上の攻防の序盤から場面が切り替わり、中村が《幽体の行列/Spectral Procession》を、斎藤が《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》をそれぞれキャストしてトークンを並べあう。が、中村は《皺だらけの主/Wizened Cenn》をキャストしてのアタックの後、《司令官》本体に《流刑への道/Path to Exile》を撃ち込み、即死を回避。
返しの斎藤も《大立者》2体とゴブリントークンでアタック。中村はトークンのうち1体を《皺だらけの主》で受け止めるが、斎藤は《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》から「1点火力」のゴブリンを2体持ってきて即《主》を焼殺。1体は盤面に残す。
ここで中村は勢いよく《黄金のたてがみのアジャニ/Ajani Goldmane》をキャスト。「強いよ。トップデッキ?」と尋ねる斎藤に「さっきから持ってた」と答える。確かに中村の4ターン目のセットランドはタップインの《風立ての高地/Windbrisk Heights》だ。
このプレインズウォーカーの能力により、スピリットトークンと《メドウグレインの騎士》の上に+1/+1カウンターが乗せられる。斎藤も能力にスタックで《モグの狂信者》を生贄に奉げトークンを2体に減らすも、根本的な解決にはなっていない。全力でアタックされ、斎藤の残りライフは6に。
斎藤は《イーオスのレインジャー》を犠牲に《大立者》2体のアタックで《アジャニ》を除去し、自分の場には《復讐のアジャニ/Ajani Vengeant》を登場させ、《稲妻のらせん/Lightning Helix》を放って《メドウグレインの騎士》を除去。しかしスピリットトークンの前にこの姿を変えた百獣の王も1ターンしか場にとどまることを許されない。
中村が2枚目の《幽体の行列》から《栄光の頌歌/Glorious Anthem》、さらに秘匿から《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》をキャストすると、斎藤がキャストする《幽体の行列》もブロッカーとしての機能を果たさないのであった。
斎藤 0-1 中村
斎藤はサイドボードから《神の怒り/Wrath of God》などの全体除去を投入し、それらに巻き込まれてしまう《モグの狂信者》と《イーオスのレインジャー》を減らす。一方の中村は、軽いクリーチャーを減らし、アドバンテージを生み出す《目覚ましヒバリ/Reveillark》を投入する。
Game2
1マリガン後も渋い顔でキープをせざるを得なかった中村が《運命の大立者》《ブレンタンの炉の世話人/Burrenton Forge-Tender》と並べたところで、斎藤はまずは《精神石》のマナ加速から《神の怒り/Wrath of God》をプレイして場を平らに。
中村は《メドウグレインの騎士》を新たな戦力として送るも、斎藤は《復讐のアジャニ》でこれを即除去。ライフは21に。
《ブレンタンの炉の世話人》と《運命の大立者》を並べて追撃の手を休めない中村に対し、斎藤は《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》と《幽体の行列》で盤面を整備。中村が《大立者》を4/4にして《復讐のアジャニ》を殺しにかかるも、斎藤は《アジャニ》が生き残ることを優先させ、トークン2体と《白蘭の騎士》で相打ちにとる。
ここから斎藤は2枚目の《幽体の行列》、さらに《風立ての高地》の秘匿解除から《包囲攻撃の司令官》とトークンをばら撒き続け、《栄光の頌歌》しか引けずにブロッカーを並べられない中村を一気に押し切った。
斎藤 1-1 中村
Game3
このマッチで初めて中村が先手。三度の《運命の大立者》スタート。斎藤は後手2ターン目の《白蘭の騎士》がファーストアクションになるが、中村は《栄光の頌歌》をキャストし、《大立者》は自身の能力と合わせて3/3になる。もちろん2/2の騎士ではブロックできない。
後手であることのマナアドバンテージを取り返すべく斎藤は2体目の《白蘭の騎士》をプレイし、《精神石》を設置。だが返しの中村の援軍も《白蘭の騎士》、さらにそこから2枚目の《栄光の頌歌》。《大立者》のアタックで斎藤のライフは11に。
だが、斎藤も《包囲攻撃の司令官》で盤面の鎮圧にかかる。中村は長考の後《大立者》《白蘭の騎士》《変わり谷/Mutavault》でアタック。斎藤も長考し、散々悩んだ末に《白蘭の騎士》2体と《司令官》で《変わり谷》をブロック。中村は《流刑への道》を片方の《白蘭の騎士》に撃ち込み、《変わり谷》は2体と相打ちとなる。斎藤の残りライフは3。
追い打ちをかけるように中村は《風立ての高地》から《黄金のたてがみのアジャニ》をプレイし、+1/+1カウンターを追加する。この《アジャニ》はゴブリントークンのアタックによって役目を終える。斎藤は《運命の大立者》と秘匿からの《幽体の行列》でブロッカーを準備、中村のアタックをチャンプブロック。何しろ自分の残りライフは3なのだ。
中村は《目覚ましヒバリ/Reveillark》を追加するが、斎藤は《運命の大立者》をエンドに4/4にした上でアタック。中村のライフは14。そして《幽体の行列》に続けて《イーオスのレインジャー》から《運命の大立者》を2連打!これには中村も笑うしかない。
ここで中村のターンに入ったところで時間終了。時間に追われることなく悩んだ末、手札に残った《雲山羊のレインジャー/Cloudgoat Ranger》を出して終了。ここでお互いの場を整理しよう。
【斎藤の場】残りライフは3
1/1の飛行をもつスピリット・トークン×4
1/1のゴブリン・トークン×3
《運命の大立者》×3(それぞれ4/4、1/1、1/1)
《イーオスのレインジャー》
【中村の場】残りライフは14
《雲山羊のレインジャー》
1/1のキスキン・トークン×3
《目覚ましヒバリ》
《白蘭の騎士》(+1/+1カウンターが1個)
《運命の大立者》(+1/+1カウンターが1個)
《栄光の頌歌》×2
延長1ターン目。斎藤は《精神石》を生贄にドロー。するとこのドローが《包囲攻撃の司令官》!一瞬にして盤面の均衡が崩れる。
延長2ターン目。中村は攻撃できずにエンド。それに対応してゴブリントークンが1体投げ飛ばされる。中村の残りライフは12に。斎藤はフルタップになるが、中村のアクションはなし。
延長3ターン目。悩んだ末に何もせずにエンド。
延長4ターン目。ドローを確認して、何もできずにエンド。それに対応してゴブリン4体が本体に。
延長5ターン目。残った1体のトークンが、《司令官》と共に中村のライフをちょうど削り切った。
Final Result:斎藤 2-1 中村
終了後、ギャラリーから「なぜ(延長3ターン目に)アタックに行かなかったのか?」との声が。
斎藤:「あそこで《流刑への道》持たれてたら、アタック捌かれて返しで負けちゃうから」
――でも、《流刑への道》があったのなら、(延長2ターン目の)フルタップの時に撃ってませんか?
斎藤:「それだと確かに(中村は)負けないけど、勝つためには俺のアタックに《流刑への道》を合わせるしかない。持ってても温存してると思う。だから(盤面だけで致死量の火力があるので)ギャンコマ(《包囲攻撃の司令官》)で安定に勝ちに行った。それに、引き分けになればオポネントはこっち有利だから多分優勝できるし」
リスクとリターンを完璧にコントロールした上での最終判断。まさにプロという試合運びを見せた斎藤。なんと赤白を使った3大会で落としたマッチはわずかに1つ。
斎藤:「京都でもこれ使おうかな」
斎藤友晴 Win!
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「大会日程」
3月7日 / 新宿 / PWC -184th-(スタンダード)
3月14日 / 新宿 / PWC -185th-(スタンダード / PWCポイント2倍)
3月15日 / 東神奈川 / GPTシンガポール(エクステンデッド) / PWC -186th-(シールド / Limitsゲートウェイ予選)
3月21日 / 川崎 / PTQホノルル(エクステンデッド) / PWC -187th-(シールド / Limitsゲートウェイ予選)
3月22日 / 横浜 / GPT神戸(エクステンデッド) / PWC -188th-(シールド / Limitsゲートウェイ予選)
3月28日 / 東神奈川 / PWC -189th-(スタンダード / PWCポイント2倍 / 第4期PWCポイント集計)
4月4日 / 横浜 / GPT神戸(エクステンデッド)
4月5日 / 東神奈川 / PTQホノルル(エクステンデッド)
最新の情報についてはhttp://www.f2.dion.ne.jp/~nakajt08/をご覧下さい。
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以上です。いつもいろいろお世話になっているナカジマさん、京都前の大事な時期に協力してくださったプレイヤーの御二方、本当にありがとうございました。
しーゆーねくすとたーん。
《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》
2009年2月16日 MTG/Coverage コメント (7) 先日行われたPWC決勝戦のカバレッジが書き上がりました。いつものごとく文中は敬称略です。また、内容に関する不備などの指摘はコメント欄からお願いします。
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「PWC -181st-@川崎 Round7 サイトウトモハル vs ナツメタクヤ」
コンフラックスがプレイヤーの手元に届いてからもう半月。発売前から、前環境で猛威をふるったフェアリー、特に《苦花/Bitterblossom》に対するメタカードが収録されるということで、徐々に明らかにされていくカードリストを期待しながら読んでいた人も多いだろう。
だが、ここまでで唯一全勝中なのは、昨年の日本選手権にも出場しているナツメタクヤが操る青黒フェアリーなのだ。数多の対策カードを乗り越え、この栄光の1番テーブルに座っている。
その向かいに座るのは、日本の誇るレベル8魔法使いのサイトウトモハル。ここまで5-0-1で、使用しているデッキは赤白ヒバリ。サイトウは前日代々木で行われたLMCでも優勝を飾っており、「昨日からさらに改良したよ!」とのセリフに二日連続の優勝の期待がかかる。
Game1
先手を取ったのはサイトウ。4枚の土地に《精神石/Mind Stone》《幽体の行列/Spectral Procession》《運命の大立者/Figure of Destiny》といったハンドをキープ。一方の夏目はダブルマリガンに追い込まれる。
サイトウは勿論《運命の大立者》からスタート、2ターン目には2/2に「出世」させつつ《モグの狂信者/Mogg Fanatic》を場に送る。
いきなり猛烈な攻勢にさらされることになったナツメ。「2ターン目《苦花/Bitterblossom》」を成立させるが、返しでサイトウはアタックの後《幽体の行列/Spectral Procession》をプレイ。当然カウンター出来なかったナツメはアップキープに生まれた1体のフェアリートークンとともにターンエンドを宣言するのみ。
攻撃の手を休めないサイトウはフルアタック、フェアリーとスピリットトークンが1体ずつ相打ちに。《運命の大立者》を4/4にするかどうか悩むサイトウだが、立っているナツメの土地を考慮して2/2のままで。ナツメのライフは10に。
さらにフルタップで《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》と畳みかけるが、これにはナツメが《砕けた野望/Broken Ambitions》で対処。だが、この激突でサイトウのライブラリーの上からめくれたのは2体目の《イーオスのレインジャー》。サイトウは長考した後これをトップに残す。
激突で土地を下に送っても有効打を引けなかったナツメは、2体目の《大立者》がキャストされ、止めの《イーオスのレインジャー》が通った時点で場を片付けた。
サイトウ 1-0 ナツメ
サイトウのサイドボーディング
In
2《苦悩火/Banefire》
4《静月の騎兵/Stillmoon Cavalier》
Out
1《復讐のアジャニ/Ajani Vengeant》
1《精神石/Mind Stone》
4《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》
ところで周りを見渡すと、4番テーブルまでの8人のうち5人が紅白のデッキを使用しており、その中には昨年度Player of the Yearの中村修平の姿もある。ひょっとしたらコンフラックスによって最も強化されたのはこの赤白なのだろうか?
Game2
ナツメは今回は先手の「2ターン目《苦花》」。だが土地が2枚で止まってしまう。
対するサイトウは1マリガンでスタート。2連続の《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》でダメージレースを挑もうとするも、2枚目は《霊魂放逐/Remove Soul》されてしまう。
ここからナツメはサイトウの《復讐のアジャニ/Ajani Vengeant》《静月の騎兵/Stillmoon Cavalier》という仕掛けをそれぞれ《砕けた野望》《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》で捌くと、ようやく土地を引き始め、《白蘭の騎士》に《苦悶のねじれ/Agony Warp》をキャストする。サイトウは長考の後、自らの死にゆく騎士に《流刑への道/Path to Exile》を。
そんな中、土地が止まっている間もゆっくりと増えて行くナツメのダメージクロック。《白蘭の騎士》によるアタックと《苦花》の養分でナツメのライフも8まで削れているが、毎ターン増え続ける飛行クリーチャーの群れの前にサイトウに残されたターンは1ターンのみ。
ここでサイトウはナツメのターン終了時に自分の《運命の大立者》に《流刑への道》をキャストし、これでサイトウの場に並んだ土地は8枚。ハンドは0。
ターンが帰ってきて、勢いよくライブラリーの1番上を叩きつけるも、それは唯一の逆転手《苦悩火/Banefire》ではなかった。
サイトウ 1-1 ナツメ
サイトウのサイドボーディング
In
1《精神石/Mind Stone》
3《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》
Out
3《復讐のアジャニ/Ajani Vengeant》
1《モグの狂信者/Mogg Fanatic》
Game3
ここにきてお互いマリガンなしの7枚のハンドでスタート。《白蘭の騎士》からスタートするサイトウにナツメは三度の「2ターン目《苦花》」で応える。サイトウは2体目の《白蘭の騎士》を戦線に追加するが、ナツメはここで《蔓延/Infest》で場を一掃。
この返しにサイトウの《イーオスのレインジャー》が通る。「(《蔓延》のキャストが)あんまり美味しくない……」とぼやくナツメと「このカードおかしいよ。強すぎる」とニコニコしながらライブラリーからサーチするカードを選ぶサイトウ。十分に吟味を重ねた上で《モグの狂信者》を2枚手札に加える。
サイトウの5ターン目。まずは戦闘前に《モグの狂信者》をプレイして様子を見る。これはナツメの《呪文づまりのスプライト》が対処する。土地が半分寝て危険性が減ったところで《レインジャー》でアタック。ナツメはトークンと《スプライト》でダブルブロックするかを長考するも、結局この3点をテイクする。続けてサイトウは2枚目の《イーオスのレインジャー》をキャスト。ここにナツメはカウンターを合わせることができない。《運命の大立者》と《モグの狂信者》が手札に加えられる。
こうなるとサイトウの独壇場だ。《モグの狂信者》《運命の大立者》とプレイして《大立者》に《謎めいた命令/Cryptic Command》を使わせた上で3枚目の《イーオスのレインジャー》、さらに《大立者》《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》と連打すると、たとえフェアリーの必殺技「2ターン目《苦花》」をもってしてでも耐えきることはできないのだった。
Final Result:サイトウ 2-1 ナツメ
サイトウトモハル Win!
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「大会日程」
2月21日 / 新宿 / PWC -182nd-(スタンダード / Finalsゲートウェイ予選)
2月22日 / 東神奈川 / PWC -183rd-(スタンダード / Finalsゲートウェイ予選)
3月7日 / 新宿 / PWC -184th-(スタンダード)
3月14日 / 新宿 / PWC -185th-(スタンダード / PWCポイント2倍)
3月15日 / 東神奈川 / GPTシンガポール(エクステンデッド) / PWC -186th-(シールド / Limitsゲートウェイ予選)
3月21日 / 川崎 / PTQホノルル(エクステンデッド) / PWC -187th-(シールド / Limitsゲートウェイ予選)
3月22日 / 横浜 / GPT神戸(エクステンデッド) / PWC -188th-(シールド / Limitsゲートウェイ予選)
3月28日 / 東神奈川 / PWC -189th-(スタンダード / PWCポイント2倍 / 第4期PWCポイント集計)
4月4日 / 横浜 / GPT神戸(エクステンデッド)
4月5日 / 東神奈川 / PTQホノルル(エクステンデッド)
最新の情報についてはhttp://www.f2.dion.ne.jp/~nakajt08/をご覧下さい。
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以上です。ご協力くださったプレイヤーの御二方、いつもご迷惑をかけてしまっているナカジマさん、本当にありがとうございました。
しーゆーねくすとたーん。
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「PWC -181st-@川崎 Round7 サイトウトモハル vs ナツメタクヤ」
コンフラックスがプレイヤーの手元に届いてからもう半月。発売前から、前環境で猛威をふるったフェアリー、特に《苦花/Bitterblossom》に対するメタカードが収録されるということで、徐々に明らかにされていくカードリストを期待しながら読んでいた人も多いだろう。
だが、ここまでで唯一全勝中なのは、昨年の日本選手権にも出場しているナツメタクヤが操る青黒フェアリーなのだ。数多の対策カードを乗り越え、この栄光の1番テーブルに座っている。
その向かいに座るのは、日本の誇るレベル8魔法使いのサイトウトモハル。ここまで5-0-1で、使用しているデッキは赤白ヒバリ。サイトウは前日代々木で行われたLMCでも優勝を飾っており、「昨日からさらに改良したよ!」とのセリフに二日連続の優勝の期待がかかる。
Game1
先手を取ったのはサイトウ。4枚の土地に《精神石/Mind Stone》《幽体の行列/Spectral Procession》《運命の大立者/Figure of Destiny》といったハンドをキープ。一方の夏目はダブルマリガンに追い込まれる。
サイトウは勿論《運命の大立者》からスタート、2ターン目には2/2に「出世」させつつ《モグの狂信者/Mogg Fanatic》を場に送る。
いきなり猛烈な攻勢にさらされることになったナツメ。「2ターン目《苦花/Bitterblossom》」を成立させるが、返しでサイトウはアタックの後《幽体の行列/Spectral Procession》をプレイ。当然カウンター出来なかったナツメはアップキープに生まれた1体のフェアリートークンとともにターンエンドを宣言するのみ。
攻撃の手を休めないサイトウはフルアタック、フェアリーとスピリットトークンが1体ずつ相打ちに。《運命の大立者》を4/4にするかどうか悩むサイトウだが、立っているナツメの土地を考慮して2/2のままで。ナツメのライフは10に。
さらにフルタップで《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》と畳みかけるが、これにはナツメが《砕けた野望/Broken Ambitions》で対処。だが、この激突でサイトウのライブラリーの上からめくれたのは2体目の《イーオスのレインジャー》。サイトウは長考した後これをトップに残す。
激突で土地を下に送っても有効打を引けなかったナツメは、2体目の《大立者》がキャストされ、止めの《イーオスのレインジャー》が通った時点で場を片付けた。
サイトウ 1-0 ナツメ
サイトウのサイドボーディング
In
2《苦悩火/Banefire》
4《静月の騎兵/Stillmoon Cavalier》
Out
1《復讐のアジャニ/Ajani Vengeant》
1《精神石/Mind Stone》
4《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》
ところで周りを見渡すと、4番テーブルまでの8人のうち5人が紅白のデッキを使用しており、その中には昨年度Player of the Yearの中村修平の姿もある。ひょっとしたらコンフラックスによって最も強化されたのはこの赤白なのだろうか?
Game2
ナツメは今回は先手の「2ターン目《苦花》」。だが土地が2枚で止まってしまう。
対するサイトウは1マリガンでスタート。2連続の《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》でダメージレースを挑もうとするも、2枚目は《霊魂放逐/Remove Soul》されてしまう。
ここからナツメはサイトウの《復讐のアジャニ/Ajani Vengeant》《静月の騎兵/Stillmoon Cavalier》という仕掛けをそれぞれ《砕けた野望》《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》で捌くと、ようやく土地を引き始め、《白蘭の騎士》に《苦悶のねじれ/Agony Warp》をキャストする。サイトウは長考の後、自らの死にゆく騎士に《流刑への道/Path to Exile》を。
そんな中、土地が止まっている間もゆっくりと増えて行くナツメのダメージクロック。《白蘭の騎士》によるアタックと《苦花》の養分でナツメのライフも8まで削れているが、毎ターン増え続ける飛行クリーチャーの群れの前にサイトウに残されたターンは1ターンのみ。
ここでサイトウはナツメのターン終了時に自分の《運命の大立者》に《流刑への道》をキャストし、これでサイトウの場に並んだ土地は8枚。ハンドは0。
ターンが帰ってきて、勢いよくライブラリーの1番上を叩きつけるも、それは唯一の逆転手《苦悩火/Banefire》ではなかった。
サイトウ 1-1 ナツメ
サイトウのサイドボーディング
In
1《精神石/Mind Stone》
3《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》
Out
3《復讐のアジャニ/Ajani Vengeant》
1《モグの狂信者/Mogg Fanatic》
Game3
ここにきてお互いマリガンなしの7枚のハンドでスタート。《白蘭の騎士》からスタートするサイトウにナツメは三度の「2ターン目《苦花》」で応える。サイトウは2体目の《白蘭の騎士》を戦線に追加するが、ナツメはここで《蔓延/Infest》で場を一掃。
この返しにサイトウの《イーオスのレインジャー》が通る。「(《蔓延》のキャストが)あんまり美味しくない……」とぼやくナツメと「このカードおかしいよ。強すぎる」とニコニコしながらライブラリーからサーチするカードを選ぶサイトウ。十分に吟味を重ねた上で《モグの狂信者》を2枚手札に加える。
サイトウの5ターン目。まずは戦闘前に《モグの狂信者》をプレイして様子を見る。これはナツメの《呪文づまりのスプライト》が対処する。土地が半分寝て危険性が減ったところで《レインジャー》でアタック。ナツメはトークンと《スプライト》でダブルブロックするかを長考するも、結局この3点をテイクする。続けてサイトウは2枚目の《イーオスのレインジャー》をキャスト。ここにナツメはカウンターを合わせることができない。《運命の大立者》と《モグの狂信者》が手札に加えられる。
こうなるとサイトウの独壇場だ。《モグの狂信者》《運命の大立者》とプレイして《大立者》に《謎めいた命令/Cryptic Command》を使わせた上で3枚目の《イーオスのレインジャー》、さらに《大立者》《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》と連打すると、たとえフェアリーの必殺技「2ターン目《苦花》」をもってしてでも耐えきることはできないのだった。
Final Result:サイトウ 2-1 ナツメ
サイトウトモハル Win!
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「大会日程」
2月21日 / 新宿 / PWC -182nd-(スタンダード / Finalsゲートウェイ予選)
2月22日 / 東神奈川 / PWC -183rd-(スタンダード / Finalsゲートウェイ予選)
3月7日 / 新宿 / PWC -184th-(スタンダード)
3月14日 / 新宿 / PWC -185th-(スタンダード / PWCポイント2倍)
3月15日 / 東神奈川 / GPTシンガポール(エクステンデッド) / PWC -186th-(シールド / Limitsゲートウェイ予選)
3月21日 / 川崎 / PTQホノルル(エクステンデッド) / PWC -187th-(シールド / Limitsゲートウェイ予選)
3月22日 / 横浜 / GPT神戸(エクステンデッド) / PWC -188th-(シールド / Limitsゲートウェイ予選)
3月28日 / 東神奈川 / PWC -189th-(スタンダード / PWCポイント2倍 / 第4期PWCポイント集計)
4月4日 / 横浜 / GPT神戸(エクステンデッド)
4月5日 / 東神奈川 / PTQホノルル(エクステンデッド)
最新の情報についてはhttp://www.f2.dion.ne.jp/~nakajt08/をご覧下さい。
♪,;★;,♪,;★;,♪,;★;,♪,;★;,♪,;★;,♪,;★;,♪,;★;,♪,;★;,♪,;★;,♪,;★;,♪
以上です。ご協力くださったプレイヤーの御二方、いつもご迷惑をかけてしまっているナカジマさん、本当にありがとうございました。
しーゆーねくすとたーん。
《天空の先達/Welkin Guide》
2008年12月25日 MTG/Coverage 昨日に引き続いて板橋で行われたPT京都予選の決勝ドラフトの非公式カバレッジです。文中は敬称略です。ご意見、ご指摘がありましたらコメント欄までお願いします。
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「GPT岡山@東京1次 Semifinals 高橋純也 vs 金子真実」
高橋:「トスってくれるんでしょ?」
金子:「(今季の獲得プロポイント)18点だし!ここまできてトスる理由もないでしょ?」
プロツアーに参加し続けることは、どんなプロにとっても容易なことではない。そんなことを思わせるトラッシュトークを挟みつつ、準決勝の戦いの火蓋が切って落とされる。高橋は賛美クリーチャーが7体のバント、金子はナヤカラーでまとめている。
Game1
後手の高橋の《器用な決闘者/Deft Duelist》からゲームスタート。一方の金子は《ナヤの全景/Naya Panorama》から《あふれ出る火焚き/Exuberant Firestoker》をプレイ。返す高橋の《天望の騎士/Knight of the Skyward Eye》に即《マグマのしぶき/Magma Spray》を浴びせ、1点のアタック。続けて「赤い《苦花/Bitterblossom》」こと《ゴブリンの突撃/Goblin Assault》を場に咲かせる。
ゴブリンへのブロックに回ることができない《目明き階級の魔術師/Sighted-Caste Sorcerer》をプレイするだけの高橋。金子は生まれたばかりのトークンで突撃。これを《器用な決闘者》で受け止める高橋だったが、金子のキャストした《印章の祝福/Sigil Blessing》で打ち取られてしまう。
ここから賛美で殴ることしかできない高橋を尻目に、金子の場にはゴブリントークンが溢れてゆく。止めとばかりに《サングライトのうねり/Sangrite Surge》がキャストされ、高橋の虎の子の《天望の騎士》をブロックに回させることでライフレースに差をつけ、《洞窟のソクター/Cavern Thoctar》が殴るまでもなく、《火焚き》の能力で高橋のライフは0になった。
高橋 0-1 金子
金子:「バントは守りに回った時が脆すぎるよね」
高橋:「そだね」
ナヤの巨大生物を抑え込むため、《妨げる光/Hindering Light》を抜き《昏睡のヴェール/Coma Veil》をサイドインする高橋。
Game2
《アクラサの従者/Akrasan Squire》から《目明き階級の魔術師》と強烈なスタートダッシュを決める高橋。3ターン目に《太陽の種の育種士/Sunseed Nurturer》を、4ターン目に《宮廷の射手/Court Archers》を場に並べるだけの金子のライフはあっという間にひとケタに。
殴られ続けるわけにもいかない金子は5ターン目に《洞窟のソクター/Cavern Thoctar》をキャストし、《太陽の種の育種士》の効果で延命モードに入りライフは10。
だが、高橋は《天空の先達/Welkin Guide》をプレイ。《目明き階級の魔術師》を空に飛ばし、金子のライフは5に。
金子は《破門/Excommunicate》で《アクラサの従者》をライブラリーの上に戻して展開を遅らせるが、高橋のハンドには2体目の《天空の先達》が。再び《目明き階級の魔術師》は飛び立ち、1体目の《天空の先達》と共にアタック。金子は《宮廷の射手》で《天空の先達》を受け止め、3点のダメージを受けて残りライフは4。《災いの悪魔/Scourge Devil》をプレイして、ターン終了時にライフは6。
高橋は賛美して5/5になった《天空の先達》でアタック。金子は長考の後、これをテイクして、残りライフは1。自分のターンに《育種士》で2点ゲインして、残りは3。
しかし、唯一飛行クリーチャーをブロックできる《宮廷の射手》に《後追いの呼び声/Call to Heel》が撃ち込まれると、細かなライフのカウントは無駄なものに変わってしまった。
高橋 1-1 金子
高橋:「一応(《後追いの呼び声》の)ドロー確認してから畳んだほうがいいよ」
金子:「あ、そっか」
Game3
高橋の1ターン目の《アクラサの従者》をターン終了時に金子が《マグマのしぶき/Magma Spray》で除去。2ターン目のドローで《森/Forest》をトップデッキして、叩きつけるように《野生のナカティル/Wild Nacatl》を場に送る。
《天望の騎士》をキャストする高橋。だが金子は《平地/Plains》を置き、3/3の《野生のナカティル》でアタック。続けて《ゴブリンの突撃》を設置。
このままではジリ貧になってしまう高橋は《忘却の輪/Oblivion Ring》を《野生のナカティル》に打ち付ける。
さらに《天望の騎士》を立たせてゴブリンへのブロッカーとするのだが、これは金子の《破門/Excommunicate》でライブラリーのトップに戻され、ゴブリンがダメージを刻み始める。そして《鼓声狩人/Drumhunter》を場に追加。
高橋も再びの《天望の騎士》から《目明き階級の魔術師》《雲荒れの原のドレイク/Cloudheath Drake》と引き込み、賛美によるアタックでライフで押されている金子に対する空からのクロックを獲得。おまけに十分なブロッカーを確保することにも成功し、金子の場からゴブリントークンが消え、盤面は高橋有利になる。
...かに思えたが、金子が盤面に叩きつけたのは《炎破のドラゴン/Flameblast Dragon》!金子の場には9マナがあり、ライフが13の高橋に残された時間は長く見積もっても2ターン。
しかし、高橋はこのドラゴンにも臆せず《天望の騎士》でアタックし、金子のライフは5。さらに《モストドン/Mosstodon》をプレイし、逆に金子に制限時間を設ける。
アップキープに生まれたゴブリントークンとドラゴンを眺めながらアタッククリーチャーの指定を、ドラゴンの吐く《猛火/Blaze》の対象を長考する金子。「1マナ足りねーよ...」と呟く。
結論として金子はドラゴンを立たせてトークンだけでアタック。高橋は勿論これをブロック。
金子はターン終了時に《鼓声狩人》のドローを確認し、そして右手を差しのべた。
その右手にずっと握られていたのは《サングライトのうねり》。
Final Result:高橋 2-1 金子
高橋純也 Win!
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以上です。取材に快く応じてくださったプレイヤーのお二人、無茶な頼みを聞いてくださった梅咲さん、進藤さん他スタッフの皆様、本当にありがとうございました。
しーゆーねくすとたーん。
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「GPT岡山@東京1次 Semifinals 高橋純也 vs 金子真実」
高橋:「トスってくれるんでしょ?」
金子:「(今季の獲得プロポイント)18点だし!ここまできてトスる理由もないでしょ?」
プロツアーに参加し続けることは、どんなプロにとっても容易なことではない。そんなことを思わせるトラッシュトークを挟みつつ、準決勝の戦いの火蓋が切って落とされる。高橋は賛美クリーチャーが7体のバント、金子はナヤカラーでまとめている。
Game1
後手の高橋の《器用な決闘者/Deft Duelist》からゲームスタート。一方の金子は《ナヤの全景/Naya Panorama》から《あふれ出る火焚き/Exuberant Firestoker》をプレイ。返す高橋の《天望の騎士/Knight of the Skyward Eye》に即《マグマのしぶき/Magma Spray》を浴びせ、1点のアタック。続けて「赤い《苦花/Bitterblossom》」こと《ゴブリンの突撃/Goblin Assault》を場に咲かせる。
ゴブリンへのブロックに回ることができない《目明き階級の魔術師/Sighted-Caste Sorcerer》をプレイするだけの高橋。金子は生まれたばかりのトークンで突撃。これを《器用な決闘者》で受け止める高橋だったが、金子のキャストした《印章の祝福/Sigil Blessing》で打ち取られてしまう。
ここから賛美で殴ることしかできない高橋を尻目に、金子の場にはゴブリントークンが溢れてゆく。止めとばかりに《サングライトのうねり/Sangrite Surge》がキャストされ、高橋の虎の子の《天望の騎士》をブロックに回させることでライフレースに差をつけ、《洞窟のソクター/Cavern Thoctar》が殴るまでもなく、《火焚き》の能力で高橋のライフは0になった。
高橋 0-1 金子
金子:「バントは守りに回った時が脆すぎるよね」
高橋:「そだね」
ナヤの巨大生物を抑え込むため、《妨げる光/Hindering Light》を抜き《昏睡のヴェール/Coma Veil》をサイドインする高橋。
Game2
《アクラサの従者/Akrasan Squire》から《目明き階級の魔術師》と強烈なスタートダッシュを決める高橋。3ターン目に《太陽の種の育種士/Sunseed Nurturer》を、4ターン目に《宮廷の射手/Court Archers》を場に並べるだけの金子のライフはあっという間にひとケタに。
殴られ続けるわけにもいかない金子は5ターン目に《洞窟のソクター/Cavern Thoctar》をキャストし、《太陽の種の育種士》の効果で延命モードに入りライフは10。
だが、高橋は《天空の先達/Welkin Guide》をプレイ。《目明き階級の魔術師》を空に飛ばし、金子のライフは5に。
金子は《破門/Excommunicate》で《アクラサの従者》をライブラリーの上に戻して展開を遅らせるが、高橋のハンドには2体目の《天空の先達》が。再び《目明き階級の魔術師》は飛び立ち、1体目の《天空の先達》と共にアタック。金子は《宮廷の射手》で《天空の先達》を受け止め、3点のダメージを受けて残りライフは4。《災いの悪魔/Scourge Devil》をプレイして、ターン終了時にライフは6。
高橋は賛美して5/5になった《天空の先達》でアタック。金子は長考の後、これをテイクして、残りライフは1。自分のターンに《育種士》で2点ゲインして、残りは3。
しかし、唯一飛行クリーチャーをブロックできる《宮廷の射手》に《後追いの呼び声/Call to Heel》が撃ち込まれると、細かなライフのカウントは無駄なものに変わってしまった。
高橋 1-1 金子
高橋:「一応(《後追いの呼び声》の)ドロー確認してから畳んだほうがいいよ」
金子:「あ、そっか」
Game3
高橋の1ターン目の《アクラサの従者》をターン終了時に金子が《マグマのしぶき/Magma Spray》で除去。2ターン目のドローで《森/Forest》をトップデッキして、叩きつけるように《野生のナカティル/Wild Nacatl》を場に送る。
《天望の騎士》をキャストする高橋。だが金子は《平地/Plains》を置き、3/3の《野生のナカティル》でアタック。続けて《ゴブリンの突撃》を設置。
このままではジリ貧になってしまう高橋は《忘却の輪/Oblivion Ring》を《野生のナカティル》に打ち付ける。
さらに《天望の騎士》を立たせてゴブリンへのブロッカーとするのだが、これは金子の《破門/Excommunicate》でライブラリーのトップに戻され、ゴブリンがダメージを刻み始める。そして《鼓声狩人/Drumhunter》を場に追加。
高橋も再びの《天望の騎士》から《目明き階級の魔術師》《雲荒れの原のドレイク/Cloudheath Drake》と引き込み、賛美によるアタックでライフで押されている金子に対する空からのクロックを獲得。おまけに十分なブロッカーを確保することにも成功し、金子の場からゴブリントークンが消え、盤面は高橋有利になる。
...かに思えたが、金子が盤面に叩きつけたのは《炎破のドラゴン/Flameblast Dragon》!金子の場には9マナがあり、ライフが13の高橋に残された時間は長く見積もっても2ターン。
しかし、高橋はこのドラゴンにも臆せず《天望の騎士》でアタックし、金子のライフは5。さらに《モストドン/Mosstodon》をプレイし、逆に金子に制限時間を設ける。
アップキープに生まれたゴブリントークンとドラゴンを眺めながらアタッククリーチャーの指定を、ドラゴンの吐く《猛火/Blaze》の対象を長考する金子。「1マナ足りねーよ...」と呟く。
結論として金子はドラゴンを立たせてトークンだけでアタック。高橋は勿論これをブロック。
金子はターン終了時に《鼓声狩人》のドローを確認し、そして右手を差しのべた。
その右手にずっと握られていたのは《サングライトのうねり》。
Final Result:高橋 2-1 金子
高橋純也 Win!
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以上です。取材に快く応じてくださったプレイヤーのお二人、無茶な頼みを聞いてくださった梅咲さん、進藤さん他スタッフの皆様、本当にありがとうございました。
しーゆーねくすとたーん。
《目明き階級の魔術師/Sighted-Caste Sorcerer》
2008年12月24日 MTG/Coverage 先日行われたPT京都予選の決勝ドラフトの非公式観戦記事が書き上がりました。文中は敬称略です。ご意見、ご指摘がありましたらコメント欄までお願いします。
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「PTQ京都@東京1次 Best8 Draft Report:高橋純也」
2年ぶりとなる国内プロツアー。その権利を奪い合うべく、ハイライフ板橋に127名が集まった。シールド戦のスイスドロー7回戦を突破した8名の中から、関東第三世代の誇るデッキビルダーである高橋純也のピックを追っていきたい。
■1st Pack
1-01:《塔のガーゴイル/Tower Gargoyle》(他の候補:《セドラクシスの死霊/Sedraxis Specter》、《エルフの幻想家/Elvish Visionary》)
初手はエスパーの優良クリーチャーである4/4のフライヤーからスタート。
1-02:《忘却の輪/Oblivion Ring》(他の候補:《苦悶のねじれ/Agony Warp》、《圧倒する雷/Resounding Thunder》)
1-03:《天望の騎士/Knight of the Skyward Eye》(他の候補:《破門/Excommunicate》)
1-04:《雲荒れの原のドレイク/Cloudheath Drake》(他の候補:《エスパーの魔除け/Esper Charm》)
青白気味にピックを進めていく。
1-05:《後追いの呼び声/Call to Heel》
1-06:《後追いの呼び声/Call to Heel》(他の候補:《取り消し/Cancel》)
1-07:《天空の先達/Welkin Guide》
1-08:《華麗なる突風乗り/Gustrider Exuberant》
1-09:《ヴェクティスの口封じ/Vectis Silencers》
1-10:《ジェスの浸透者/Jhessian Infiltrator》
以下、《輝く根本原理/Brilliant Ultimatum》をピック。エスパー系のカードの出が悪く、バント系統の青白の可能性も残るドラフトに。
■2nd Pack
2-01:《聖域のガーゴイル/Sanctum Gargoyle》(他の候補:《アクラサの従者/Akrasan Squire》、《エスパーの魔除け/Esper Charm》)
エスパーの必須カードだが、《アクラサの従者》と非常に悩んだ末でのピックだった。この時点で流れによっては1-01を切ることも選択肢に。
2-02:《アクラサの従者/Akrasan Squire》(他の候補:《潮の虚ろの大梟/Tidehollow Strix》)
こちらもエスパーの必須パーツと言える《大梟》だが、これを流して1/1の賛美をピック。
2-03:《処刑人の薬包/Executioner’s Capsule》(他の候補:《浄火の大天使/Empyrial Archangel》、《苦悶のねじれ/Agony Warp》)
バントカラーの大天使が顔を見せる。悩んだ末に、環境でも数少ないタフネスに関係ない置き《闇への追放/Dark Banishing》をピック。
2-04:《目明き階級の魔術師/Sighted-Caste Sorcerer》
2-05:《浄火の大天使/Empyrial Archangel》(他の候補:《グリクシスの戦闘魔道士/Grixis Battlemage》)
再び大天使登場。さすがに下にバントはいないだろうと、ここでルーターを流して神話レアをピックする。
2-06:《カターリの金切り声上げ/Kathari Screecher》
2-07:《バントの全景/Bant Panorama》
2-08:《昏睡のヴェール/Coma Veil》
2-09:《エスパーの魔除け/Esper Charm》
2-10:《暁の光の射手/Dawnray Archer》
以降《目明き階級の魔術師》を2枚ピック。完全に賛美方面に方向転換。この時点で上はエスパーとグリクシスの両天秤状態、下はジャンドカラーになっている。
■3rd Pack
3-01:《器用な決闘者/Deft Duelist》(他の候補:《取り消し/Cancel》、《圧倒する雷/Resounding Thunder》)
3-02:《アクラサの従者/Akrasan Squire》
3-03:《天望の騎士/Knight of the Skyward Eye》
3-04:《モストドン/Mosstodon》(他の候補:《目明き階級の魔術師/Sighted-Caste Sorcerer》)
3-05:《バントの全景/Bant Panorama》
3-06:《藻のガリアル/Algae Gharial》(他の候補:《目明き階級の魔術師/Sighted-Caste Sorcerer》)
3-07:《ジェスの先導/Outrider of Jhess》
3-08:《ロウクスの戦修道士/Rhox War Monk》
バントカラーの優良クリーチャーがほぼ卓を一周。
3-09:《天空の先達/Welkin Guide》
3-10:《活力の揺り篭/Cradle of Vitality》
以下、1周してきた《目明き階級の魔術師/Sighted-Caste Sorcerer》と《妨げる光/Hindering Light》をピック。
完成したデッキはこちら。
2《アクラサの従者/Akrasan Squire》
4《目明き階級の魔術師/Sighted-Caste Sorcerer》
1《ジェスの先導/Outrider of Jhess》
2《天望の騎士/Knight of the Skyward Eye》
1《ジェスの浸透者/Jhessian Infiltrator》
1《ロウクスの戦修道士/Rhox War Monk》
1《カターリの金切り声上げ/Kathari Screecher》
1《藻のガリアル/Algae Gharial》
1《ジェスの先導/Outrider of Jhess》
1《モストドン/Mosstodon》
1《雲荒れの原のドレイク/Cloudheath Drake》
2《天空の先達/Welkin Guide》
1《浄火の大天使/Empyrial Archangel》
1《妨げる光/Hindering Light》
1《忘却の輪/Oblivion Ring》
2《後追いの呼び声/Call to Heel》
2《バントの全景/Bant Panorama》
8《平地/Plains》
4《島/Island》
3《森/Forest》
《暁の光の射手/Dawnray Archer》は悩んだ末にサイドボードに。賛美持ちが7体の、テンポのいいバントとなった。
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「PTQ京都@東京1次 Quarterfinals 高橋純也 vs 金民守」
ドラフトで《目明き階級の魔術師/Sighted-Caste Sorcerer》を安く集めることが出来た高橋純也。そんなバントデッキの前に座るのは、日本代表経験もある金民守。デッキはグリクシスに白をタッチした構成になっている。
Game1
先手は高橋。《アクラサの従者/Akrasan Squire》からスタート。対する金は1マリガン後タップインランドを置く立ち上がり。
とにかく早く攻めの態勢を作りたい高橋は《天望の騎士/Knight of the Skyward Eye》《ジェスの浸透者/Jhessian Infiltrator》と続け、賛美によるビートダウンを。金は3ターン目に《セドラクシスの死霊/Sedraxis Specter》をキャストするが、高橋は構わず2体の2/2でアタック、「ブロッククリーチャー指定前に」《騎士》をバンプアップさせ、《死霊》をブロックに使わせない。金のライフは一気に8に。
《死霊》でアタックしたのち、《ケデレクトの忍び寄るもの/Kederekt Creeper》をブロッカーとして場に送る金だったが、高橋は2体の《目明き階級の魔術師》を手札から吐き出すと「ブロックされない」《ジェスの浸透者》(5/5)でアタック。手札を使い切った相手にはレアのスペクターもただの3/2飛行でしかなく、次のターンの賛美を止めることの出来ない金は場を片付けた。
高橋 1-0 金
Game2
先手は1本目を落とした金に移る。長考の後、7枚の手札をキープ。一方の高橋はノータイムでキープを宣言。1ターン目《アクラサの従者》に続けて《目明き階級の魔術師》と、2ターン目にして3点のクロックを獲得。1本目と同様に激しく金のライフを攻め立てる。
ここで、ドローに恵まれず《島/Island》と《山/Mountain》を並べるだけの金に対して、高橋が《カターリの金切り声上げ/Kathari Screecher》《ジェスの先導/Outrider of Jhess》と続けると、場に土地以外のパーマネントを展開できなかった金のライフはあっという間に0になってしまった。
2試合合わせて10分もかからない、高橋による圧殺劇。
Final Result:高橋 2-0 金
高橋純也 Win!
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以上です。取材に快く応じてくださったプレイヤーのお二人、無茶な頼みを聞いてくださった梅咲さん、進藤さん他スタッフの皆様、本当にありがとうございました。
準決勝に続きます。
しーゆーねくすとたーん。
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「PTQ京都@東京1次 Best8 Draft Report:高橋純也」
2年ぶりとなる国内プロツアー。その権利を奪い合うべく、ハイライフ板橋に127名が集まった。シールド戦のスイスドロー7回戦を突破した8名の中から、関東第三世代の誇るデッキビルダーである高橋純也のピックを追っていきたい。
■1st Pack
1-01:《塔のガーゴイル/Tower Gargoyle》(他の候補:《セドラクシスの死霊/Sedraxis Specter》、《エルフの幻想家/Elvish Visionary》)
初手はエスパーの優良クリーチャーである4/4のフライヤーからスタート。
1-02:《忘却の輪/Oblivion Ring》(他の候補:《苦悶のねじれ/Agony Warp》、《圧倒する雷/Resounding Thunder》)
1-03:《天望の騎士/Knight of the Skyward Eye》(他の候補:《破門/Excommunicate》)
1-04:《雲荒れの原のドレイク/Cloudheath Drake》(他の候補:《エスパーの魔除け/Esper Charm》)
青白気味にピックを進めていく。
1-05:《後追いの呼び声/Call to Heel》
1-06:《後追いの呼び声/Call to Heel》(他の候補:《取り消し/Cancel》)
1-07:《天空の先達/Welkin Guide》
1-08:《華麗なる突風乗り/Gustrider Exuberant》
1-09:《ヴェクティスの口封じ/Vectis Silencers》
1-10:《ジェスの浸透者/Jhessian Infiltrator》
以下、《輝く根本原理/Brilliant Ultimatum》をピック。エスパー系のカードの出が悪く、バント系統の青白の可能性も残るドラフトに。
■2nd Pack
2-01:《聖域のガーゴイル/Sanctum Gargoyle》(他の候補:《アクラサの従者/Akrasan Squire》、《エスパーの魔除け/Esper Charm》)
エスパーの必須カードだが、《アクラサの従者》と非常に悩んだ末でのピックだった。この時点で流れによっては1-01を切ることも選択肢に。
2-02:《アクラサの従者/Akrasan Squire》(他の候補:《潮の虚ろの大梟/Tidehollow Strix》)
こちらもエスパーの必須パーツと言える《大梟》だが、これを流して1/1の賛美をピック。
2-03:《処刑人の薬包/Executioner’s Capsule》(他の候補:《浄火の大天使/Empyrial Archangel》、《苦悶のねじれ/Agony Warp》)
バントカラーの大天使が顔を見せる。悩んだ末に、環境でも数少ないタフネスに関係ない置き《闇への追放/Dark Banishing》をピック。
2-04:《目明き階級の魔術師/Sighted-Caste Sorcerer》
2-05:《浄火の大天使/Empyrial Archangel》(他の候補:《グリクシスの戦闘魔道士/Grixis Battlemage》)
再び大天使登場。さすがに下にバントはいないだろうと、ここでルーターを流して神話レアをピックする。
2-06:《カターリの金切り声上げ/Kathari Screecher》
2-07:《バントの全景/Bant Panorama》
2-08:《昏睡のヴェール/Coma Veil》
2-09:《エスパーの魔除け/Esper Charm》
2-10:《暁の光の射手/Dawnray Archer》
以降《目明き階級の魔術師》を2枚ピック。完全に賛美方面に方向転換。この時点で上はエスパーとグリクシスの両天秤状態、下はジャンドカラーになっている。
■3rd Pack
3-01:《器用な決闘者/Deft Duelist》(他の候補:《取り消し/Cancel》、《圧倒する雷/Resounding Thunder》)
3-02:《アクラサの従者/Akrasan Squire》
3-03:《天望の騎士/Knight of the Skyward Eye》
3-04:《モストドン/Mosstodon》(他の候補:《目明き階級の魔術師/Sighted-Caste Sorcerer》)
3-05:《バントの全景/Bant Panorama》
3-06:《藻のガリアル/Algae Gharial》(他の候補:《目明き階級の魔術師/Sighted-Caste Sorcerer》)
3-07:《ジェスの先導/Outrider of Jhess》
3-08:《ロウクスの戦修道士/Rhox War Monk》
バントカラーの優良クリーチャーがほぼ卓を一周。
3-09:《天空の先達/Welkin Guide》
3-10:《活力の揺り篭/Cradle of Vitality》
以下、1周してきた《目明き階級の魔術師/Sighted-Caste Sorcerer》と《妨げる光/Hindering Light》をピック。
完成したデッキはこちら。
2《アクラサの従者/Akrasan Squire》
4《目明き階級の魔術師/Sighted-Caste Sorcerer》
1《ジェスの先導/Outrider of Jhess》
2《天望の騎士/Knight of the Skyward Eye》
1《ジェスの浸透者/Jhessian Infiltrator》
1《ロウクスの戦修道士/Rhox War Monk》
1《カターリの金切り声上げ/Kathari Screecher》
1《藻のガリアル/Algae Gharial》
1《ジェスの先導/Outrider of Jhess》
1《モストドン/Mosstodon》
1《雲荒れの原のドレイク/Cloudheath Drake》
2《天空の先達/Welkin Guide》
1《浄火の大天使/Empyrial Archangel》
1《妨げる光/Hindering Light》
1《忘却の輪/Oblivion Ring》
2《後追いの呼び声/Call to Heel》
2《バントの全景/Bant Panorama》
8《平地/Plains》
4《島/Island》
3《森/Forest》
《暁の光の射手/Dawnray Archer》は悩んだ末にサイドボードに。賛美持ちが7体の、テンポのいいバントとなった。
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「PTQ京都@東京1次 Quarterfinals 高橋純也 vs 金民守」
ドラフトで《目明き階級の魔術師/Sighted-Caste Sorcerer》を安く集めることが出来た高橋純也。そんなバントデッキの前に座るのは、日本代表経験もある金民守。デッキはグリクシスに白をタッチした構成になっている。
Game1
先手は高橋。《アクラサの従者/Akrasan Squire》からスタート。対する金は1マリガン後タップインランドを置く立ち上がり。
とにかく早く攻めの態勢を作りたい高橋は《天望の騎士/Knight of the Skyward Eye》《ジェスの浸透者/Jhessian Infiltrator》と続け、賛美によるビートダウンを。金は3ターン目に《セドラクシスの死霊/Sedraxis Specter》をキャストするが、高橋は構わず2体の2/2でアタック、「ブロッククリーチャー指定前に」《騎士》をバンプアップさせ、《死霊》をブロックに使わせない。金のライフは一気に8に。
《死霊》でアタックしたのち、《ケデレクトの忍び寄るもの/Kederekt Creeper》をブロッカーとして場に送る金だったが、高橋は2体の《目明き階級の魔術師》を手札から吐き出すと「ブロックされない」《ジェスの浸透者》(5/5)でアタック。手札を使い切った相手にはレアのスペクターもただの3/2飛行でしかなく、次のターンの賛美を止めることの出来ない金は場を片付けた。
高橋 1-0 金
Game2
先手は1本目を落とした金に移る。長考の後、7枚の手札をキープ。一方の高橋はノータイムでキープを宣言。1ターン目《アクラサの従者》に続けて《目明き階級の魔術師》と、2ターン目にして3点のクロックを獲得。1本目と同様に激しく金のライフを攻め立てる。
ここで、ドローに恵まれず《島/Island》と《山/Mountain》を並べるだけの金に対して、高橋が《カターリの金切り声上げ/Kathari Screecher》《ジェスの先導/Outrider of Jhess》と続けると、場に土地以外のパーマネントを展開できなかった金のライフはあっという間に0になってしまった。
2試合合わせて10分もかからない、高橋による圧殺劇。
Final Result:高橋 2-0 金
高橋純也 Win!
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以上です。取材に快く応じてくださったプレイヤーのお二人、無茶な頼みを聞いてくださった梅咲さん、進藤さん他スタッフの皆様、本当にありがとうございました。
準決勝に続きます。
しーゆーねくすとたーん。
《砕けた野望/Broken Ambitions》
2008年11月17日 MTG/Coverage 先日のPWCの決勝卓のカバレッジが書き上がりました。いつものごとく文中は敬称略です。内容に関する不備などの指摘はコメント欄からお願いします。
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「PWC -171st-@新宿 Round7 中村肇 vs 伊藤大明」
「今のスタンダードで最強のカードは?」と聞かれて、多くのプレイヤーの回答として予想されるのが《苦花/Bitterblossom》だろう。モーニングタイド発売以来、スタンダード、ブロック構築、果てはエクステンデッドでまでフェアリーデッキの中枢として活躍を見せるこのカード。赤黒や白黒のトークンデッキにも採用されるなど、単純なカードパワーの高さが魅力だが、やはりその真の力を発揮させるためには《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》や《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》といったシナジーを形成する相棒が不可欠だ。
そしてこのPWCの最終戦1番卓を飾るのも、二人のフェアリー使いのミラーマッチ。ここまで全勝の中村と、1敗で追う伊藤。二人とも「今日が初めてのフェアリー」と声を揃えるが、果たして、勝利の花を咲かせるのはどちらか。
Game1
《霧縛りの徒党》《苦悶のねじれ/Agony Warp》《砕けた野望/Broken Ambitions》《謎めいた命令/Cryptic Command》に土地3枚という7枚の初手を見て悩む中村。対戦相手のデッキが分からないのであればキープでも問題はないのだが、この試合、お互いにミラーマッチということがわかっているため、アグレッシブにマリガンすることを選択。6枚の初手には十分な土地と《苦花》の姿があり、問題なくキープ。後手の伊藤は7枚でキープを宣言。
先手の中村の2ターン目《苦花》でゲームスタート。伊藤も鏡打ちで応えたいところだったが、ドローを見て一瞬動きが止まる。並んだ2枚の土地は《沈んだ廃墟/Sunken Ruins》と《変わり谷/Mutavault》。そう、色マナが出ないのだ。
こうなるとただ1枚でアドバンテージを生み出す《苦花》を守っているだけで有利となる中村。伊藤も何とか土地を引き込んで、中村のターンエンドに《ウーナの末裔/Scion of Oona》をプレイ、《霧縛りの徒党》の仕掛けを《霊魂放逐/Remove Soul》で対処するが、土地が寝た隙の中村の《誘惑蒔き/Sower of Temptation》で戦線はあっけなく崩壊してしまった。
中村 1-0 伊藤
中村のサイドボーディング
In
2《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》
1《否認/Negate》
3《コショウ煙/Peppersmoke》
Out
4《苦悶のねじれ/Agony Warp》
1《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》
1《悪名高き群れ/Notorious Throng》
Game2
初手を見て少し考える伊藤。「これは罠ハンドだね」と呟いてマリガンを選択し、6枚の手札でスタート。一方の中村はダブルマリガンに見舞われてしまい、《砕けた野望》《謎めいた命令》に土地3枚というハンドを渋々キープせざるを得ない。
先ほどのお返しにと2ターン目に《苦花》を場に置く伊藤に対し、ハンドが弱い中村は《苦花》唯一の弱点であるライフの損失を攻めるため、2ターン目から《変わり谷》をアクティベイトしてアタック。ライフレースに持ち込もうと画策する。
だが、《苦花》から生み出されるフェアリートークンがじわじわと場を埋めていき、空からのダメージが中村を襲う。延命のためにキャストした《謎めいた命令》が《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》されると、中村は潔く土地を片付けた。
中村 1-1 伊藤
Game3
お互いに7枚の初手をキープ。2ターン目《苦花》はどちらもなく、土地を置きあう展開。3ターン目に中村は《苦花》をライブラリーの上から見つけるが、土地を立てている伊藤相手にキャストすることは出来ず、伊藤のターンエンドに《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》で仕掛ける。伊藤はスタックで《ウーナの末裔》をプレイ、《三人衆》の能力で2枚目の《末裔》がライブラリの底に送られ、安全確認が済んだ中村は、安心して盤面に《苦花》を咲かせる。
伊藤は《ロクソドンの戦槌/Loxodon Warhammer》を設置するが、3点のクロックに対抗するにはマナが足りない。中村は軽快にクロックを刻みつつ、《人里離れた谷間/Secluded Glen》を《呪文づまりのスプライト》を公開しながらアンタップインさせる。カウンターが見えて動きの制限されてしまった伊藤は4マナを残しつつ《変わり谷》でアタック、次のターンには《ロクソドンの戦槌》を《ウーナの末裔》に装備させてアタックと、ライフを削りに行くプランを敢行。なにせ中村のライフは自身の《苦花》で自動的に削れていくのだから。だが、このアタックで《末裔》を、中村のライフとトークン1体と引き換えに失ってしまい、場には持ち主のいない《戦槌》だけが残る。
盤面ではほぼ制圧しきった中村、伊藤の最後の望みの《謎めいた命令》二連打を《呪文づまりのスプライト》と《砕けた野望》で退けると、妖精の軍勢のフルアタックで止めを刺した。
Final Result:中村 2-1 伊藤
中村肇 Win!
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-PWC 今後のイベント日程-
11月29日 / 新宿 / PWC -172nd-(スタンダード)
11月30日 / 横浜 / PWC -173rd-(スタンダード) / GPTオークランド(シールド)
12月06日 / 新宿 / PWC -174th-(スタンダード)
12月13日 / 東神奈川 / The Finals 2008 スペシャル地区予選(スタンダード)
12月14日 / 東神奈川 / PTQ京都 神奈川一次(シールド)
12月20日 / 東神奈川 / PWC -175th-(スタンダード)
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以上です。ご協力していただいたプレイヤーの御二方、許可してくださった中嶋さん、本当にありがとうございました。
しーゆーねくすとたーん。
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「PWC -171st-@新宿 Round7 中村肇 vs 伊藤大明」
「今のスタンダードで最強のカードは?」と聞かれて、多くのプレイヤーの回答として予想されるのが《苦花/Bitterblossom》だろう。モーニングタイド発売以来、スタンダード、ブロック構築、果てはエクステンデッドでまでフェアリーデッキの中枢として活躍を見せるこのカード。赤黒や白黒のトークンデッキにも採用されるなど、単純なカードパワーの高さが魅力だが、やはりその真の力を発揮させるためには《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》や《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》といったシナジーを形成する相棒が不可欠だ。
そしてこのPWCの最終戦1番卓を飾るのも、二人のフェアリー使いのミラーマッチ。ここまで全勝の中村と、1敗で追う伊藤。二人とも「今日が初めてのフェアリー」と声を揃えるが、果たして、勝利の花を咲かせるのはどちらか。
Game1
《霧縛りの徒党》《苦悶のねじれ/Agony Warp》《砕けた野望/Broken Ambitions》《謎めいた命令/Cryptic Command》に土地3枚という7枚の初手を見て悩む中村。対戦相手のデッキが分からないのであればキープでも問題はないのだが、この試合、お互いにミラーマッチということがわかっているため、アグレッシブにマリガンすることを選択。6枚の初手には十分な土地と《苦花》の姿があり、問題なくキープ。後手の伊藤は7枚でキープを宣言。
先手の中村の2ターン目《苦花》でゲームスタート。伊藤も鏡打ちで応えたいところだったが、ドローを見て一瞬動きが止まる。並んだ2枚の土地は《沈んだ廃墟/Sunken Ruins》と《変わり谷/Mutavault》。そう、色マナが出ないのだ。
こうなるとただ1枚でアドバンテージを生み出す《苦花》を守っているだけで有利となる中村。伊藤も何とか土地を引き込んで、中村のターンエンドに《ウーナの末裔/Scion of Oona》をプレイ、《霧縛りの徒党》の仕掛けを《霊魂放逐/Remove Soul》で対処するが、土地が寝た隙の中村の《誘惑蒔き/Sower of Temptation》で戦線はあっけなく崩壊してしまった。
中村 1-0 伊藤
中村のサイドボーディング
In
2《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》
1《否認/Negate》
3《コショウ煙/Peppersmoke》
Out
4《苦悶のねじれ/Agony Warp》
1《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》
1《悪名高き群れ/Notorious Throng》
Game2
初手を見て少し考える伊藤。「これは罠ハンドだね」と呟いてマリガンを選択し、6枚の手札でスタート。一方の中村はダブルマリガンに見舞われてしまい、《砕けた野望》《謎めいた命令》に土地3枚というハンドを渋々キープせざるを得ない。
先ほどのお返しにと2ターン目に《苦花》を場に置く伊藤に対し、ハンドが弱い中村は《苦花》唯一の弱点であるライフの損失を攻めるため、2ターン目から《変わり谷》をアクティベイトしてアタック。ライフレースに持ち込もうと画策する。
だが、《苦花》から生み出されるフェアリートークンがじわじわと場を埋めていき、空からのダメージが中村を襲う。延命のためにキャストした《謎めいた命令》が《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》されると、中村は潔く土地を片付けた。
中村 1-1 伊藤
Game3
お互いに7枚の初手をキープ。2ターン目《苦花》はどちらもなく、土地を置きあう展開。3ターン目に中村は《苦花》をライブラリーの上から見つけるが、土地を立てている伊藤相手にキャストすることは出来ず、伊藤のターンエンドに《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》で仕掛ける。伊藤はスタックで《ウーナの末裔》をプレイ、《三人衆》の能力で2枚目の《末裔》がライブラリの底に送られ、安全確認が済んだ中村は、安心して盤面に《苦花》を咲かせる。
伊藤は《ロクソドンの戦槌/Loxodon Warhammer》を設置するが、3点のクロックに対抗するにはマナが足りない。中村は軽快にクロックを刻みつつ、《人里離れた谷間/Secluded Glen》を《呪文づまりのスプライト》を公開しながらアンタップインさせる。カウンターが見えて動きの制限されてしまった伊藤は4マナを残しつつ《変わり谷》でアタック、次のターンには《ロクソドンの戦槌》を《ウーナの末裔》に装備させてアタックと、ライフを削りに行くプランを敢行。なにせ中村のライフは自身の《苦花》で自動的に削れていくのだから。だが、このアタックで《末裔》を、中村のライフとトークン1体と引き換えに失ってしまい、場には持ち主のいない《戦槌》だけが残る。
盤面ではほぼ制圧しきった中村、伊藤の最後の望みの《謎めいた命令》二連打を《呪文づまりのスプライト》と《砕けた野望》で退けると、妖精の軍勢のフルアタックで止めを刺した。
Final Result:中村 2-1 伊藤
中村肇 Win!
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-PWC 今後のイベント日程-
11月29日 / 新宿 / PWC -172nd-(スタンダード)
11月30日 / 横浜 / PWC -173rd-(スタンダード) / GPTオークランド(シールド)
12月06日 / 新宿 / PWC -174th-(スタンダード)
12月13日 / 東神奈川 / The Finals 2008 スペシャル地区予選(スタンダード)
12月14日 / 東神奈川 / PTQ京都 神奈川一次(シールド)
12月20日 / 東神奈川 / PWC -175th-(スタンダード)
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以上です。ご協力していただいたプレイヤーの御二方、許可してくださった中嶋さん、本当にありがとうございました。
しーゆーねくすとたーん。
《霞の悪鬼/Glaze Fiend》
2008年10月12日 MTG/Coverage コメント (4) 先日行われたGP岡山トライアルの決勝ドラフトの非公式観戦記事が書き上がりました。初めての体験で読み辛いところも多々あるでしょうが大目に見てください。2本の記事をまとめてのうpなので少し長めです。また、文中は敬称略です。ご意見がありましたらコメント欄までお願いします。
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「GPT岡山@東京1次 Best8 Draft Report:青木良輔」
「アラーラの断片」プレリリースから二週間。発売からすると一週間。多色環境故のリミテッドの難しさを体験した人も多いだろう。まだアーキタイプが確立しておらず、シールド、ドラフトと共に、アラーラの世界と同様に混沌の模様を示している。
そんな中、来月に迫ったGP岡山の不戦勝を奪い合うべく、ここハイライフ板橋には114名が集まった。その中には来週行われる海外グランプリのための練習にと、昨年度のPlayer of the Yearの斎藤友晴や、今期のPoYレースのトップを走る中村修平の姿を見せている。当然彼らはPPCによりByeは持っている。が、練習のためと出場しているのだ。どれだけこの環境のリミテッドが難しいかが理解いただけるだろうか。
その強豪ぞろいの中を勝ち上がった8名の中から、昨年のThe Finalsでベスト8に入賞した青木良輔のドラフトに注目してみたい。「(この環境のドラフトは)まだ3回くらいしかやったことない」と語るが、果たして彼は5つに分かれた世界からどんな景色を見つけるのだろうか。
■1st Pack
1-01:《風生みの魔道士/Windwright Mage》
レアにもアンコモンにも目ぼしいものがなく、コモンに目を移しても《骨の粉砕/Bone Splinters》ぐらいしか対抗馬がなさそうなパックから、賛美との相性の良い条件付きのフライヤーをピック。「初手のレアを見て色を決めたい」と語っていた青木にとっては少し辛いスタートか。
1-02:《ゴミあさりのドレイク/Scavenger Drake》(他の候補:《聖域のガーゴイル/Sanctum Gargoyle》)
1-03:《崩れゆく死滅都市/Crumbling Necropolis》(他の候補:《骨の粉砕/Bone Splinters》)
「土地よりぃー、始めよ」と言う偉い先生の言葉通り、気持ち早めに青黒の出るタップインランドをピック。
1-04:《処刑人の薬包/Executioner’s Capsule》(他の候補:《急使の薬包/Courier’s Capsule》)
「これで上は黒をやってないと思った」と振り返るように、ここから青黒気味のピックへ。
1-05:《血の信者/Blood Cultist》(他の候補:《カターリの金切り声上げ/Kathari Screecher》)
1-06:《ゴミあさりのドレイク/Scavenger Drake》
1-07:《骸骨のカターリ/Skeletal Kathari》
1-08:《急使の薬包/Courier’s Capsule》
1-09:《雲荒れの原のドレイク/Cloudheath Drake》
1-10:《アンデッドのレオトー/Undead Leotau》
以下、《グリクシスの全景/Grixis Panorama》をピック。この段階では3色目は赤気味のピックだが...。
■2nd Pack
2-01:《冷静な天使/Stoic Angel》
青も黒もないパックから顔を出したのは、なんと天使。この段階で他にデッキに入りそうなカードもないため、これをカット。
2-02:《苦悶のねじれ/Agony Warp》
2-03:《ヴェクティスの口封じ/Vectis Silencers》(他の候補:《神祖/Godsire》《熊手爪のガルガンチュアン/Rakeclaw Gargantuan》)
ここで爆弾パック。ナヤの強力なカードが2枚も。下家はこの色をやっていないのだろうか?さすがにここからの参入は無謀と青木はスルー。
2-04:《潮の虚ろの大梟/Tidehollow Strix》
2-05:《くぐつの妖術師/Puppet Conjurer》
2-06:《聖域のガーゴイル/Sanctum Gargoyle》
2-07:《ヴェクティスの口封じ/Vectis Silencers》
2-08:《エスパーの全景/Esper Panorama》
色の合っているパノラマが。他に候補もなく当然即ピック。
2-09:《霞の悪鬼/Glaze Fiend》
2-10:《屑肉の地のゾンビ/Dregscape Zombie》
赤の流れが悪く、白にも望みを残す《聖域のガーゴイル》以外は青黒のパーツ。この時点で下家はバントカラー、上家はナヤカラー。流してしまった《神祖/Godsire》の行方が気になるところだ。
■3rd Pack
3-01:《霞の悪鬼/Glaze Fiend》(他の候補:《回収するタイタン/Salvage Titan》《雲荒れの原のドレイク/Cloudheath Drake》)
複数の候補がある中から2枚目の《悪鬼》をピック。この時点でほぼエスパー路線はほぼ確定か。
3-02:《後追いの呼び声/Call to Heel》
3-03:《命運縫い/Fatestitcher》
3-04:《苦悶のねじれ/Agony Warp》
3-05:《風生みの魔道士/Windwright Mage》
3-06:《エーテリウムの彫刻家/Etherium Sculptor》
3-07:《エーテリウムの彫刻家/Etherium Sculptor》
3-08:《秘儀の聖域/Arcane Sanctum》
ここで嬉しい色の合ったタップインランド。
3-09:《雲荒れの原のドレイク/Cloudheath Drake》
ドレイクが1周。
3-10:《呪文摘み/Spell Snip》
以下《エスパーのオベリスク/Obelisk of Esper》をピック。
そして完成したデッキはこちら。
2《エーテリウムの彫刻家/Etherium Sculptor》
2《霞の悪鬼/Glaze Fiend》
1《潮の虚ろの大梟/Tidehollow Strix》
1《くぐつの妖術師/Puppet Conjurer》
1《屑肉の地のゾンビ/Dregscape Zombie》
2《風生みの魔道士/Windwright Mage》
1《ヴェクティスの口封じ/Vectis Silencers》
1《聖域のガーゴイル/Sanctum Gargoyle》
1《骸骨のカターリ/Skeletal Kathari》
2《ゴミあさりのドレイク/Scavenger Drake》
2《雲荒れの原のドレイク/Cloudheath Drake》
1《処刑人の薬包/Executioner’s Capsule》
2《急使の薬包/Courier’s Capsule》
2《苦悶のねじれ/Agony Warp》
1《後追いの呼び声/Call to Heel》
1《エスパーのオベリスク/Obelisk of Esper》
1《エスパーの全景/Esper Panorama》
1《秘儀の聖域/Arcane Sanctum》
1《崩れゆく死滅都市/Crumbling Necropolis》
6《島/Island》
5《沼/Swamp》
3《平地/Plains》
最後まで《血の信者/Blood Cultist》をタッチするか悩んでいたが、結局安定性を重視した3色に落ち着くことになった。除去が少なめなのが不安要素だと言うが、はたして結果は?
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「GPT岡山@東京1次 Quarterfinals 青木良輔 vs 渡部一成」
難しいと評判のアラーラシールドを勝ち上がった8名によるドラフトのシングルエリミネーション。その中から、ドラフトのレポートもお伝えした青木良輔のマッチアップをお送りしたい。デッキはエスパーカラーのビートダウンに仕上がっている。対する渡部のデッキは、見え隠れするカードから察するにナヤ系統のデッキだと思われる。
Game1
ダイスロールで先手は青木。《秘儀の聖域/Arcane Sanctum》から2ターン目に《霞の悪鬼/Glaze Fiend》という立ち上がり。一方渡部は《アクラサの従者/Akrasan Squire》を2体並べ軽快にビートダウンをスタート。一方の青木も《エーテリウムの彫刻家/Etherium Sculptor》《くぐつの妖術師/Puppet Conjurer》と並べた上で《霞の悪鬼/Glaze Fiend》でアタック。序盤から殴り合いの様相を示す。
だが、渡部は3ターン目のドローを見て顔をしかめる。第2メインフェイズに序盤役に立たないナヤの巨大獣をサイクリング。そしてそのままターンを返す。そう、土地が止まってしまったのだ。一方の青木は《エスパーのオベリスク/Obelisk of Esper》をキャスト、《くぐつの妖術師》でホムンクルスを生み出し、《霞の悪鬼》でのビートダウンを続ける。
渡部は3枚目の土地として《平地/Plains》を引き込むが、キャストしたのは《ドラゴンの餌/Dragon Fodder》。どうやら色マナが事故っているようだ。対する青木は2枚目の《エーテリウムの彫刻家》をプレイ。《くぐつの妖術師》のトークンと合わせて《霞の悪鬼》を巨大化させ続ける。
待望の《森/Forest》を引き込んだ渡部。《宮廷の射手/Court Archers》をプレイしてターンを返す。返す青木は《エーテリウムの彫刻家》2体と《霞の悪鬼》でアタック。渡部はゴブリントークン2体で《彫刻家》の片方を、《宮廷の射手》で《霞の悪鬼》をブロック。ここで青木がキャストしたのは《苦悶のねじれ/Agony Warp》。鮮やかな1対2交換が成立する。
勝機を見出すために渡部はクリーチャーを全て生贄に捧げ8/8となった《茨団のヴィーアシーノ/Thorn-Thrash Viashino》を場に送るが、青木はそれに《後追いの呼び声/Call to Heel》を撃ち込んで止めを刺した。
青木 1-0 渡部
Game2
後手の青木の2ターン目《くぐつの妖術師》からゲームがスタート。対する渡部は《宮廷の射手》を。返しの青木は《屑肉の地のゾンビ/Dregscape Zombie》を場に送りエンドを宣言。
ここで渡部は《アクラサの従者》をプレイして《凶暴な飢え/Savage Hunger》を《宮廷の射手》にエンチャント。4/5トランプルでのアタックを開始。
対する青木は《急使の薬包/Courier’s Capsule》でドローを進めるが、引けども引けども土地ばかり。逆に渡部は《ナヤの戦闘魔道士/Naya Battlemage》《天使の祝祷/Angelic Benediction》《目明き階級の魔術師/Sighted-Caste Sorcerer》と有効牌を次々に並べてダメージを上積みし、青木の残りライフは1。
《雲荒れの原のドレイク/Cloudheath Drake》を追加し、なんとか《苦悶のねじれ》を引き当てた青木だったが、プレイされた《風切るイグアナール/Hissing Iguanar》を見て、撃つべき対象がないことを悟った。
青木 1-1 渡部
Game3
先手は青木に移る。テイクマリガンから《崩れゆく死滅都市/Crumbling Necropolis》をプレイ、2ターン目に《エーテリウムの彫刻家》を場に送る。一方の渡部は《アクラサの従者》から《目明き階級の魔術師》と続けて、賛美によるビートダウンを開始。
《エーテリウムの彫刻家》でアタックの後《潮の虚ろの大梟/Tidehollow Strix》をキャストしてターンを終える青木に対して、アタックを続けつつ《アニマのドルイド/Druid of the Anima》でマナを伸ばす渡部。《アクラサの従者》でのアタックを続けるが、青木は再び《苦悶のねじれ》をキャスト、接死を絡めてまたも1対2交換を。だが、渡部が場に追加したのは《モストドン/Mosstodon》。攻め手を緩めてはくれない。
青木は《モストドン》への対抗策としてマナを残しつつ《ヴェクティスの口封じ/Vectis Silencers》をプレイするが、渡部はそれに《忘却の輪/Oblivion Ring》を打ち付け、《宮廷の射手》を場に追加。マナの残っていない《モストドン》のアタックは《エーテリウムの彫刻家》でチャンプブロック。次のターンのアタックは《潮の虚ろの大梟》でブロックし、なんとか攻撃手段を失わせる。《風生みの魔道士》を追加する青木に対し、渡部は《ドラゴンの餌》でトークンをばらまく。
マナフラッドに苦しめられる中、ライフゲインしながらなんとか粘る青木だったが、渡部が盤面に追加したのは神話レア《サルカン・ヴォル/Sarkhan Vol》!
サイズアップしたゴブリントークンのアタックを受けた青木は、最後のドローを確認した後、手札に残った2枚の土地を使って盤面を片付けたのだった。
Final Result:青木 1-2 渡部
渡部一成 Win!
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以上です。取材に快く応じてくださったプレイヤーのお二人、無茶な頼みを聞いてくださった梅咲さん他スタッフの皆様、本当にありがとうございました。
しーゆーねくすとたーん。
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「GPT岡山@東京1次 Best8 Draft Report:青木良輔」
「アラーラの断片」プレリリースから二週間。発売からすると一週間。多色環境故のリミテッドの難しさを体験した人も多いだろう。まだアーキタイプが確立しておらず、シールド、ドラフトと共に、アラーラの世界と同様に混沌の模様を示している。
そんな中、来月に迫ったGP岡山の不戦勝を奪い合うべく、ここハイライフ板橋には114名が集まった。その中には来週行われる海外グランプリのための練習にと、昨年度のPlayer of the Yearの斎藤友晴や、今期のPoYレースのトップを走る中村修平の姿を見せている。当然彼らはPPCによりByeは持っている。が、練習のためと出場しているのだ。どれだけこの環境のリミテッドが難しいかが理解いただけるだろうか。
その強豪ぞろいの中を勝ち上がった8名の中から、昨年のThe Finalsでベスト8に入賞した青木良輔のドラフトに注目してみたい。「(この環境のドラフトは)まだ3回くらいしかやったことない」と語るが、果たして彼は5つに分かれた世界からどんな景色を見つけるのだろうか。
■1st Pack
1-01:《風生みの魔道士/Windwright Mage》
レアにもアンコモンにも目ぼしいものがなく、コモンに目を移しても《骨の粉砕/Bone Splinters》ぐらいしか対抗馬がなさそうなパックから、賛美との相性の良い条件付きのフライヤーをピック。「初手のレアを見て色を決めたい」と語っていた青木にとっては少し辛いスタートか。
1-02:《ゴミあさりのドレイク/Scavenger Drake》(他の候補:《聖域のガーゴイル/Sanctum Gargoyle》)
1-03:《崩れゆく死滅都市/Crumbling Necropolis》(他の候補:《骨の粉砕/Bone Splinters》)
「土地よりぃー、始めよ」と言う偉い先生の言葉通り、気持ち早めに青黒の出るタップインランドをピック。
1-04:《処刑人の薬包/Executioner’s Capsule》(他の候補:《急使の薬包/Courier’s Capsule》)
「これで上は黒をやってないと思った」と振り返るように、ここから青黒気味のピックへ。
1-05:《血の信者/Blood Cultist》(他の候補:《カターリの金切り声上げ/Kathari Screecher》)
1-06:《ゴミあさりのドレイク/Scavenger Drake》
1-07:《骸骨のカターリ/Skeletal Kathari》
1-08:《急使の薬包/Courier’s Capsule》
1-09:《雲荒れの原のドレイク/Cloudheath Drake》
1-10:《アンデッドのレオトー/Undead Leotau》
以下、《グリクシスの全景/Grixis Panorama》をピック。この段階では3色目は赤気味のピックだが...。
■2nd Pack
2-01:《冷静な天使/Stoic Angel》
青も黒もないパックから顔を出したのは、なんと天使。この段階で他にデッキに入りそうなカードもないため、これをカット。
2-02:《苦悶のねじれ/Agony Warp》
2-03:《ヴェクティスの口封じ/Vectis Silencers》(他の候補:《神祖/Godsire》《熊手爪のガルガンチュアン/Rakeclaw Gargantuan》)
ここで爆弾パック。ナヤの強力なカードが2枚も。下家はこの色をやっていないのだろうか?さすがにここからの参入は無謀と青木はスルー。
2-04:《潮の虚ろの大梟/Tidehollow Strix》
2-05:《くぐつの妖術師/Puppet Conjurer》
2-06:《聖域のガーゴイル/Sanctum Gargoyle》
2-07:《ヴェクティスの口封じ/Vectis Silencers》
2-08:《エスパーの全景/Esper Panorama》
色の合っているパノラマが。他に候補もなく当然即ピック。
2-09:《霞の悪鬼/Glaze Fiend》
2-10:《屑肉の地のゾンビ/Dregscape Zombie》
赤の流れが悪く、白にも望みを残す《聖域のガーゴイル》以外は青黒のパーツ。この時点で下家はバントカラー、上家はナヤカラー。流してしまった《神祖/Godsire》の行方が気になるところだ。
■3rd Pack
3-01:《霞の悪鬼/Glaze Fiend》(他の候補:《回収するタイタン/Salvage Titan》《雲荒れの原のドレイク/Cloudheath Drake》)
複数の候補がある中から2枚目の《悪鬼》をピック。この時点でほぼエスパー路線はほぼ確定か。
3-02:《後追いの呼び声/Call to Heel》
3-03:《命運縫い/Fatestitcher》
3-04:《苦悶のねじれ/Agony Warp》
3-05:《風生みの魔道士/Windwright Mage》
3-06:《エーテリウムの彫刻家/Etherium Sculptor》
3-07:《エーテリウムの彫刻家/Etherium Sculptor》
3-08:《秘儀の聖域/Arcane Sanctum》
ここで嬉しい色の合ったタップインランド。
3-09:《雲荒れの原のドレイク/Cloudheath Drake》
ドレイクが1周。
3-10:《呪文摘み/Spell Snip》
以下《エスパーのオベリスク/Obelisk of Esper》をピック。
そして完成したデッキはこちら。
2《エーテリウムの彫刻家/Etherium Sculptor》
2《霞の悪鬼/Glaze Fiend》
1《潮の虚ろの大梟/Tidehollow Strix》
1《くぐつの妖術師/Puppet Conjurer》
1《屑肉の地のゾンビ/Dregscape Zombie》
2《風生みの魔道士/Windwright Mage》
1《ヴェクティスの口封じ/Vectis Silencers》
1《聖域のガーゴイル/Sanctum Gargoyle》
1《骸骨のカターリ/Skeletal Kathari》
2《ゴミあさりのドレイク/Scavenger Drake》
2《雲荒れの原のドレイク/Cloudheath Drake》
1《処刑人の薬包/Executioner’s Capsule》
2《急使の薬包/Courier’s Capsule》
2《苦悶のねじれ/Agony Warp》
1《後追いの呼び声/Call to Heel》
1《エスパーのオベリスク/Obelisk of Esper》
1《エスパーの全景/Esper Panorama》
1《秘儀の聖域/Arcane Sanctum》
1《崩れゆく死滅都市/Crumbling Necropolis》
6《島/Island》
5《沼/Swamp》
3《平地/Plains》
最後まで《血の信者/Blood Cultist》をタッチするか悩んでいたが、結局安定性を重視した3色に落ち着くことになった。除去が少なめなのが不安要素だと言うが、はたして結果は?
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「GPT岡山@東京1次 Quarterfinals 青木良輔 vs 渡部一成」
難しいと評判のアラーラシールドを勝ち上がった8名によるドラフトのシングルエリミネーション。その中から、ドラフトのレポートもお伝えした青木良輔のマッチアップをお送りしたい。デッキはエスパーカラーのビートダウンに仕上がっている。対する渡部のデッキは、見え隠れするカードから察するにナヤ系統のデッキだと思われる。
Game1
ダイスロールで先手は青木。《秘儀の聖域/Arcane Sanctum》から2ターン目に《霞の悪鬼/Glaze Fiend》という立ち上がり。一方渡部は《アクラサの従者/Akrasan Squire》を2体並べ軽快にビートダウンをスタート。一方の青木も《エーテリウムの彫刻家/Etherium Sculptor》《くぐつの妖術師/Puppet Conjurer》と並べた上で《霞の悪鬼/Glaze Fiend》でアタック。序盤から殴り合いの様相を示す。
だが、渡部は3ターン目のドローを見て顔をしかめる。第2メインフェイズに序盤役に立たないナヤの巨大獣をサイクリング。そしてそのままターンを返す。そう、土地が止まってしまったのだ。一方の青木は《エスパーのオベリスク/Obelisk of Esper》をキャスト、《くぐつの妖術師》でホムンクルスを生み出し、《霞の悪鬼》でのビートダウンを続ける。
渡部は3枚目の土地として《平地/Plains》を引き込むが、キャストしたのは《ドラゴンの餌/Dragon Fodder》。どうやら色マナが事故っているようだ。対する青木は2枚目の《エーテリウムの彫刻家》をプレイ。《くぐつの妖術師》のトークンと合わせて《霞の悪鬼》を巨大化させ続ける。
待望の《森/Forest》を引き込んだ渡部。《宮廷の射手/Court Archers》をプレイしてターンを返す。返す青木は《エーテリウムの彫刻家》2体と《霞の悪鬼》でアタック。渡部はゴブリントークン2体で《彫刻家》の片方を、《宮廷の射手》で《霞の悪鬼》をブロック。ここで青木がキャストしたのは《苦悶のねじれ/Agony Warp》。鮮やかな1対2交換が成立する。
勝機を見出すために渡部はクリーチャーを全て生贄に捧げ8/8となった《茨団のヴィーアシーノ/Thorn-Thrash Viashino》を場に送るが、青木はそれに《後追いの呼び声/Call to Heel》を撃ち込んで止めを刺した。
青木 1-0 渡部
Game2
後手の青木の2ターン目《くぐつの妖術師》からゲームがスタート。対する渡部は《宮廷の射手》を。返しの青木は《屑肉の地のゾンビ/Dregscape Zombie》を場に送りエンドを宣言。
ここで渡部は《アクラサの従者》をプレイして《凶暴な飢え/Savage Hunger》を《宮廷の射手》にエンチャント。4/5トランプルでのアタックを開始。
対する青木は《急使の薬包/Courier’s Capsule》でドローを進めるが、引けども引けども土地ばかり。逆に渡部は《ナヤの戦闘魔道士/Naya Battlemage》《天使の祝祷/Angelic Benediction》《目明き階級の魔術師/Sighted-Caste Sorcerer》と有効牌を次々に並べてダメージを上積みし、青木の残りライフは1。
《雲荒れの原のドレイク/Cloudheath Drake》を追加し、なんとか《苦悶のねじれ》を引き当てた青木だったが、プレイされた《風切るイグアナール/Hissing Iguanar》を見て、撃つべき対象がないことを悟った。
青木 1-1 渡部
Game3
先手は青木に移る。テイクマリガンから《崩れゆく死滅都市/Crumbling Necropolis》をプレイ、2ターン目に《エーテリウムの彫刻家》を場に送る。一方の渡部は《アクラサの従者》から《目明き階級の魔術師》と続けて、賛美によるビートダウンを開始。
《エーテリウムの彫刻家》でアタックの後《潮の虚ろの大梟/Tidehollow Strix》をキャストしてターンを終える青木に対して、アタックを続けつつ《アニマのドルイド/Druid of the Anima》でマナを伸ばす渡部。《アクラサの従者》でのアタックを続けるが、青木は再び《苦悶のねじれ》をキャスト、接死を絡めてまたも1対2交換を。だが、渡部が場に追加したのは《モストドン/Mosstodon》。攻め手を緩めてはくれない。
青木は《モストドン》への対抗策としてマナを残しつつ《ヴェクティスの口封じ/Vectis Silencers》をプレイするが、渡部はそれに《忘却の輪/Oblivion Ring》を打ち付け、《宮廷の射手》を場に追加。マナの残っていない《モストドン》のアタックは《エーテリウムの彫刻家》でチャンプブロック。次のターンのアタックは《潮の虚ろの大梟》でブロックし、なんとか攻撃手段を失わせる。《風生みの魔道士》を追加する青木に対し、渡部は《ドラゴンの餌》でトークンをばらまく。
マナフラッドに苦しめられる中、ライフゲインしながらなんとか粘る青木だったが、渡部が盤面に追加したのは神話レア《サルカン・ヴォル/Sarkhan Vol》!
サイズアップしたゴブリントークンのアタックを受けた青木は、最後のドローを確認した後、手札に残った2枚の土地を使って盤面を片付けたのだった。
Final Result:青木 1-2 渡部
渡部一成 Win!
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以上です。取材に快く応じてくださったプレイヤーのお二人、無茶な頼みを聞いてくださった梅咲さん他スタッフの皆様、本当にありがとうございました。
しーゆーねくすとたーん。
《メロウの騎兵/Merrow Reejerey》
2008年9月7日 MTG/Coverage 昨日のPWCの決勝卓のカバレッジが書き上がりました。いつものごとく文中は敬称略です。内容に関する不備などの指摘はコメント欄からお願いします。
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「PWC -167th-@横浜 Round7 井川良彦 vs 高橋希」
日本選手権まであと二週間。他国の選手権やGPコペンハーゲンの結果を受けてメタゲームが移り変わる中、本選出場者も、オープン予選組も、スタンダードの最終調整に余念がない。
そんなスタンダード強者84名の中を全勝で勝ち上がってきたのは、PTハリウッド以降メジャーとなったマーフォークを操る井川良彦。対するは1分けで追う高橋希。デッキは黒緑エルフ。相性的にはクリーチャーサイズで勝り、除去も豊富なエルフが有利と言えるが、逆にマーフォークの8枚投入されたロードが生き残ってしまうと数を並べるマーフォーク側に有利なゲーム展開となってしまう。
ところで高橋は「ビデオカバレッジでなくてよかった」と何故かほっとしている。その理由が筆者には高橋の使っているスリーブにあると思うのだが真相はよく分からない。
Game1
先手は井川。7枚の初手を見てほぼノータイムでキープ。逆に高橋は長考した後にキープを宣言。
お互いにそれぞれの部族ランドをタップインする立ち上がりから、井川は《石ころ川の旗騎士/Stonybrook Banneret》を、高橋は《タルモゴイフ/Tarmogoyf》をプレイする。が、もちろん墓地にはカードは落ちておらず、この歴代最強クラスの2マナ生物も今現在は0/1のいわゆるニート状態。井川の《銀エラの達人/Silvergill Adept》《メロウの騎兵/Merrow Reejerey》と展開しての《旗騎士》のアタックを受け止めることさえままならない。
高橋は《護民官の道探し/Civic Wayfinder》で《沼/Swamp》をサーチしつつブロッカーを配置するが、井川は2体目の《旗騎士》と《呪い捕らえ/Cursecatcher》をプレイ、《メロウの騎兵》の能力でブロッカー2体をタップさせ、《変わり谷/Mutavault》を含めたフルアタック。一気に高橋のライフは8となる。
どうにか耐えるべく《レンの地の克服者/Wren’s Run Vanquisher》と《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》を場に追加し、返しの井川のフルアタックをライフ2で持ちこたえるものの、次のドローを確認すると土地を片付けた。
井川 1-0 高橋
Game2
先手を取った高橋がマリガン。《ラノワールのエルフ》から2ターン目に《護民官の道探し》をキャストする。一方の井川は《銀エラの達人》を場に送り、これが《護民官の道探し》と相打ちとなる。続いて高橋は2体目の《ラノワールのエルフ》を、井川は《石ころ川の旗騎士》をキャスト。この《旗騎士》は《叫び大口/Shriekmaw》で即退場。井川は《誘惑蒔き/Sower of Temptation》で《叫び大口》をコントロールを奪おうとするが、これも《殺戮の契約/Slaughter Pact》ですぐさま除去。高橋がゲームのイニシアチブを渡さない。
黙って殴られ続けるわけにもいかない井川。2枚目の《誘惑蒔き》を場に送る。しかし、返しのターン、高橋がキャストしたのはX=5の《不敬の命令/Profane Command》。誘惑されていた《叫び大口》が帰って来、ライフルーズで井川のライフは8に。井川は《太陽の槍/Sunlance》で《叫び大口》を除去するだけでターンを返す。
高橋は新たなアタッカーとして《レンの地の克服者》をプレイ。手札から公開されたのは《眼腐りの終焉/Eyeblight’s Ending》。これで井川は迂闊に動けなくなる。《ラノワールのエルフ》はアタックせずにエンド。ここで井川は《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant》で《レンの地の克服者》をバウンスする。
ターンの返ってきた井川は《メロウの騎兵》と《アトランティスの王/Lord of Atlantis》を続けてキャスト。《メロウの騎兵》は予定調和的に《眼腐りの終焉》に遭うが、《アトランティスの王》によって《変わり谷》は強化され、《ヴェンセール》と共にアタック。盤面は井川有利に傾く。
だが、高橋は2枚目の《不敬の命令》をキャスト。井川のライフは3になり、墓地から蘇った《叫び大口》が《アトランティスの王》を葬り去る。これで一気に逆転かと思われたが、勝利への天秤はさらに揺れる。井川のライブラリートップは3枚目の《誘惑蒔き》!
既に除去の尽きていた高橋は、この魅力的なフェアリーと自らの畏怖生物に対する回答を最後まで用意することが出来なかった。
Final Result:井川 2-0 高橋
井川良彦 Win!
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以上です。ご協力してくださったお二人、いつもいつも迷惑をかけてしまっている中嶋さん、本当にありがとうございました。
しーゆーねくすとたーん。
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「PWC -167th-@横浜 Round7 井川良彦 vs 高橋希」
日本選手権まであと二週間。他国の選手権やGPコペンハーゲンの結果を受けてメタゲームが移り変わる中、本選出場者も、オープン予選組も、スタンダードの最終調整に余念がない。
そんなスタンダード強者84名の中を全勝で勝ち上がってきたのは、PTハリウッド以降メジャーとなったマーフォークを操る井川良彦。対するは1分けで追う高橋希。デッキは黒緑エルフ。相性的にはクリーチャーサイズで勝り、除去も豊富なエルフが有利と言えるが、逆にマーフォークの8枚投入されたロードが生き残ってしまうと数を並べるマーフォーク側に有利なゲーム展開となってしまう。
ところで高橋は「ビデオカバレッジでなくてよかった」と何故かほっとしている。その理由が筆者には高橋の使っているスリーブにあると思うのだが真相はよく分からない。
Game1
先手は井川。7枚の初手を見てほぼノータイムでキープ。逆に高橋は長考した後にキープを宣言。
お互いにそれぞれの部族ランドをタップインする立ち上がりから、井川は《石ころ川の旗騎士/Stonybrook Banneret》を、高橋は《タルモゴイフ/Tarmogoyf》をプレイする。が、もちろん墓地にはカードは落ちておらず、この歴代最強クラスの2マナ生物も今現在は0/1のいわゆるニート状態。井川の《銀エラの達人/Silvergill Adept》《メロウの騎兵/Merrow Reejerey》と展開しての《旗騎士》のアタックを受け止めることさえままならない。
高橋は《護民官の道探し/Civic Wayfinder》で《沼/Swamp》をサーチしつつブロッカーを配置するが、井川は2体目の《旗騎士》と《呪い捕らえ/Cursecatcher》をプレイ、《メロウの騎兵》の能力でブロッカー2体をタップさせ、《変わり谷/Mutavault》を含めたフルアタック。一気に高橋のライフは8となる。
どうにか耐えるべく《レンの地の克服者/Wren’s Run Vanquisher》と《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》を場に追加し、返しの井川のフルアタックをライフ2で持ちこたえるものの、次のドローを確認すると土地を片付けた。
井川 1-0 高橋
Game2
先手を取った高橋がマリガン。《ラノワールのエルフ》から2ターン目に《護民官の道探し》をキャストする。一方の井川は《銀エラの達人》を場に送り、これが《護民官の道探し》と相打ちとなる。続いて高橋は2体目の《ラノワールのエルフ》を、井川は《石ころ川の旗騎士》をキャスト。この《旗騎士》は《叫び大口/Shriekmaw》で即退場。井川は《誘惑蒔き/Sower of Temptation》で《叫び大口》をコントロールを奪おうとするが、これも《殺戮の契約/Slaughter Pact》ですぐさま除去。高橋がゲームのイニシアチブを渡さない。
黙って殴られ続けるわけにもいかない井川。2枚目の《誘惑蒔き》を場に送る。しかし、返しのターン、高橋がキャストしたのはX=5の《不敬の命令/Profane Command》。誘惑されていた《叫び大口》が帰って来、ライフルーズで井川のライフは8に。井川は《太陽の槍/Sunlance》で《叫び大口》を除去するだけでターンを返す。
高橋は新たなアタッカーとして《レンの地の克服者》をプレイ。手札から公開されたのは《眼腐りの終焉/Eyeblight’s Ending》。これで井川は迂闊に動けなくなる。《ラノワールのエルフ》はアタックせずにエンド。ここで井川は《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant》で《レンの地の克服者》をバウンスする。
ターンの返ってきた井川は《メロウの騎兵》と《アトランティスの王/Lord of Atlantis》を続けてキャスト。《メロウの騎兵》は予定調和的に《眼腐りの終焉》に遭うが、《アトランティスの王》によって《変わり谷》は強化され、《ヴェンセール》と共にアタック。盤面は井川有利に傾く。
だが、高橋は2枚目の《不敬の命令》をキャスト。井川のライフは3になり、墓地から蘇った《叫び大口》が《アトランティスの王》を葬り去る。これで一気に逆転かと思われたが、勝利への天秤はさらに揺れる。井川のライブラリートップは3枚目の《誘惑蒔き》!
既に除去の尽きていた高橋は、この魅力的なフェアリーと自らの畏怖生物に対する回答を最後まで用意することが出来なかった。
Final Result:井川 2-0 高橋
井川良彦 Win!
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以上です。ご協力してくださったお二人、いつもいつも迷惑をかけてしまっている中嶋さん、本当にありがとうございました。
しーゆーねくすとたーん。
《熟考漂い/Mulldrifter》
2008年8月11日 MTG/Coverage 相変わらず自重とかできない俺が、またもやカバレッジをお送りしたいと思います。文中は敬称略。また、内容に関する不備などはコメント欄から指摘していただけるとありがたいです。
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「PWC -164th-@横浜 Round7 渡辺雄也 vs 山本定明」
イーブンタイド発売後、初のPWC。グランプリ神戸も終わり、これからPTベルリン予選のシーズンとあっても、関東草の根のスタンダードの熱は冷めることを知らない。ここまで唯一の全勝だった有留知広が下当たりながらIDして優勝を確定させたため、1敗ラインのマッチアップから、昨年度のRookie of the Yearであり、ミスターPWCでもある渡辺雄也の試合をお送りしたい。デッキは青白の純正ヒバリ。対する山本は《大いなるガルガドン/Greater Gargadon》を加えた無限コンボ型のヒバリである。
Game1
先手は山本。後手の渡辺が2ターン目にキャストした《冷鉄の心臓/Coldsteel Heart》を《ルーンのほつれ/Rune Snag》で弾いてゲームスタート。3ターン目は山本が《結ばれた奪い取り/Bonded Fetch》を、渡辺が《熟考漂い/Mulldrifter》を想起でプレイし、お互い手札を充実させ合う。
カウンターを備えたデッキ同士の常としてのドローゴーが続く中、山本の《結ばれた奪い取り》が墓地に《影武者/Body Double》や《一瞬の瞬き/Momentary Blink》といったカードを落としていく。更に山本は《熟考漂い》を想起。渡辺は《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant》をキャストするも、山本は再度の《ルーンのほつれ》で退け、無限コンボに向けて手札を充実させる。
渡辺は《思案/Ponder》をキャスト後、《誘惑蒔き/Sower of Temptation》をプレイ。それに対応して山本は《結ばれた奪い取り》の能力を起動し、《否定の契約/Pact of Negation》で《誘惑蒔き》の着地を許さない。
だが、《契約》のコストで山本が無防備となった隙を付いて渡辺は《熟考漂い》想起から2枚目の《誘惑蒔き》。山本は《結ばれた奪い取り》を起動してみるが、マナのない状況ではどうする事も出来ず、《結ばれた奪い取り》は渡辺のコントロール下に。
返す山本のターン、《精神石/Mind Stone》をプレイすると、起動される前にと《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant》で《結ばれた奪い取り》を回収する。渡辺は《誘惑蒔き》でアタック後、《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》を2体キャスト。無限コンボでゲームを決める山本のデッキ相手には、ライフゲインよりもパワー3のアタッカーという事実のほうがありがたい。
山本が《結ばれた奪い取り》を場に送るだけでターンを返すと、渡辺は《変わり谷/Mutavault》を含めたフルアタック。山本は《ヴェンセール》で《変わり谷》をブロック。ダメージスタック後に《一瞬の瞬き》を《ヴェンセール》にプレイするが、渡辺はそれにスタックしてこちらも《一瞬の瞬き》を《誘惑蒔き》にプレイ。《ヴェンセール》のコントロールを奪い、山本の《一瞬の瞬き》は立ち消えとなる。山本の残りライフは10に。
《精神石》をサクリファイスして回答を探す山本。《影武者》を引き込み、これを《熟考漂い》のコピーとして場に送るが、渡辺は《誘惑蒔き》対象の《一瞬の瞬き》フラッシュバックで《影武者》のコントロールを奪い、返しのフルアタックでちょうど10点を叩き込んだ。
渡辺 1-0 山本
渡辺のサイドボーディング
In
1《エレンドラ谷の大魔導師/Glen Elendra Archmage》
3《霊魂放逐/Remove Soul》
Out
4《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》
Game2
先手の山本がダブルマリガン。山本がデッキをシャッフルする間、渡辺は7枚の手札を眺めながら悩む。土地は《島》1枚だけだが、《思案》があり、そのほかの手札は充実している。後手ということも考えるとなんとかなりそうな気配はする。なにより対戦相手はダブルマリガンである。
渡辺の出した結論は、キープ。
そしてこの決断は報われる。最初のドローで《島》を引き込むと、《思案》が十分な土地を約束する。序盤はお互い目立った動きはなく、4ターン目に山本がキャストした《結ばれた奪い取り》を渡辺が《霊魂放逐/Remove Soul》で叩き落とすのが最初の攻防となる。
渡辺は《熟考漂い》想起から更なる《思案》をプレイし、ドローの差を広げにかかる。山本も《熟考漂い》を想起するが、渡辺は《熟考漂い》を通常プレイして引き離す。
山本は《熟考漂い》に1度殴られた後、ターンエンドに《ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir》をプレイするが、渡辺はこれを《霊魂放逐》。アドバンテージで差をつけられている山本は《精神石》をキャスト、渡辺のターンエンドに即サクリファイスしてカードを求める。《熟考漂い》のアタックで山本のライフは16に。
殴られ続けるわけにもいかない山本は《誘惑蒔き》をプレイして《熟考漂い》を奪う。渡辺も《誘惑蒔き》で奪い返そうとするが、山本は《一瞬の瞬き》で《誘惑蒔き》を再利用し、コントロールを返すことを許さない。
自らの《熟考漂い》で殴られた渡辺は《エレンドラ谷の大魔導師/Glen Elendra Archmage》をプレイ。山本は《一瞬の瞬き》をフラッシュバックで使用し、《大魔導師》の能力を消費させる。返しの自分のターンで《熟考漂い》をプレイしてアドバンテージの差を埋めに行くが、これには渡辺の《否定の契約》が。《誘惑蒔き》のアタックで山本のライフは14に。
ここからいよいよライフレースに突入。まず山本が《誘惑蒔き》と《熟考漂い》でアタック。渡辺のライフは12に。返す渡辺も《誘惑蒔き》と《大魔導師》でアタック。山本のライフは11に。だがここで渡辺は更なる《誘惑蒔き》をプレイ。山本は《ルーンのほつれ》をプレイしてみるが、渡辺は2マナ支払った上で《熟考漂い》を取り返す。
山本が何もできずにターンを返すと、渡辺は《変わり谷》《熟考漂い》《誘惑蒔き》2体の計4体でアタック。山本は《造物の学者、ヴェンセール》をプレイ(バウンスの対象はアタックに参加していない《変わり谷》)して、《誘惑蒔き》で《誘惑蒔き》を、《ヴェンセール》で《変わり谷》をブロック。残りライフは7に。
詰めろがかかった状況ながら、山本はブロッカーを追加できない。そのターン終了時に、渡辺は《造物の学者、ヴェンセール》をキャストして、唯一のブロッカーとなりうる《変わり谷》をバウンスする。場の4体のクリーチャーのパワーの合計は7。山本の残りライフも、7。
渡辺 2-0 山本
渡辺雄也 Win!
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以上です。ご協力していただいたお二人、いつもいつも迷惑をおかけしている中嶋さん、本当にありがとうございました。
しーゆーねくすとたーん。
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「PWC -164th-@横浜 Round7 渡辺雄也 vs 山本定明」
イーブンタイド発売後、初のPWC。グランプリ神戸も終わり、これからPTベルリン予選のシーズンとあっても、関東草の根のスタンダードの熱は冷めることを知らない。ここまで唯一の全勝だった有留知広が下当たりながらIDして優勝を確定させたため、1敗ラインのマッチアップから、昨年度のRookie of the Yearであり、ミスターPWCでもある渡辺雄也の試合をお送りしたい。デッキは青白の純正ヒバリ。対する山本は《大いなるガルガドン/Greater Gargadon》を加えた無限コンボ型のヒバリである。
Game1
先手は山本。後手の渡辺が2ターン目にキャストした《冷鉄の心臓/Coldsteel Heart》を《ルーンのほつれ/Rune Snag》で弾いてゲームスタート。3ターン目は山本が《結ばれた奪い取り/Bonded Fetch》を、渡辺が《熟考漂い/Mulldrifter》を想起でプレイし、お互い手札を充実させ合う。
カウンターを備えたデッキ同士の常としてのドローゴーが続く中、山本の《結ばれた奪い取り》が墓地に《影武者/Body Double》や《一瞬の瞬き/Momentary Blink》といったカードを落としていく。更に山本は《熟考漂い》を想起。渡辺は《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant》をキャストするも、山本は再度の《ルーンのほつれ》で退け、無限コンボに向けて手札を充実させる。
渡辺は《思案/Ponder》をキャスト後、《誘惑蒔き/Sower of Temptation》をプレイ。それに対応して山本は《結ばれた奪い取り》の能力を起動し、《否定の契約/Pact of Negation》で《誘惑蒔き》の着地を許さない。
だが、《契約》のコストで山本が無防備となった隙を付いて渡辺は《熟考漂い》想起から2枚目の《誘惑蒔き》。山本は《結ばれた奪い取り》を起動してみるが、マナのない状況ではどうする事も出来ず、《結ばれた奪い取り》は渡辺のコントロール下に。
返す山本のターン、《精神石/Mind Stone》をプレイすると、起動される前にと《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant》で《結ばれた奪い取り》を回収する。渡辺は《誘惑蒔き》でアタック後、《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》を2体キャスト。無限コンボでゲームを決める山本のデッキ相手には、ライフゲインよりもパワー3のアタッカーという事実のほうがありがたい。
山本が《結ばれた奪い取り》を場に送るだけでターンを返すと、渡辺は《変わり谷/Mutavault》を含めたフルアタック。山本は《ヴェンセール》で《変わり谷》をブロック。ダメージスタック後に《一瞬の瞬き》を《ヴェンセール》にプレイするが、渡辺はそれにスタックしてこちらも《一瞬の瞬き》を《誘惑蒔き》にプレイ。《ヴェンセール》のコントロールを奪い、山本の《一瞬の瞬き》は立ち消えとなる。山本の残りライフは10に。
《精神石》をサクリファイスして回答を探す山本。《影武者》を引き込み、これを《熟考漂い》のコピーとして場に送るが、渡辺は《誘惑蒔き》対象の《一瞬の瞬き》フラッシュバックで《影武者》のコントロールを奪い、返しのフルアタックでちょうど10点を叩き込んだ。
渡辺 1-0 山本
渡辺のサイドボーディング
In
1《エレンドラ谷の大魔導師/Glen Elendra Archmage》
3《霊魂放逐/Remove Soul》
Out
4《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》
Game2
先手の山本がダブルマリガン。山本がデッキをシャッフルする間、渡辺は7枚の手札を眺めながら悩む。土地は《島》1枚だけだが、《思案》があり、そのほかの手札は充実している。後手ということも考えるとなんとかなりそうな気配はする。なにより対戦相手はダブルマリガンである。
渡辺の出した結論は、キープ。
そしてこの決断は報われる。最初のドローで《島》を引き込むと、《思案》が十分な土地を約束する。序盤はお互い目立った動きはなく、4ターン目に山本がキャストした《結ばれた奪い取り》を渡辺が《霊魂放逐/Remove Soul》で叩き落とすのが最初の攻防となる。
渡辺は《熟考漂い》想起から更なる《思案》をプレイし、ドローの差を広げにかかる。山本も《熟考漂い》を想起するが、渡辺は《熟考漂い》を通常プレイして引き離す。
山本は《熟考漂い》に1度殴られた後、ターンエンドに《ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir》をプレイするが、渡辺はこれを《霊魂放逐》。アドバンテージで差をつけられている山本は《精神石》をキャスト、渡辺のターンエンドに即サクリファイスしてカードを求める。《熟考漂い》のアタックで山本のライフは16に。
殴られ続けるわけにもいかない山本は《誘惑蒔き》をプレイして《熟考漂い》を奪う。渡辺も《誘惑蒔き》で奪い返そうとするが、山本は《一瞬の瞬き》で《誘惑蒔き》を再利用し、コントロールを返すことを許さない。
自らの《熟考漂い》で殴られた渡辺は《エレンドラ谷の大魔導師/Glen Elendra Archmage》をプレイ。山本は《一瞬の瞬き》をフラッシュバックで使用し、《大魔導師》の能力を消費させる。返しの自分のターンで《熟考漂い》をプレイしてアドバンテージの差を埋めに行くが、これには渡辺の《否定の契約》が。《誘惑蒔き》のアタックで山本のライフは14に。
ここからいよいよライフレースに突入。まず山本が《誘惑蒔き》と《熟考漂い》でアタック。渡辺のライフは12に。返す渡辺も《誘惑蒔き》と《大魔導師》でアタック。山本のライフは11に。だがここで渡辺は更なる《誘惑蒔き》をプレイ。山本は《ルーンのほつれ》をプレイしてみるが、渡辺は2マナ支払った上で《熟考漂い》を取り返す。
山本が何もできずにターンを返すと、渡辺は《変わり谷》《熟考漂い》《誘惑蒔き》2体の計4体でアタック。山本は《造物の学者、ヴェンセール》をプレイ(バウンスの対象はアタックに参加していない《変わり谷》)して、《誘惑蒔き》で《誘惑蒔き》を、《ヴェンセール》で《変わり谷》をブロック。残りライフは7に。
詰めろがかかった状況ながら、山本はブロッカーを追加できない。そのターン終了時に、渡辺は《造物の学者、ヴェンセール》をキャストして、唯一のブロッカーとなりうる《変わり谷》をバウンスする。場の4体のクリーチャーのパワーの合計は7。山本の残りライフも、7。
渡辺 2-0 山本
渡辺雄也 Win!
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以上です。ご協力していただいたお二人、いつもいつも迷惑をおかけしている中嶋さん、本当にありがとうございました。
しーゆーねくすとたーん。
《目覚ましヒバリ/Reveillark》
2008年7月7日 MTG/Coverage コメント (3) 昨日に引き続いて、GP神戸トライアルのベスト8の試合模様です。文中は敬称略。また、内容に関する不備などはコメント欄から指摘していただけるとありがたいです。この辺の文章もテンプレート化してきましたねw
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「GPT神戸@神奈川1次 準決勝 有留知広 vs 佐藤嶺」
後二つ勝てば3Bye。そんな場面で対戦するのは、共にスタンダードでも活躍する部族デッキを操る二人。この環境では比較的メジャーなデッキであるキスキンを使用する佐藤に対し、有留はブロック構築では珍しいマーフォークデッキをプレイしている。
Game1
先手の佐藤がマリガン。1ターン目は《ゴールドメドウの侵略者/Goldmeadow Harrier》。2ターン目には《思考の糸のうねり/Surge of Thoughtweft》をプレイしてアタックという滑り出し。一方の有留は《呪い捕らえ/Cursecatcher》から《銀エラの達人/Silvergill Adept》と場を作る。
3ターン目に《風立ての高地/Windbrisk Heights》を場に出すだけの佐藤に対して、有留は《銀エラの達人》でアタック。攻撃クリーチャー指定前に少し悩んだ仕草を見せた佐藤だが、結局これを《侵略者》と相打ちさせる。返すターンで《変わり谷/Mutavault》をセットして《皺だらけの主/Wizened Cenn》をプレイするが、これには有留の《賢人の消火/Sage’s Dousing》が飛ぶ。まったく警戒していなかった佐藤は少し驚いた表情を見せる。有留は更なるクリーチャーとして《鏡の精体/Mirror Entity》をプレイするが、この返しに佐藤は《雲山羊のレインジャー/Cloudgoat Ranger》をプレイ。カウンターを積んだデッキ相手に巨大生物を通すことに成功する。
5ターン目の有留は、土地を置いて《鏡の精体》と《呪い捕らえ》でアタック。佐藤は小考の後、《レインジャー》で《鏡の精体》をブロックする。ここで有留はX=3で《鏡の精体》の能力を起動し、《レインジャー》と相打ち。さらに《銀エラの達人》を場に送る。
返しの佐藤のターン、こちらもキスキントークンと《変わり谷》でアタック。有留はトークンのうち1体と《銀エラの達人》を相打ちさせる。若干土地を多く引きすぎている佐藤は、《ゴールドメドウの重鎮/Goldmeadow Stalwart》を「4マナ」でプレイしてターンを渡す。
ここで有留はジャッジに何か確認を取った後、《目覚ましヒバリ/Reveillark》をキャスト。ほぼマナを使い切ってターンを終える。
佐藤は2体に減ったトークンと《変わり谷》《重鎮》でアタック。有留は小考の後《ヒバリ》で《変わり谷》を、《呪い捕らえ》でトークンをブロック。だが、ここで佐藤が《風立ての高地》からキャストしたのは有留の《目覚ましヒバリ》対象の《鏡編み/Mirrorweave》!フィールド上のすべてのクリーチャーが白い悪魔に変身する。
ここで《変わり谷》と《鏡編み》の挙動についてジャッジからの説明があり、結論としては現在の《変わり谷》は、白くて飛行を持ち、すべてのクリーチャータイプを持っている2/2のクリーチャーとなっている。これをブロックしているのは本家有留の《目覚ましヒバリ》で、《変わり谷》だけが墓地に落ちることになる。もちろんこの《変わり谷》は《目覚ましヒバリ》のコピーであるため、佐藤の墓地から《ゴールドメドウの侵略者》と《皺だらけの主》が蘇る。有留も《呪い捕らえ》が墓地に置かれたことで、場に《銀エラの達人》と《鏡の精体》が戻ってくる。パワー4のフライヤーが2体本体に抜けたことで、有留のライフは6となり、佐藤はさらに場に《メドウグレインの騎士/Knight of Meadowgrain》を追加。
ターンの帰ってきた有留。《目覚ましヒバリ》をレッドゾーンに送る。これで佐藤のライフは12に。
ブロッカー足りてないんじゃない?と佐藤もアタック宣言するが、ブロッカーなど関係無しの有留の《謎めいた命令/Cryptic Command》。
クリーチャーをすべて寝かされてしまい、返しの《鏡の精体》でライフが0になることを確認して佐藤投了。
有留 1-0 佐藤
「《鏡の精体》(のアタックは)スルーだよ」と振り返る佐藤。「(《精体》のカードパワーが)強いのに相打ちしていいの?って思ってたけど、《ヒバリ》がいたのかー。るー(有留)の思うつぼだったよ」
Game2
「入れるもんがないっす」とサイドボードに悩む佐藤。一方の有留は7枚の手札に悩み、結局手札を1枚減らすことを選択。
先手の佐藤は《風立ての高地》から2ターン目に《メドウグレインの騎士》をプレイ。対する有留は《呪い捕らえ》を2ターン連続でキャスト。この《騎士》のアタックで有留のライフは18、佐藤のライフは22に。更に佐藤は場に《ゴールドメドウの侵略者》を2枚追加する。
有留は追加の軍勢を送りたいところだが、《島/Island》を置くだけでターンを返す。《メドウグレインの騎士》のみでアタックした佐藤のターン終了時に《今わの際/Last Breath》を《騎士》にプレイするが、絆魂とあわせると佐藤のライフは28に。このライフを削るためのクリーチャーを有留はまだ準備することが出来ず、またも《島》を置くだけでターンを終える。このタイミングで佐藤は《侵略者》2体で《呪い捕らえ》2体をタップさせ、自らのターンでアタック、有留のライフは14になる。
ここからお互い盤面に新たなクリーチャーを追加することが出来ずターンを返しあい、、またもターンエンドに《侵略者》でタップさせてのアタックで、有留のライフは12に。土地を追加できた佐藤は有留のターンエンドに《シスルダウンのしもべ/Thistledown Liege》をプレイ。これは《賢人の消火》されてしまうが、返しの自分のターンで《雲山羊のレインジャー》をキャスト。マナの切れた有留はまたもこの巨人の登場を許可するしかない。《銀エラの達人》をプレイしてドローを進めるが、除去には出会えない。
佐藤はトークン3体でアタック。1体は《銀エラの達人》と相打ちになるが、横の2体が有留のライフを削る。更に《メドウグレインの騎士》追加しようとするが、これには有留の《賢人の消火》。佐藤は3マナを支払い、盤面に更なる脅威を追加させることに成功する。
有留が2体目の《銀エラの達人》を場に追加するだけでターンを終えると、佐藤は《侵略者》で《呪い捕らえ》を1体タップさせ、返しのターンでトークンを1体残してアタック。有留は《今わの際》を《メドウグレインの騎士》に撃ち込み、トークンは《呪い捕らえ》でブロック。2体の《侵略者》と《レインジャー》のダメージで、有留の残りライフは5に。
ここが勝負と佐藤は《風立ての高地》に秘匿されていた《幽体の行列/Spectral Procession》をプレイ。有留は《賢人の消火》と《呪い捕らえ》で何とか打ち消すが、場がかなり寂しくなってしまう。
《目覚ましヒバリ》を場に追加するも、佐藤がブロック前にプレイしたのは《ヒバリ》対象の《鏡編み》。どうブロックしても10点は通るとの説明を受けて有留投了。
有留 1-1 佐藤
佐藤:「ラッシュ、コーヒー買ってきて」
高橋:「俺をパシリにするとはいい度胸だ」
どうやら佐藤のデッキにはアングルードのカードが混ざっていたらしい。
Game3
佐藤が注文どおりの甘いコーヒーを飲みながらゲームスタート。クリーチャーデッキ同士ながら最序盤は静かに進み、後手の佐藤が2ターン目にプレイした《メドウグレインの騎士》がファーストアクションになる。
有留は返しに《メロウの騎兵/Merrow Reejerey》をプレイするが、佐藤も負けじと《ゴールドメドウの重鎮》から《皺だらけの主》と続けて《騎士》を強化してアタック。有留は追加で2体目の《メロウの騎兵》を場に送る。
佐藤は《重鎮》と《騎士》でアタック。ここで有留は《メドウグレインの騎士》の先制攻撃を失念していたのか、《メロウの騎兵》2体で《騎士》をブロック。佐藤は思わず「マジで!?」と尋ねるも時すでに遅し。まず《騎士》の先制攻撃の3点のダメージが片方の《メロウの騎兵》に割り振られ、その時点で《騎兵》は墓地に。そして通常のダメージが解決されるのだが、生き残った《メロウの騎兵》が与えるダメージは2。《皺だらけの主》がいるため、《メドウグレインの騎士》のタフネスは、3。
有留は再び防御網を敷こうと《目覚ましヒバリ》をプレイするが、佐藤はこの隙をついて《シスルダウンのしもべ》をプレイ。自分のターンに戻って4体でフルアタック。有留は《メロウの騎兵》を《ゴールドメドウの重鎮》の、《ヒバリ》を《皺だらけの主》のブロックに割り振る。だが、佐藤は2枚目の《シスルダウンのしもべ》をプレイ。有留のライフは一気に5へ。
《ヒバリ》が墓地に落ちたことにより、有留の場には《メロウの騎兵》がまたも2体並ぶ。長考の後、有留は《石ころ川の旗騎士》と《目覚ましヒバリ》を場に追加する。返しの佐藤のターンはもちろんフルアタック。有留は悩んだ末、《しもべ》を1体通して、場で勝つブロックのプランを選択し、僅かな可能性に賭ける。
その小さな可能性を、佐藤の3枚目の《シスルダウンのしもべ》が切り裂いた。
Final Result:有留 1-2 佐藤
佐藤嶺 Win!
さて、隣の準決勝のテーブルで勝利したのは石村信太朗。お互いデッキリストを確認し合う。
石村:「キスキンメタって無いから《炎渦竜巻/Firespout》メインに入ってないんだよね」
佐藤:「俺も《ブレンタンの炉の世話人/Burrenton Forge-Tender》サイドだよ」
石村:「読まれてる(笑)」
そんな和やかな空気の中決勝戦がスタート、と言いたいところだが、佐藤は翌日広島で行われるPTQに参加するためもう出発せねばならず、石村の「3Byeちょーだい」の申し出に、まだGPTシーズンが続くことを確認して投了を宣言した。
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以上で今回のGPTのカバレッジは終了です。こんな素人のカバレッジを許可してくださった中嶋さん、カバレッジに快く応じてくださった有留さん、石村さん、佐藤さん、吉森さん(五十音順)、また、場の理解が足りてないところに解説を加えてくださった高橋純也さん、本当にありがとうございました。
デッキリストですが、ストライクさんのところにアップされていたので、そちらを参考にしてください。
http://d.hatena.ne.jp/Strike/20080705
しーゆーねくすとたーん。
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「GPT神戸@神奈川1次 準決勝 有留知広 vs 佐藤嶺」
後二つ勝てば3Bye。そんな場面で対戦するのは、共にスタンダードでも活躍する部族デッキを操る二人。この環境では比較的メジャーなデッキであるキスキンを使用する佐藤に対し、有留はブロック構築では珍しいマーフォークデッキをプレイしている。
Game1
先手の佐藤がマリガン。1ターン目は《ゴールドメドウの侵略者/Goldmeadow Harrier》。2ターン目には《思考の糸のうねり/Surge of Thoughtweft》をプレイしてアタックという滑り出し。一方の有留は《呪い捕らえ/Cursecatcher》から《銀エラの達人/Silvergill Adept》と場を作る。
3ターン目に《風立ての高地/Windbrisk Heights》を場に出すだけの佐藤に対して、有留は《銀エラの達人》でアタック。攻撃クリーチャー指定前に少し悩んだ仕草を見せた佐藤だが、結局これを《侵略者》と相打ちさせる。返すターンで《変わり谷/Mutavault》をセットして《皺だらけの主/Wizened Cenn》をプレイするが、これには有留の《賢人の消火/Sage’s Dousing》が飛ぶ。まったく警戒していなかった佐藤は少し驚いた表情を見せる。有留は更なるクリーチャーとして《鏡の精体/Mirror Entity》をプレイするが、この返しに佐藤は《雲山羊のレインジャー/Cloudgoat Ranger》をプレイ。カウンターを積んだデッキ相手に巨大生物を通すことに成功する。
5ターン目の有留は、土地を置いて《鏡の精体》と《呪い捕らえ》でアタック。佐藤は小考の後、《レインジャー》で《鏡の精体》をブロックする。ここで有留はX=3で《鏡の精体》の能力を起動し、《レインジャー》と相打ち。さらに《銀エラの達人》を場に送る。
返しの佐藤のターン、こちらもキスキントークンと《変わり谷》でアタック。有留はトークンのうち1体と《銀エラの達人》を相打ちさせる。若干土地を多く引きすぎている佐藤は、《ゴールドメドウの重鎮/Goldmeadow Stalwart》を「4マナ」でプレイしてターンを渡す。
ここで有留はジャッジに何か確認を取った後、《目覚ましヒバリ/Reveillark》をキャスト。ほぼマナを使い切ってターンを終える。
佐藤は2体に減ったトークンと《変わり谷》《重鎮》でアタック。有留は小考の後《ヒバリ》で《変わり谷》を、《呪い捕らえ》でトークンをブロック。だが、ここで佐藤が《風立ての高地》からキャストしたのは有留の《目覚ましヒバリ》対象の《鏡編み/Mirrorweave》!フィールド上のすべてのクリーチャーが白い悪魔に変身する。
ここで《変わり谷》と《鏡編み》の挙動についてジャッジからの説明があり、結論としては現在の《変わり谷》は、白くて飛行を持ち、すべてのクリーチャータイプを持っている2/2のクリーチャーとなっている。これをブロックしているのは本家有留の《目覚ましヒバリ》で、《変わり谷》だけが墓地に落ちることになる。もちろんこの《変わり谷》は《目覚ましヒバリ》のコピーであるため、佐藤の墓地から《ゴールドメドウの侵略者》と《皺だらけの主》が蘇る。有留も《呪い捕らえ》が墓地に置かれたことで、場に《銀エラの達人》と《鏡の精体》が戻ってくる。パワー4のフライヤーが2体本体に抜けたことで、有留のライフは6となり、佐藤はさらに場に《メドウグレインの騎士/Knight of Meadowgrain》を追加。
ターンの帰ってきた有留。《目覚ましヒバリ》をレッドゾーンに送る。これで佐藤のライフは12に。
ブロッカー足りてないんじゃない?と佐藤もアタック宣言するが、ブロッカーなど関係無しの有留の《謎めいた命令/Cryptic Command》。
クリーチャーをすべて寝かされてしまい、返しの《鏡の精体》でライフが0になることを確認して佐藤投了。
有留 1-0 佐藤
「《鏡の精体》(のアタックは)スルーだよ」と振り返る佐藤。「(《精体》のカードパワーが)強いのに相打ちしていいの?って思ってたけど、《ヒバリ》がいたのかー。るー(有留)の思うつぼだったよ」
Game2
「入れるもんがないっす」とサイドボードに悩む佐藤。一方の有留は7枚の手札に悩み、結局手札を1枚減らすことを選択。
先手の佐藤は《風立ての高地》から2ターン目に《メドウグレインの騎士》をプレイ。対する有留は《呪い捕らえ》を2ターン連続でキャスト。この《騎士》のアタックで有留のライフは18、佐藤のライフは22に。更に佐藤は場に《ゴールドメドウの侵略者》を2枚追加する。
有留は追加の軍勢を送りたいところだが、《島/Island》を置くだけでターンを返す。《メドウグレインの騎士》のみでアタックした佐藤のターン終了時に《今わの際/Last Breath》を《騎士》にプレイするが、絆魂とあわせると佐藤のライフは28に。このライフを削るためのクリーチャーを有留はまだ準備することが出来ず、またも《島》を置くだけでターンを終える。このタイミングで佐藤は《侵略者》2体で《呪い捕らえ》2体をタップさせ、自らのターンでアタック、有留のライフは14になる。
ここからお互い盤面に新たなクリーチャーを追加することが出来ずターンを返しあい、、またもターンエンドに《侵略者》でタップさせてのアタックで、有留のライフは12に。土地を追加できた佐藤は有留のターンエンドに《シスルダウンのしもべ/Thistledown Liege》をプレイ。これは《賢人の消火》されてしまうが、返しの自分のターンで《雲山羊のレインジャー》をキャスト。マナの切れた有留はまたもこの巨人の登場を許可するしかない。《銀エラの達人》をプレイしてドローを進めるが、除去には出会えない。
佐藤はトークン3体でアタック。1体は《銀エラの達人》と相打ちになるが、横の2体が有留のライフを削る。更に《メドウグレインの騎士》追加しようとするが、これには有留の《賢人の消火》。佐藤は3マナを支払い、盤面に更なる脅威を追加させることに成功する。
有留が2体目の《銀エラの達人》を場に追加するだけでターンを終えると、佐藤は《侵略者》で《呪い捕らえ》を1体タップさせ、返しのターンでトークンを1体残してアタック。有留は《今わの際》を《メドウグレインの騎士》に撃ち込み、トークンは《呪い捕らえ》でブロック。2体の《侵略者》と《レインジャー》のダメージで、有留の残りライフは5に。
ここが勝負と佐藤は《風立ての高地》に秘匿されていた《幽体の行列/Spectral Procession》をプレイ。有留は《賢人の消火》と《呪い捕らえ》で何とか打ち消すが、場がかなり寂しくなってしまう。
《目覚ましヒバリ》を場に追加するも、佐藤がブロック前にプレイしたのは《ヒバリ》対象の《鏡編み》。どうブロックしても10点は通るとの説明を受けて有留投了。
有留 1-1 佐藤
佐藤:「ラッシュ、コーヒー買ってきて」
高橋:「俺をパシリにするとはいい度胸だ」
どうやら佐藤のデッキにはアングルードのカードが混ざっていたらしい。
Game3
佐藤が注文どおりの甘いコーヒーを飲みながらゲームスタート。クリーチャーデッキ同士ながら最序盤は静かに進み、後手の佐藤が2ターン目にプレイした《メドウグレインの騎士》がファーストアクションになる。
有留は返しに《メロウの騎兵/Merrow Reejerey》をプレイするが、佐藤も負けじと《ゴールドメドウの重鎮》から《皺だらけの主》と続けて《騎士》を強化してアタック。有留は追加で2体目の《メロウの騎兵》を場に送る。
佐藤は《重鎮》と《騎士》でアタック。ここで有留は《メドウグレインの騎士》の先制攻撃を失念していたのか、《メロウの騎兵》2体で《騎士》をブロック。佐藤は思わず「マジで!?」と尋ねるも時すでに遅し。まず《騎士》の先制攻撃の3点のダメージが片方の《メロウの騎兵》に割り振られ、その時点で《騎兵》は墓地に。そして通常のダメージが解決されるのだが、生き残った《メロウの騎兵》が与えるダメージは2。《皺だらけの主》がいるため、《メドウグレインの騎士》のタフネスは、3。
有留は再び防御網を敷こうと《目覚ましヒバリ》をプレイするが、佐藤はこの隙をついて《シスルダウンのしもべ》をプレイ。自分のターンに戻って4体でフルアタック。有留は《メロウの騎兵》を《ゴールドメドウの重鎮》の、《ヒバリ》を《皺だらけの主》のブロックに割り振る。だが、佐藤は2枚目の《シスルダウンのしもべ》をプレイ。有留のライフは一気に5へ。
《ヒバリ》が墓地に落ちたことにより、有留の場には《メロウの騎兵》がまたも2体並ぶ。長考の後、有留は《石ころ川の旗騎士》と《目覚ましヒバリ》を場に追加する。返しの佐藤のターンはもちろんフルアタック。有留は悩んだ末、《しもべ》を1体通して、場で勝つブロックのプランを選択し、僅かな可能性に賭ける。
その小さな可能性を、佐藤の3枚目の《シスルダウンのしもべ》が切り裂いた。
Final Result:有留 1-2 佐藤
佐藤嶺 Win!
さて、隣の準決勝のテーブルで勝利したのは石村信太朗。お互いデッキリストを確認し合う。
石村:「キスキンメタって無いから《炎渦竜巻/Firespout》メインに入ってないんだよね」
佐藤:「俺も《ブレンタンの炉の世話人/Burrenton Forge-Tender》サイドだよ」
石村:「読まれてる(笑)」
そんな和やかな空気の中決勝戦がスタート、と言いたいところだが、佐藤は翌日広島で行われるPTQに参加するためもう出発せねばならず、石村の「3Byeちょーだい」の申し出に、まだGPTシーズンが続くことを確認して投了を宣言した。
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以上で今回のGPTのカバレッジは終了です。こんな素人のカバレッジを許可してくださった中嶋さん、カバレッジに快く応じてくださった有留さん、石村さん、佐藤さん、吉森さん(五十音順)、また、場の理解が足りてないところに解説を加えてくださった高橋純也さん、本当にありがとうございました。
デッキリストですが、ストライクさんのところにアップされていたので、そちらを参考にしてください。
http://d.hatena.ne.jp/Strike/20080705
しーゆーねくすとたーん。
《大爆発の魔道士/Fulminator Mage》
2008年7月6日 MTG/Coverage 懲りずにまたも非公式カバレッジを取ってしまいました。先日横浜で行われた、GP神戸トライアルのベスト8の試合模様です。文中は敬称略。また、内容に関する不備などはコメント欄から指摘していただけるとありがたいです。
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「GPT神戸@神奈川1次 準々決勝 吉森奨 vs 石村信太朗」
114名による戦いを勝ち上がり、国内グランプリの不戦勝を賭けたシングルエリミネーションの席に座ることを許されたのはたったの8名。その中でも、特に注目なのは吉森だろう。なにせ、先週千葉で行われたGPTを優勝、そして今日も72枚同じのドランデッキでスイスドローを無敗で突破。今現在この環境をもっとも理解しているうちの一人と言って差し支えはないだろう。
対するのは石村信太朗。こちらも前述のGPTでベスト8に入賞している。デッキは多色のエレメンタル。
Game1
後手の吉森がマリガン。だが、6枚のハンドの中に土地はなく再度のマリガン。しかし、またしても土地の姿は見えない。が、《森/Forest》をサーチすることの出来る《ツリーフォークの先触れ/Treefolk Harbinger》が2枚あり、意を決して5枚の手札でキープを宣言。
だが、ライブラリーのトップに《森》は見つからなかった。逆に石村は《煙束ね/Smokebraider》から3ターン目に《目覚ましヒバリ/Reveillark》のロケットスタート。場にパーマネントを一切展開出来ていない吉森に対して《大爆発の魔道士/Fulminator Mage》を場に追加すると、吉森は次のターンのドローを確認してからカードを片付けた。
吉森 0-1 石村
Game2
先手は吉森に移る。が、またしてもマリガニングトラブルが吉森を襲う。《つぶやき林/Murmuring Bosk》と《変わり谷/Mutavault》にマナブーストが無く重い7枚の手札、《沼/Swamp》と《ツリーフォークの先触れ》の噛み合っていない6枚の手札をマリガンし、5枚の手札でスタート。
《鮮烈な湿地/Vivid Marsh》から《樹木茂る砦/Wooded Bastion》と、中盤の緑マナに不安に残るマナベースから《レンの地の克服者/Wren’s Run Vanquisher》を場に送る。石村は再び《煙束ね》スタート。
3ターン目の吉森だが、3枚目の土地が置けない。《思考囲い/Thoughtseize》をプレイすると、石村の手札には《概念の群れ/Horde of Notions》と《大爆発の魔道士》の姿が。悩んだ末、土地を守るために《大爆発の魔道士》をディスカードさせる。返す石村のターン、もちろん《煙束ね》のマナから《概念の群れ》が登場。速攻を持つ巨体が、吉森に痛い一撃を与える。
吉森は何とかマナベースを安定させようと、Vividランドの蓄積カウンターを使い切って《ツリーフォークの先触れ》をプレイし《つぶやき林》をライブラリーのトップに置く。これで3マナに届く、はずだった。しかしここで吉森を悪夢が襲う。
《煙束ね》の生み出す鮮やかなマナを受け取った伝説のエレメンタルの力で、墓地から蘇る《大爆発の魔道士》。
永遠に繰り返される土地破壊の嵐に、吉森のマナベースは耐えきることが出来なかった。
Final Result:吉森 0-2 石村
石村信太朗 Win!
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以上で準々決勝のカバレッジは終了です。明日は準決勝の模様をお送りする予定です。
しーゆーねくすとたーん。
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「GPT神戸@神奈川1次 準々決勝 吉森奨 vs 石村信太朗」
114名による戦いを勝ち上がり、国内グランプリの不戦勝を賭けたシングルエリミネーションの席に座ることを許されたのはたったの8名。その中でも、特に注目なのは吉森だろう。なにせ、先週千葉で行われたGPTを優勝、そして今日も72枚同じのドランデッキでスイスドローを無敗で突破。今現在この環境をもっとも理解しているうちの一人と言って差し支えはないだろう。
対するのは石村信太朗。こちらも前述のGPTでベスト8に入賞している。デッキは多色のエレメンタル。
Game1
後手の吉森がマリガン。だが、6枚のハンドの中に土地はなく再度のマリガン。しかし、またしても土地の姿は見えない。が、《森/Forest》をサーチすることの出来る《ツリーフォークの先触れ/Treefolk Harbinger》が2枚あり、意を決して5枚の手札でキープを宣言。
だが、ライブラリーのトップに《森》は見つからなかった。逆に石村は《煙束ね/Smokebraider》から3ターン目に《目覚ましヒバリ/Reveillark》のロケットスタート。場にパーマネントを一切展開出来ていない吉森に対して《大爆発の魔道士/Fulminator Mage》を場に追加すると、吉森は次のターンのドローを確認してからカードを片付けた。
吉森 0-1 石村
Game2
先手は吉森に移る。が、またしてもマリガニングトラブルが吉森を襲う。《つぶやき林/Murmuring Bosk》と《変わり谷/Mutavault》にマナブーストが無く重い7枚の手札、《沼/Swamp》と《ツリーフォークの先触れ》の噛み合っていない6枚の手札をマリガンし、5枚の手札でスタート。
《鮮烈な湿地/Vivid Marsh》から《樹木茂る砦/Wooded Bastion》と、中盤の緑マナに不安に残るマナベースから《レンの地の克服者/Wren’s Run Vanquisher》を場に送る。石村は再び《煙束ね》スタート。
3ターン目の吉森だが、3枚目の土地が置けない。《思考囲い/Thoughtseize》をプレイすると、石村の手札には《概念の群れ/Horde of Notions》と《大爆発の魔道士》の姿が。悩んだ末、土地を守るために《大爆発の魔道士》をディスカードさせる。返す石村のターン、もちろん《煙束ね》のマナから《概念の群れ》が登場。速攻を持つ巨体が、吉森に痛い一撃を与える。
吉森は何とかマナベースを安定させようと、Vividランドの蓄積カウンターを使い切って《ツリーフォークの先触れ》をプレイし《つぶやき林》をライブラリーのトップに置く。これで3マナに届く、はずだった。しかしここで吉森を悪夢が襲う。
《煙束ね》の生み出す鮮やかなマナを受け取った伝説のエレメンタルの力で、墓地から蘇る《大爆発の魔道士》。
永遠に繰り返される土地破壊の嵐に、吉森のマナベースは耐えきることが出来なかった。
Final Result:吉森 0-2 石村
石村信太朗 Win!
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以上で準々決勝のカバレッジは終了です。明日は準決勝の模様をお送りする予定です。
しーゆーねくすとたーん。
《賢人の消火/Sage’s Dousing》
2008年6月22日 MTG/Coverage コメント (3) 何とか昨日の宣言通りカバレッジを仕上げることができました。タイトルで若干のネタバレ感が漂うのは仕様ですwこのカバレッジに関する不備、不手際はすべて俺に責任があるので、そんなのが見つかった場合はコメント欄で知らせてくれるとありがたいです。また、文中は敬称略です。
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「PWC -163rd-@横浜 Round7 中村肇 vs 兼清隆介」
日本選手権川崎予選を来週に控え、スタンダードの最終調整のために多くのプレイヤーが小雨の振る中ここ横浜西公会堂に集まった。そんな強豪揃いの中、最終戦の全勝のテーブルに座ることを許されたのは二名。
まずは兼清隆介。デッキは緑をメインに黒と白を加えたビッグマナ。「スーパーハンマータイム」とも呼ばれる、メインからライフゲインカードを大量に搭載したデッキで、赤系にはかなり高い耐性を誇る。一方の中村のデッキはPTハリウッド以降メジャーとなった青白のマーフォーク。デッキの相性的には若干中村有利と言ったところか。
ヘッドジャッジの中嶋氏から「兼清隆介さん対KAKAOの全勝対決」という思わず名前を確認してしまいそうになるようなアナウンスがあった後、ゲームがスタート。もちろん勝者のみが、栄えある7-0名誉を手にすることができる。
Game1
ダイスロールで6を出した兼清が先手。7枚の手札を見て即キープ。一方の中村は少し悩んだあと、こちらもキープを選択する。
兼清の1ターン目は《光り葉の宮殿/Gilt-Leaf Palace》をエルフを公開せずタップインでプレイ。逆に中村は《ワンダーワインの分岐点/Wanderwine Hub》から《呪い捕らえ/Cursecatcher》を場に送り、兼清の2ターン目の《北方行/Into the North》と相打ちさせる。続いて《石ころ川の旗騎士/Stonybrook Banneret》をプレイ。《つぶやき林/Murmuring Bosk》をセットするだけの兼清に対し、《メロウの騎兵/Merrow Reejerey》を場に送り、2/2となった《旗騎士》で攻める。初動のマナ加速を弾かれてしまった兼清は《調和/Harmonize》を撃って手札を整えるに留まる。
返す中村のターン、《アトランティスの王/Lord of Atlantis》を場に送り、《変わり谷/Mutavault》アクティベイトも含めたフルアタック。一気にライフの削れた兼清は一度《滅び/Damnation》で場を流す。しかし中村は《アトランティスの王/Lord of Atlantis》2号をプレイ、《変わり谷》のアタックで兼清の残りライフは6。続けて《祖先の幻視/Ancestral Vision》を待機させる。
兼清は残り少ないライフを削りながら《思考囲い/Thoughtseize》をプレイ、中村の《誘惑蒔き/Sower of Temptation》をディスカードさせ、安心して《根の壁/Wall of Roots》をプレイ。返しの中村の《王》と《変わり谷》のアタックを《壁》で受けて残りライフは2となるが、2枚目の《調和》から《ヤヴィマヤのドライアド/Yavimaya Dryad》をプレイ、これでブロッカーはそろった形となる。中村は何もせずにターンを返す。
さらに兼清は《カメレオンの巨像/Chameleon Colossus》をプレイ。これには中村《変わり谷》をアクティベイトした上で《賢人の消火/Sage’s Dousing》をプレイするが、マナの有り余る兼清は3マナを支払い、この巨大な多相の戦士を場に送り出す。《祖先の幻視》の待機の明けた中村は《銀エラの達人/Silvergill Adept》を3枚目となる《アトランティスの王》を公開してプレイ。しかし、マーフォークでもある相手の《カメレオンの巨像》やカウンター用のマナを考えるとこの《アトランティスの王》はプレイできない。兼清はそんな《カメレオンの巨像》でアタック、バンプアップはせず、中村の残りライフは15となる。ここで兼清は中村のターンエンドに《ロノムの口/Mouth of Ronom》を起動して、《アトランティスの王》を葬る。
チャンプブロックはできるようになった中村だが、残りわずかな兼清のライフを削る隙が見つからない。そうこうしている内に兼清は《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》、《雲打ち/Cloudthresher》と展開を進める。中村はチャンプブロック用のクリーチャーを並べつつ、ライブラリのトップから《メロウの騎兵》を引き込んでプレイ。《カメレオンの巨像》のみでアタックを続ける兼清の攻めを《呪い捕らえ》でチャンプブロックし、場には《銀エラの達人》と《メロウの騎兵》が残る。そしてドロー、《謎めいた命令/Cryptic Command》。
クリーチャーをすべて寝かされた兼清の場を、マーフォークたちが華麗に泳ぎ切った。
中村:「途中からは青命令待ちでしたね」
中村 1-0 兼清
Game2
2ゲーム目も先手は兼清。今回も7枚の手札を見て即キープ。中村も1ゲーム目と同じく悩んだ末のキープ。今回は兼清の2ターン目の《北方行》が通り、《極北の干潟/Arctic Flats》をサーチする。一方の中村は2ターン目にクリーチャーを置かず、《霊魂放逐/Remove Soul》を構えてエンド。
マナブーストに成功した兼清は3ターン目ながら《根の壁/Wall of Roots》から《台所の嫌がらせ屋》と展開。3ターン目も土地を置くだけの中村に対して3点のアタック。続けて《カメレオンの巨像》をプレイ。だがこれには中村の《霊魂放逐》が突き刺さる。
中村は《ワンダーワインの分岐点》から《川の案内者、シグ/Sygg, River Guide》をプレイ。《台所の嫌がらせ屋》のアタックは許可し、返すターンで《メロウの騎兵》を追加するが、ターンエンドに兼清は無色の除去である《ロノムの口》で《シグ》を除去。さらに中村は《アトランティスの王》を場に送るが、兼清の《名も無き転置/Nameless Inversion》が《メロウの騎兵》を屠ると土地を片付けた。
中村 1-1 兼清
Game3
先手の中村は初手を見て三度悩み、今回はマリガン。兼清も付き合うようにマリガンする。
《祖先の幻視》待機から《銀エラの達人》という立ち上がりの中村、アタックを仕掛けるも兼清の《名も無き転置》が飛ぶ。《達人》2号を場に送るが、兼清は《台所の嫌がらせ屋》で盤面を固める。
ここでお互い4枚目の土地が置けずに、何もしないでターンを返し合う。《祖先の幻視》の待機が明けた中村だが土地は見つからず、2枚目の《祖先の幻視》を待機させ、《アトランティスの王》をディスカードしてターンを終える。一方の兼清は《北方行》で一応のマナの不安は解消する。返す中村のドローはまたしても土地ではなく、《目覚ましヒバリ/Reveillark》をディスカード。兼清も《樹上の村/Treetop Village》を追加するだけで、ビッグマナらしい大振りなアクションは見せられない。
ようやく4枚目の土地を引き込んだ中村、兼清の2枚目の《台所の嫌がらせ屋》を《賢人の消火》する。本来ビッグマナには効きにくい類のカードだが、場に土地が5枚しかない兼清にはこれが刺さる。中村は5枚目の土地を置くと、このゲーム3枚目となる《銀エラの達人》をプレイ。《メロウの騎兵》が公開され、これを対処すべく兼清は《北方行》で《ロノムの口》をサーチする。
《祖先の幻視》の待機が明け、通常ドローとあわせての4枚のドローで中村の手札は11枚。しかし、その中には6枚目の土地はない。11枚のスペルを吟味し、何かに気づいた中村は少し計算した後、わずか5枚の土地から恐ろしいスピードでクリーチャーを展開して見せた。
《石ころ川の旗騎士》→《石ころ川の旗騎士》→《メロウの騎兵》(1マナ2/2!)→《メロウの騎兵》(土地1枚アンタップ)→《メロウの騎兵》(土地2枚アンタップ)!!!
兼清は《滅び》をキャストしてみるが、1マナカウンターの《賢人の消火》が、すべての可能性を否定した。
中村:「(一気展開について)途中で除去挟まれたらどうしようかと思ってたよ」
Final Result:中村 2-1 兼清
中村肇 Win!
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以上です。こんな非公式のカバレッジを許可してくださった中嶋さん、快くインタビューに応じてくださった中村さん、兼清さん、本当にありがとうございました。
しーゆーねくすとたーん。
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「PWC -163rd-@横浜 Round7 中村肇 vs 兼清隆介」
日本選手権川崎予選を来週に控え、スタンダードの最終調整のために多くのプレイヤーが小雨の振る中ここ横浜西公会堂に集まった。そんな強豪揃いの中、最終戦の全勝のテーブルに座ることを許されたのは二名。
まずは兼清隆介。デッキは緑をメインに黒と白を加えたビッグマナ。「スーパーハンマータイム」とも呼ばれる、メインからライフゲインカードを大量に搭載したデッキで、赤系にはかなり高い耐性を誇る。一方の中村のデッキはPTハリウッド以降メジャーとなった青白のマーフォーク。デッキの相性的には若干中村有利と言ったところか。
ヘッドジャッジの中嶋氏から「兼清隆介さん対KAKAOの全勝対決」という思わず名前を確認してしまいそうになるようなアナウンスがあった後、ゲームがスタート。もちろん勝者のみが、栄えある7-0名誉を手にすることができる。
Game1
ダイスロールで6を出した兼清が先手。7枚の手札を見て即キープ。一方の中村は少し悩んだあと、こちらもキープを選択する。
兼清の1ターン目は《光り葉の宮殿/Gilt-Leaf Palace》をエルフを公開せずタップインでプレイ。逆に中村は《ワンダーワインの分岐点/Wanderwine Hub》から《呪い捕らえ/Cursecatcher》を場に送り、兼清の2ターン目の《北方行/Into the North》と相打ちさせる。続いて《石ころ川の旗騎士/Stonybrook Banneret》をプレイ。《つぶやき林/Murmuring Bosk》をセットするだけの兼清に対し、《メロウの騎兵/Merrow Reejerey》を場に送り、2/2となった《旗騎士》で攻める。初動のマナ加速を弾かれてしまった兼清は《調和/Harmonize》を撃って手札を整えるに留まる。
返す中村のターン、《アトランティスの王/Lord of Atlantis》を場に送り、《変わり谷/Mutavault》アクティベイトも含めたフルアタック。一気にライフの削れた兼清は一度《滅び/Damnation》で場を流す。しかし中村は《アトランティスの王/Lord of Atlantis》2号をプレイ、《変わり谷》のアタックで兼清の残りライフは6。続けて《祖先の幻視/Ancestral Vision》を待機させる。
兼清は残り少ないライフを削りながら《思考囲い/Thoughtseize》をプレイ、中村の《誘惑蒔き/Sower of Temptation》をディスカードさせ、安心して《根の壁/Wall of Roots》をプレイ。返しの中村の《王》と《変わり谷》のアタックを《壁》で受けて残りライフは2となるが、2枚目の《調和》から《ヤヴィマヤのドライアド/Yavimaya Dryad》をプレイ、これでブロッカーはそろった形となる。中村は何もせずにターンを返す。
さらに兼清は《カメレオンの巨像/Chameleon Colossus》をプレイ。これには中村《変わり谷》をアクティベイトした上で《賢人の消火/Sage’s Dousing》をプレイするが、マナの有り余る兼清は3マナを支払い、この巨大な多相の戦士を場に送り出す。《祖先の幻視》の待機の明けた中村は《銀エラの達人/Silvergill Adept》を3枚目となる《アトランティスの王》を公開してプレイ。しかし、マーフォークでもある相手の《カメレオンの巨像》やカウンター用のマナを考えるとこの《アトランティスの王》はプレイできない。兼清はそんな《カメレオンの巨像》でアタック、バンプアップはせず、中村の残りライフは15となる。ここで兼清は中村のターンエンドに《ロノムの口/Mouth of Ronom》を起動して、《アトランティスの王》を葬る。
チャンプブロックはできるようになった中村だが、残りわずかな兼清のライフを削る隙が見つからない。そうこうしている内に兼清は《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》、《雲打ち/Cloudthresher》と展開を進める。中村はチャンプブロック用のクリーチャーを並べつつ、ライブラリのトップから《メロウの騎兵》を引き込んでプレイ。《カメレオンの巨像》のみでアタックを続ける兼清の攻めを《呪い捕らえ》でチャンプブロックし、場には《銀エラの達人》と《メロウの騎兵》が残る。そしてドロー、《謎めいた命令/Cryptic Command》。
クリーチャーをすべて寝かされた兼清の場を、マーフォークたちが華麗に泳ぎ切った。
中村:「途中からは青命令待ちでしたね」
中村 1-0 兼清
Game2
2ゲーム目も先手は兼清。今回も7枚の手札を見て即キープ。中村も1ゲーム目と同じく悩んだ末のキープ。今回は兼清の2ターン目の《北方行》が通り、《極北の干潟/Arctic Flats》をサーチする。一方の中村は2ターン目にクリーチャーを置かず、《霊魂放逐/Remove Soul》を構えてエンド。
マナブーストに成功した兼清は3ターン目ながら《根の壁/Wall of Roots》から《台所の嫌がらせ屋》と展開。3ターン目も土地を置くだけの中村に対して3点のアタック。続けて《カメレオンの巨像》をプレイ。だがこれには中村の《霊魂放逐》が突き刺さる。
中村は《ワンダーワインの分岐点》から《川の案内者、シグ/Sygg, River Guide》をプレイ。《台所の嫌がらせ屋》のアタックは許可し、返すターンで《メロウの騎兵》を追加するが、ターンエンドに兼清は無色の除去である《ロノムの口》で《シグ》を除去。さらに中村は《アトランティスの王》を場に送るが、兼清の《名も無き転置/Nameless Inversion》が《メロウの騎兵》を屠ると土地を片付けた。
中村 1-1 兼清
Game3
先手の中村は初手を見て三度悩み、今回はマリガン。兼清も付き合うようにマリガンする。
《祖先の幻視》待機から《銀エラの達人》という立ち上がりの中村、アタックを仕掛けるも兼清の《名も無き転置》が飛ぶ。《達人》2号を場に送るが、兼清は《台所の嫌がらせ屋》で盤面を固める。
ここでお互い4枚目の土地が置けずに、何もしないでターンを返し合う。《祖先の幻視》の待機が明けた中村だが土地は見つからず、2枚目の《祖先の幻視》を待機させ、《アトランティスの王》をディスカードしてターンを終える。一方の兼清は《北方行》で一応のマナの不安は解消する。返す中村のドローはまたしても土地ではなく、《目覚ましヒバリ/Reveillark》をディスカード。兼清も《樹上の村/Treetop Village》を追加するだけで、ビッグマナらしい大振りなアクションは見せられない。
ようやく4枚目の土地を引き込んだ中村、兼清の2枚目の《台所の嫌がらせ屋》を《賢人の消火》する。本来ビッグマナには効きにくい類のカードだが、場に土地が5枚しかない兼清にはこれが刺さる。中村は5枚目の土地を置くと、このゲーム3枚目となる《銀エラの達人》をプレイ。《メロウの騎兵》が公開され、これを対処すべく兼清は《北方行》で《ロノムの口》をサーチする。
《祖先の幻視》の待機が明け、通常ドローとあわせての4枚のドローで中村の手札は11枚。しかし、その中には6枚目の土地はない。11枚のスペルを吟味し、何かに気づいた中村は少し計算した後、わずか5枚の土地から恐ろしいスピードでクリーチャーを展開して見せた。
《石ころ川の旗騎士》→《石ころ川の旗騎士》→《メロウの騎兵》(1マナ2/2!)→《メロウの騎兵》(土地1枚アンタップ)→《メロウの騎兵》(土地2枚アンタップ)!!!
兼清は《滅び》をキャストしてみるが、1マナカウンターの《賢人の消火》が、すべての可能性を否定した。
中村:「(一気展開について)途中で除去挟まれたらどうしようかと思ってたよ」
Final Result:中村 2-1 兼清
中村肇 Win!
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以上です。こんな非公式のカバレッジを許可してくださった中嶋さん、快くインタビューに応じてくださった中村さん、兼清さん、本当にありがとうございました。
しーゆーねくすとたーん。
《否定の契約/Pact of Negation》
2008年5月26日 MTG/Coverage コメント (2) 昨日に引き続いて、GPブエノスアイレストライアルのカバレッジをお送りしたいと思います。文中は敬称略、またこのカバレッジに関する不備、不手際についてはすべて俺に責任があるので、もし見つかった場合はコメント欄から指摘してください。
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「GPTブエノスアイレス@横浜 準決勝 笹原靖史 vs 有留知広」
準決勝までコマを進めることが許されたのは、102名の中のわずか4名。そのうちの二人、笹原靖史と有留知広のマッチアップをレポートしたいと思う。デッキは笹原が青白タッチ赤のガルガドンヒバリ、有留は青緑のクロックパーミッションである。
Game1
ダイスロールで先手は笹原。1ターン目《変わり谷/Mutavault》プレイから2ターン目3ターン目とこれをアクティベイトしてライフレースに持ち込もうとする。一方の有留はテイクマリガンから土地を並べるだけでターンを返す。
4ターン目に笹原は準々決勝でも活躍を見せた《大いなるガルガドン/Greater Gargadon》を待機させる。このカードへの対処法を探さなければならない有留だが、4ターン目には土地が置けない。何とか次のターンには土地を置くことができたのだが、エンドに笹原は《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant》をプレイ。これには有留の《ルーンのほつれ/Rune Snag》が。続けて《目覚ましヒバリ/Reveillark》がプレイされるも《霊魂放逐/Remove Soul》で撃ち落とす。
有留は《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》を場に送り、《変わり谷》で傷ついたライフを修復する。笹原はこれを《誘惑蒔き/Sower of Temptation》で奪おうとするが、有留は2枚目の《霊魂放逐》でこれを阻止する。カウンターの連打で磨り減った手札を《祖先の幻視/Ancestral Vision》で回復させようと有留はこれを待機。
しかし、《幻視》の待機が明けることはなかった。まず笹原は《ヒバリ》をプレイ。これを《謎めいた命令/Cryptic Command》で封じたい有留だが、笹原の《否定の契約/Pact of Negation》がそれをさせない。《誘惑蒔き》で《ヒバリ》のコントロールを奪おうとしてみるも、対応して《ガルガドン》の餌にされてしまい、墓地から舞い戻った《誘惑蒔き》と《ヴェンセール》が有留の場を丸裸にする。
笹原はアップキープに《否定の契約》の5マナを支払うと、タップされた5枚の土地をすべてをサクリファイスして、待機の明けた《大いなるガルガドン》を加えての総攻撃。一瞬でライフが3まで減ってしまった有留に出来るのは、土地を片付けることだけだった。
笹原 1-0 有留
Game2
今度は笹原がマリガン。先手1ターン目に《祖先の幻視》を待機させる有留に対して、笹原はまたも《変わり谷》でのビートダウンを選択する。有留はこれをサイドから投入された《羽毛覆い/Plumeveil》で討ち取ろうとするが、笹原もサイドから投入された《霊魂放逐》で対処、有留のライフは16となる。
《幻視》の待機が明けた有留は、その潤沢な手札から笹原のターンエンドに《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》をプレイ。これにより公開された手札は《ルーンのほつれ》×2、《目覚ましヒバリ》、《誘惑蒔き》、土地といった手札。この中から有留は《誘惑蒔き》をライブラリの底に送ることを選択する。この3/1のフライヤーのアタックで、笹原のライフは17となる。だが笹原も有留のターンエンドに《造物の学者、ヴェンセール》をプレイ、《フェアリーの集会場/Faerie Conclave》をバウンスして有留の動きを止め、《変わり谷》とのアタックで有留のライフは12となる。
ここからお互い殴り合いになるが、お互いのライフが8で並んだところで笹原は《目覚ましヒバリ》をキャスト。有留は《神秘の蛇/Mystic Snake》で封じたいところだが、またも突き刺さる笹原の《否定の契約》。タイトなダメージレースをひっくり返しかねない4/3のフライヤーが着地に成功する。
だが二枚目の《祖先の幻視》が有留に打開策をもたらした。《ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir》が有留の場に登場する。笹原のターンエンドに《台所の嫌がらせ屋》をプレイすると、ライフを0にすることが不可能だと悟った笹原は次のゲームへと気持ちを切り替えた。
笹原 1-1 有留
ここでヘッドジャッジから傘についてのアナウンスが入る。ちょうどその時筆者はこのカバレッジを書いていて、知人に代わりに取りに行ってもらって言う事が出来なかったので、改めてここでお礼を述べさせてもらいたいと思う。
イシイ タイスケさん、本当にありがとうございましたm(_ _)m
Game3
さあゲームに戻ろう。
後手の有留が1ターン目に《祖先の幻視》を待機させるのが第一アクション。笹原は《冷鉄の心臓/Coldsteel Heart》でマナを伸ばし、《熟考漂い/Mulldrifter》想起で手札を充実させる。対する有留は《根の壁/Wall of Roots》でこちらもマナベースの安定を図る。だが、笹原はさらに《精神石/Mind Stone》でマナを伸ばして《入念な考慮/Careful Consideration》をプレイ。《一瞬の瞬き》を墓地に送る。次のターンには《熟考漂い》を通常プレイするが、やはりというか有留の《霊魂放逐》が飛ぶ。
《幻視》の待機があけた有留。笹原がプレイした《影武者/Body Double》に《謎めいた命令/Cryptic Command》をカウンター+ドローでプレイ。これに笹原は《否定の契約/Pact of Negation》を打ち込むが、有留はこの契約を許可した上で改めて《霊魂放逐》でこの《影武者》を退ける。《フェアリーの集会場》のアタックがこの試合初めてダメージを与える。更に笹原のターンエンドに《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》を盤面に追加しようとするが、これには笹原が《霊魂放逐》。
《集会場》2体のアタックでライフが14となった笹原は、《目覚ましヒバリ》を想起してみる。これには有留の《否定の契約》。仕方がないので《変わり谷》2体でのアタックを敢行、1体は《根の壁》に止められるが、その横をもう1体がすり抜けていく。
有留も《集会場》2体のアタックを続けようとするも、1体は《ヴェンセール》によって手札に帰ってきてしまう。逆にクロックが増えてしまい、0/2になってしまった壁では止められない2/2の軍勢で、有留のライフは12となり、ライフは額面上はイーブンとなる。
盤面のクロックの量では明らかに負けていた有留だが、タップインしていた《樹上の村/Treetop Village》が起き上がると、笹原の地上の2/2は立ち往生してしまう。これによって出来た時間を利用して《集会場》が空から2点ずつのダメージを刻む。バウンスされていた2枚目の《集会場》も戦線に加えようとするが、これは笹原《一瞬の瞬き》フラッシュバックで《ヴェンセール》の能力を再起動、またも手札に戻される《集会場》。
笹原は3枚に増えた《変わり谷》と《ヴェンセール》でアタック。有留は《ヴェンセール》を《樹上の村》で受け止めるが、《変わり谷》が有留のライフを6という危険水域に落とし込む。
返すターンで有留は長考。笹原のライフも6であり、場には《フェアリーの集会場》が2枚と《樹上の村》がある。もしこの3体の土地の攻撃が通るなら、ゲームは有留の勝利で終わる。だが、もし笹原の手札に何かあった場合、逆にライフが0になるのは有留の方である。
有留の結論は《村》を残して《集会場》2体でアタック。笹原のライフは2となり、もし笹原が新たな戦力を追加できなければ、次のターンで笹原のライフは0となる。そう、追加されなければ。
しかし。
有留のターンエンドに笹原がプレイしたのは《ザルファーの魔道士、テフェリー》。
《神秘の蛇》で最後の抵抗を試みるも、それすらも摘み取る《否定の契約》。
Final Result:笹原 2-1 有留
笹原靖史 Win!
さて、いよいよ決勝戦、と言いたいところだが、会場の使用時間が残り10分を切っていること、笹原はブエノスアイレスに「行くかもしれない」が、もう一人の決勝進出者である菅谷に行く意思はないことから、お互い合意の上でGPの3BYEは笹原が獲得することに。
ちなみに菅谷のデッキはマーフォークであり、それを知った笹原は一言「あぶねー」と呟いた。
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という訳でこの2本で俺の初カバレッジは終了です。またいつかどこかで書くことがあるかもしれませんが、そのときはもっと上手い文章で書けるように努力します。あ、あと、デッキリストがストライクさんのところに上がっていたので、そちらをどうぞ。
http://d.hatena.ne.jp/Strike/20080524
最後に、素人の無茶なお願いを聞いてくださった中嶋さん、取材に応じてくださった木村さん、笹原さん、有留さん、菅谷さん、28人分もの傘を買ってきてくれた石井さん、本当にありがとうございました。
しーゆーねくすとたーん。
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「GPTブエノスアイレス@横浜 準決勝 笹原靖史 vs 有留知広」
準決勝までコマを進めることが許されたのは、102名の中のわずか4名。そのうちの二人、笹原靖史と有留知広のマッチアップをレポートしたいと思う。デッキは笹原が青白タッチ赤のガルガドンヒバリ、有留は青緑のクロックパーミッションである。
Game1
ダイスロールで先手は笹原。1ターン目《変わり谷/Mutavault》プレイから2ターン目3ターン目とこれをアクティベイトしてライフレースに持ち込もうとする。一方の有留はテイクマリガンから土地を並べるだけでターンを返す。
4ターン目に笹原は準々決勝でも活躍を見せた《大いなるガルガドン/Greater Gargadon》を待機させる。このカードへの対処法を探さなければならない有留だが、4ターン目には土地が置けない。何とか次のターンには土地を置くことができたのだが、エンドに笹原は《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant》をプレイ。これには有留の《ルーンのほつれ/Rune Snag》が。続けて《目覚ましヒバリ/Reveillark》がプレイされるも《霊魂放逐/Remove Soul》で撃ち落とす。
有留は《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》を場に送り、《変わり谷》で傷ついたライフを修復する。笹原はこれを《誘惑蒔き/Sower of Temptation》で奪おうとするが、有留は2枚目の《霊魂放逐》でこれを阻止する。カウンターの連打で磨り減った手札を《祖先の幻視/Ancestral Vision》で回復させようと有留はこれを待機。
しかし、《幻視》の待機が明けることはなかった。まず笹原は《ヒバリ》をプレイ。これを《謎めいた命令/Cryptic Command》で封じたい有留だが、笹原の《否定の契約/Pact of Negation》がそれをさせない。《誘惑蒔き》で《ヒバリ》のコントロールを奪おうとしてみるも、対応して《ガルガドン》の餌にされてしまい、墓地から舞い戻った《誘惑蒔き》と《ヴェンセール》が有留の場を丸裸にする。
笹原はアップキープに《否定の契約》の5マナを支払うと、タップされた5枚の土地をすべてをサクリファイスして、待機の明けた《大いなるガルガドン》を加えての総攻撃。一瞬でライフが3まで減ってしまった有留に出来るのは、土地を片付けることだけだった。
笹原 1-0 有留
Game2
今度は笹原がマリガン。先手1ターン目に《祖先の幻視》を待機させる有留に対して、笹原はまたも《変わり谷》でのビートダウンを選択する。有留はこれをサイドから投入された《羽毛覆い/Plumeveil》で討ち取ろうとするが、笹原もサイドから投入された《霊魂放逐》で対処、有留のライフは16となる。
《幻視》の待機が明けた有留は、その潤沢な手札から笹原のターンエンドに《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》をプレイ。これにより公開された手札は《ルーンのほつれ》×2、《目覚ましヒバリ》、《誘惑蒔き》、土地といった手札。この中から有留は《誘惑蒔き》をライブラリの底に送ることを選択する。この3/1のフライヤーのアタックで、笹原のライフは17となる。だが笹原も有留のターンエンドに《造物の学者、ヴェンセール》をプレイ、《フェアリーの集会場/Faerie Conclave》をバウンスして有留の動きを止め、《変わり谷》とのアタックで有留のライフは12となる。
ここからお互い殴り合いになるが、お互いのライフが8で並んだところで笹原は《目覚ましヒバリ》をキャスト。有留は《神秘の蛇/Mystic Snake》で封じたいところだが、またも突き刺さる笹原の《否定の契約》。タイトなダメージレースをひっくり返しかねない4/3のフライヤーが着地に成功する。
だが二枚目の《祖先の幻視》が有留に打開策をもたらした。《ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir》が有留の場に登場する。笹原のターンエンドに《台所の嫌がらせ屋》をプレイすると、ライフを0にすることが不可能だと悟った笹原は次のゲームへと気持ちを切り替えた。
笹原 1-1 有留
ここでヘッドジャッジから傘についてのアナウンスが入る。ちょうどその時筆者はこのカバレッジを書いていて、知人に代わりに取りに行ってもらって言う事が出来なかったので、改めてここでお礼を述べさせてもらいたいと思う。
イシイ タイスケさん、本当にありがとうございましたm(_ _)m
Game3
さあゲームに戻ろう。
後手の有留が1ターン目に《祖先の幻視》を待機させるのが第一アクション。笹原は《冷鉄の心臓/Coldsteel Heart》でマナを伸ばし、《熟考漂い/Mulldrifter》想起で手札を充実させる。対する有留は《根の壁/Wall of Roots》でこちらもマナベースの安定を図る。だが、笹原はさらに《精神石/Mind Stone》でマナを伸ばして《入念な考慮/Careful Consideration》をプレイ。《一瞬の瞬き》を墓地に送る。次のターンには《熟考漂い》を通常プレイするが、やはりというか有留の《霊魂放逐》が飛ぶ。
《幻視》の待機があけた有留。笹原がプレイした《影武者/Body Double》に《謎めいた命令/Cryptic Command》をカウンター+ドローでプレイ。これに笹原は《否定の契約/Pact of Negation》を打ち込むが、有留はこの契約を許可した上で改めて《霊魂放逐》でこの《影武者》を退ける。《フェアリーの集会場》のアタックがこの試合初めてダメージを与える。更に笹原のターンエンドに《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》を盤面に追加しようとするが、これには笹原が《霊魂放逐》。
《集会場》2体のアタックでライフが14となった笹原は、《目覚ましヒバリ》を想起してみる。これには有留の《否定の契約》。仕方がないので《変わり谷》2体でのアタックを敢行、1体は《根の壁》に止められるが、その横をもう1体がすり抜けていく。
有留も《集会場》2体のアタックを続けようとするも、1体は《ヴェンセール》によって手札に帰ってきてしまう。逆にクロックが増えてしまい、0/2になってしまった壁では止められない2/2の軍勢で、有留のライフは12となり、ライフは額面上はイーブンとなる。
盤面のクロックの量では明らかに負けていた有留だが、タップインしていた《樹上の村/Treetop Village》が起き上がると、笹原の地上の2/2は立ち往生してしまう。これによって出来た時間を利用して《集会場》が空から2点ずつのダメージを刻む。バウンスされていた2枚目の《集会場》も戦線に加えようとするが、これは笹原《一瞬の瞬き》フラッシュバックで《ヴェンセール》の能力を再起動、またも手札に戻される《集会場》。
笹原は3枚に増えた《変わり谷》と《ヴェンセール》でアタック。有留は《ヴェンセール》を《樹上の村》で受け止めるが、《変わり谷》が有留のライフを6という危険水域に落とし込む。
返すターンで有留は長考。笹原のライフも6であり、場には《フェアリーの集会場》が2枚と《樹上の村》がある。もしこの3体の土地の攻撃が通るなら、ゲームは有留の勝利で終わる。だが、もし笹原の手札に何かあった場合、逆にライフが0になるのは有留の方である。
有留の結論は《村》を残して《集会場》2体でアタック。笹原のライフは2となり、もし笹原が新たな戦力を追加できなければ、次のターンで笹原のライフは0となる。そう、追加されなければ。
しかし。
有留のターンエンドに笹原がプレイしたのは《ザルファーの魔道士、テフェリー》。
《神秘の蛇》で最後の抵抗を試みるも、それすらも摘み取る《否定の契約》。
Final Result:笹原 2-1 有留
笹原靖史 Win!
さて、いよいよ決勝戦、と言いたいところだが、会場の使用時間が残り10分を切っていること、笹原はブエノスアイレスに「行くかもしれない」が、もう一人の決勝進出者である菅谷に行く意思はないことから、お互い合意の上でGPの3BYEは笹原が獲得することに。
ちなみに菅谷のデッキはマーフォークであり、それを知った笹原は一言「あぶねー」と呟いた。
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という訳でこの2本で俺の初カバレッジは終了です。またいつかどこかで書くことがあるかもしれませんが、そのときはもっと上手い文章で書けるように努力します。あ、あと、デッキリストがストライクさんのところに上がっていたので、そちらをどうぞ。
http://d.hatena.ne.jp/Strike/20080524
最後に、素人の無茶なお願いを聞いてくださった中嶋さん、取材に応じてくださった木村さん、笹原さん、有留さん、菅谷さん、28人分もの傘を買ってきてくれた石井さん、本当にありがとうございました。
しーゆーねくすとたーん。
待機/Suspend
2008年5月25日 MTG/Coverage コメント (2) というわけで、文章力のなさに定評のある俺が、昨日横浜で行われたGPブエノスアイレストライアルの非公式カバレッジをお送りしたいと思います。一応プレイヤーのお二方と主催者かつヘッドジャッジのナカジマさんには掲載の許可は取ってあります。内容に関する不備などはすべて俺に責任があるので、もしそんなのが見つかった場合にはコメント欄からどうぞ。利便性を考えて文中は敬称略です。
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「GPTブエノスアイレス@横浜 準々決勝 木村卓人 vs 笹原靖史」
GPブエノスアイレスの3BYEを賭けた「熾烈な」争いも、いよいよ佳境に入ってきた。102名というPTの裏で行われているとは思えないような人数の中、スイスドロー7回戦を勝ち抜いてきた上位八名が、シングルエリミネーションで火花を散らす。
そんな準々決勝の4つのゲームの中から、木村卓人と笹原靖史の試合をお送りしたいと思う。デッキはガルガドンヒバリのミラーマッチである。
Game1
ほかの3つのテーブルでは既に試合は始まっているのだが、ここのテーブルは笹原のデッキチェックがまだ済んでいないため、二人とも手持ち無沙汰なまま「待機/Suspend」している。そこへデッキを持った人物が。しかし、どう見てもジャッジではなさそうだ。
「あ、これ笹原さんの遊び(で回していた)デッキです」
忘れ物を届けに来ただけでなんだか肩透かしを食らったような感じだったが、まもなくジャッジが本物のデッキを持ってきてゲームスタート。
ダイスロールで勝った笹原が先手。1ターン目はお互い《鮮烈な小川/Vivid Creek》。2ターン目に笹原は《変わり谷/Mutavault》を、木村は土地を置いて《冷鉄の心臓/Coldsteel Heart》をプレイするが、これは笹原が《ルーンのほつれ/Rune Snag》。笹原は3ターン目は土地を置くだけで動かず、逆に木村は《思案/Ponder》をプレイしてドローを進め、《虹色のレンズ/Prismatic Lens》でマナを伸ばす。
4ターン目に笹原は《入念な考慮/Careful Consideration》をプレイ。このマッチアップではおそらく必要ないであろう2枚の《神の怒り/Wrath of God》を墓地へ送る。返す木村も《入念な考慮》をプレイ、取られたアドバンテージを取り返す。
更に笹原は《熟考漂い/Mulldrifter》をプレイしてアドバンテージを稼ぐが、木村はこれを《誘惑蒔き/Sower of Temptation》で奪い取る。そして、このマッチのキーとなるであろうデッキのコンセプトカード、《大いなるガルガドン/Greater Gargadon》を「待機/Suspend」させる。しかし、返す笹原も《誘惑蒔き》をプレイ、《ガルガドン》を待機と、まさしくミラーマッチといったところか。
ここからお互い2枚目の《誘惑蒔き》と《ガルガドン》のサクリファイス能力を駆使したクリーチャーの奪い合いの攻防が続き、最終的に笹原の場に《誘惑蒔き》が1体残るだけとなった。ここで木村は《豪腕のブライオン/Brion Stoutarm》をプレイ。ライフレースではかなり強力な効果を発揮するこのカードだが、笹原は《目覚ましヒバリ/Reveillark》プレイから《一瞬の瞬き/Momentary Blink》をプレイ、墓地から《誘惑蒔き》と《熟考漂い》を呼び戻し、木村は《ブライオン》を泣く泣く《ガルガドン》の餌にせざるを得ない。場に残っていた《誘惑蒔き》がアタックして、このゲームで始めてライフが動く。
4体並んだ飛行クリーチャーの前に、木村は2枚目の《ブライオン》を追加するも、笹原の飛行軍勢はその上から悠々とアタック、木村のライフは初期値の半分を割る。更に《誘惑蒔き》と《熟考漂い》をサクリファイスして、《ヒバリ》に対しての《一瞬の瞬き》フラッシュバック。これはたまらないと木村は《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant》で食い止めようとするも、そこに突き刺さる笹原の《否定の契約/Pact of Negation》!またも《ガルガドン》の餌となる《ブライオン》。
なんとか打開策を見つけ出したい木村は《熟考漂い》想起でライブラリを掘り進む。ここで《ヒバリ》を見つけ出して通常プレイ。笹原は《一瞬の瞬き》を《誘惑蒔き》に撃ってコントロールを奪おうとするが、木村は時間カウンターが残り一個となった《ガルガドン》の餌にして、墓地から《誘惑蒔き》を2体釣り上げる。だが、笹原も《ガルガドン》を待機させている。4体のクリーチャーをすべて生け贄に捧げ、こちらも《ヒバリ》で《誘惑蒔き》を2体場に戻す。対象はもちろん木村の2体の《誘惑蒔き》であり、木村はこれを、「時間カウンターを取り除く」効果がスタックに乗ったままの《ガルガドン》の餌にして、笹原の場に飛行クリーチャーが並ぶのを阻止するしかない。
この攻防でお互いの場に《ガルガドン》が登場するが、笹原の場には2体の《誘惑蒔き》が残っており、墓地にはフラッシュバックを待つ《一瞬の瞬き》の姿が。
木村 0-1 笹原
初めにこのマッチは「ガルガドンヒバリのミラーマッチ」と書いたが、色のバランスはかなり違うようで、笹原のデッキは青白にタッチ《ガルガドン》といった構成、対する木村のデッキは赤青タッチ《ヒバリ》のように見えた。後ろでは、既に準々決勝の対戦を終えた有留が、次の対戦相手となるであろうデッキを見るために姿を見せている。
Game2
先手は木村。Game1とは違って最序盤はゆったり目で進み、後手の笹原が3ターン目にプレイした《冷鉄の心臓》が最初の動きとなる。木村は《入念な考慮》をメインフェイズにプレイし、無限コンボのパーツにもなる《影武者/Body Double》を墓地に送る。笹原も《熟考漂い》を想起して手札の充実を図る。
木村も負けじと《熟考漂い》を想起して、《大いなるガルガドン》を「待機/Suspend」させる。笹原が2枚目の《冷徹の心臓》でマナベースの拡張を図れば、木村は《思案》でライブラリを掘り進む。
笹原はここで《熟考漂い》を通常プレイ。《虹色のレンズ》を置いてマナベースを安定させるだけの木村にアタックを仕掛ける。しかし、笹原のターンエンドに木村が《レンズ》のフィルターを通してプレイしたのはなんと《その場しのぎの人形/Makeshift Mannequin》!
だが笹原はこの木村がタップアウトした隙を付いて《ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir》を通す。パーミッションのミラーマッチでのこの伝説のウィザードが与える影響は計り知れない。マネキンカウンターを置かれて墓地から舞い戻った《影武者》は《熟考漂い》に化けるが、場の根本的な解決には至らない。
自分のメインフェイズにしか動けなくなった木村。《稲妻の斧/Lightning Axe》で《テフェリー》を焼こうと試みるも、これには笹原の《否定の契約》が飛ぶ。続いて《ヒバリ》をプレイするも、《霊魂放逐/Remove Soul》されてしまう。
《熟考漂い》には《影武者》がブロックにまわるが、《テフェリー》によるクロックが木村のライフをじわりじわりと追い詰める。木村は《入念な考慮》をメインで撃って逆転の目を探すが、ここで笹原は木村のターンエンドに《熟考漂い》想起し、墓地に落ちる前に《一瞬の瞬き》を表裏でプレイ。
これで一気に膨れ上がった手札から笹原は《ガルガドン》を「1マナ9/7速攻」としてプレイ。この怪物を押さえ込む術を、木村は持っていなかった。
Final Result:木村 0-2 笹原
笹原靖史 Win!
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以上で準々決勝のカバレッジは終了です。デッキリストについては、ストライクさんのところにしばらくすれば上がると思うので、そちらを参照してください。準決勝のカバレッジは、明日か明後日には載せることが出来ると思います。
しーゆーねくすとたーん。
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「GPTブエノスアイレス@横浜 準々決勝 木村卓人 vs 笹原靖史」
GPブエノスアイレスの3BYEを賭けた「熾烈な」争いも、いよいよ佳境に入ってきた。102名というPTの裏で行われているとは思えないような人数の中、スイスドロー7回戦を勝ち抜いてきた上位八名が、シングルエリミネーションで火花を散らす。
そんな準々決勝の4つのゲームの中から、木村卓人と笹原靖史の試合をお送りしたいと思う。デッキはガルガドンヒバリのミラーマッチである。
Game1
ほかの3つのテーブルでは既に試合は始まっているのだが、ここのテーブルは笹原のデッキチェックがまだ済んでいないため、二人とも手持ち無沙汰なまま「待機/Suspend」している。そこへデッキを持った人物が。しかし、どう見てもジャッジではなさそうだ。
「あ、これ笹原さんの遊び(で回していた)デッキです」
忘れ物を届けに来ただけでなんだか肩透かしを食らったような感じだったが、まもなくジャッジが本物のデッキを持ってきてゲームスタート。
ダイスロールで勝った笹原が先手。1ターン目はお互い《鮮烈な小川/Vivid Creek》。2ターン目に笹原は《変わり谷/Mutavault》を、木村は土地を置いて《冷鉄の心臓/Coldsteel Heart》をプレイするが、これは笹原が《ルーンのほつれ/Rune Snag》。笹原は3ターン目は土地を置くだけで動かず、逆に木村は《思案/Ponder》をプレイしてドローを進め、《虹色のレンズ/Prismatic Lens》でマナを伸ばす。
4ターン目に笹原は《入念な考慮/Careful Consideration》をプレイ。このマッチアップではおそらく必要ないであろう2枚の《神の怒り/Wrath of God》を墓地へ送る。返す木村も《入念な考慮》をプレイ、取られたアドバンテージを取り返す。
更に笹原は《熟考漂い/Mulldrifter》をプレイしてアドバンテージを稼ぐが、木村はこれを《誘惑蒔き/Sower of Temptation》で奪い取る。そして、このマッチのキーとなるであろうデッキのコンセプトカード、《大いなるガルガドン/Greater Gargadon》を「待機/Suspend」させる。しかし、返す笹原も《誘惑蒔き》をプレイ、《ガルガドン》を待機と、まさしくミラーマッチといったところか。
ここからお互い2枚目の《誘惑蒔き》と《ガルガドン》のサクリファイス能力を駆使したクリーチャーの奪い合いの攻防が続き、最終的に笹原の場に《誘惑蒔き》が1体残るだけとなった。ここで木村は《豪腕のブライオン/Brion Stoutarm》をプレイ。ライフレースではかなり強力な効果を発揮するこのカードだが、笹原は《目覚ましヒバリ/Reveillark》プレイから《一瞬の瞬き/Momentary Blink》をプレイ、墓地から《誘惑蒔き》と《熟考漂い》を呼び戻し、木村は《ブライオン》を泣く泣く《ガルガドン》の餌にせざるを得ない。場に残っていた《誘惑蒔き》がアタックして、このゲームで始めてライフが動く。
4体並んだ飛行クリーチャーの前に、木村は2枚目の《ブライオン》を追加するも、笹原の飛行軍勢はその上から悠々とアタック、木村のライフは初期値の半分を割る。更に《誘惑蒔き》と《熟考漂い》をサクリファイスして、《ヒバリ》に対しての《一瞬の瞬き》フラッシュバック。これはたまらないと木村は《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant》で食い止めようとするも、そこに突き刺さる笹原の《否定の契約/Pact of Negation》!またも《ガルガドン》の餌となる《ブライオン》。
なんとか打開策を見つけ出したい木村は《熟考漂い》想起でライブラリを掘り進む。ここで《ヒバリ》を見つけ出して通常プレイ。笹原は《一瞬の瞬き》を《誘惑蒔き》に撃ってコントロールを奪おうとするが、木村は時間カウンターが残り一個となった《ガルガドン》の餌にして、墓地から《誘惑蒔き》を2体釣り上げる。だが、笹原も《ガルガドン》を待機させている。4体のクリーチャーをすべて生け贄に捧げ、こちらも《ヒバリ》で《誘惑蒔き》を2体場に戻す。対象はもちろん木村の2体の《誘惑蒔き》であり、木村はこれを、「時間カウンターを取り除く」効果がスタックに乗ったままの《ガルガドン》の餌にして、笹原の場に飛行クリーチャーが並ぶのを阻止するしかない。
この攻防でお互いの場に《ガルガドン》が登場するが、笹原の場には2体の《誘惑蒔き》が残っており、墓地にはフラッシュバックを待つ《一瞬の瞬き》の姿が。
木村 0-1 笹原
初めにこのマッチは「ガルガドンヒバリのミラーマッチ」と書いたが、色のバランスはかなり違うようで、笹原のデッキは青白にタッチ《ガルガドン》といった構成、対する木村のデッキは赤青タッチ《ヒバリ》のように見えた。後ろでは、既に準々決勝の対戦を終えた有留が、次の対戦相手となるであろうデッキを見るために姿を見せている。
Game2
先手は木村。Game1とは違って最序盤はゆったり目で進み、後手の笹原が3ターン目にプレイした《冷鉄の心臓》が最初の動きとなる。木村は《入念な考慮》をメインフェイズにプレイし、無限コンボのパーツにもなる《影武者/Body Double》を墓地に送る。笹原も《熟考漂い》を想起して手札の充実を図る。
木村も負けじと《熟考漂い》を想起して、《大いなるガルガドン》を「待機/Suspend」させる。笹原が2枚目の《冷徹の心臓》でマナベースの拡張を図れば、木村は《思案》でライブラリを掘り進む。
笹原はここで《熟考漂い》を通常プレイ。《虹色のレンズ》を置いてマナベースを安定させるだけの木村にアタックを仕掛ける。しかし、笹原のターンエンドに木村が《レンズ》のフィルターを通してプレイしたのはなんと《その場しのぎの人形/Makeshift Mannequin》!
だが笹原はこの木村がタップアウトした隙を付いて《ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir》を通す。パーミッションのミラーマッチでのこの伝説のウィザードが与える影響は計り知れない。マネキンカウンターを置かれて墓地から舞い戻った《影武者》は《熟考漂い》に化けるが、場の根本的な解決には至らない。
自分のメインフェイズにしか動けなくなった木村。《稲妻の斧/Lightning Axe》で《テフェリー》を焼こうと試みるも、これには笹原の《否定の契約》が飛ぶ。続いて《ヒバリ》をプレイするも、《霊魂放逐/Remove Soul》されてしまう。
《熟考漂い》には《影武者》がブロックにまわるが、《テフェリー》によるクロックが木村のライフをじわりじわりと追い詰める。木村は《入念な考慮》をメインで撃って逆転の目を探すが、ここで笹原は木村のターンエンドに《熟考漂い》想起し、墓地に落ちる前に《一瞬の瞬き》を表裏でプレイ。
これで一気に膨れ上がった手札から笹原は《ガルガドン》を「1マナ9/7速攻」としてプレイ。この怪物を押さえ込む術を、木村は持っていなかった。
Final Result:木村 0-2 笹原
笹原靖史 Win!
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以上で準々決勝のカバレッジは終了です。デッキリストについては、ストライクさんのところにしばらくすれば上がると思うので、そちらを参照してください。準決勝のカバレッジは、明日か明後日には載せることが出来ると思います。
しーゆーねくすとたーん。